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月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207

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2026年11月 Vol. 108 No.12

【第1特集】添付文書の曖昧な表現をどう判断する? 薬のリスク-ベネフィットの考え方/【第2特集】プレコン実践!妊娠を見据えた処方戦略

ISBN 978-4-525-93035-6

定価

2,970円(本体 2,700円+税10%)

  • 今月の視点
  • 特集の目次
  • 連載
今月の視点
【第1特集】添付文書の曖昧な表現をどう判断する? 薬のリスク-ベネフィットの考え方

抽象化された情報を,どう臨床知に変換するか

 「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」,「患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること」など,医薬品の添付文書を読むたび,この種の記述に釈然としない感覚を覚える医療者は多いように思います.この場合の有益性や危険性とは,いったい何を指しているのでしょうか.有益性や危険性のバランスをどのような基準で比較すればよいのでしょうか.慎重に投与するとは,具体的にどのような投与を行えばよいのでしょうか.
 添付文書の記載は,臨床判断の基準を明示するどころか,曖昧な表現が数多く存在します.その意味では,添付文書の記述は臨床判断のよりどころとして,十分に機能しないと指摘できるかもしれません.一方で,添付文書に記載されている情報は,当該薬剤を使用するすべての患者に適用され得る汎用性の高い情報です.それゆえ,記載内容に対する一定の抽象化は避けられません.重要なことは,添付文書の情報に一定の抽象性があるからこそ,臨床判断における医療者の専門性が,より強い価値を帯びることにあります.
 本特集では,プライマリ・ケアで実施される頻度が高い薬物療法について,添付文書に記載されている情報の本質や,記述された情報に対する解釈余地の取り扱い方について,各分野のエキスパートに解説していただきました.薬物療法におけるリスクとベネフィットのバランシング,添付文書の情報とエビデンスとのギャップ,定性情報を補うために必要な定量情報の取り扱い方など,抽象化された情報を臨床知へと変換する具体的な思考のプロセスを感じ取っていただければ幸いです.

[編集幹事]
医療法人社団徳仁会 中野病院 薬局 青島周一


【第2特集】プレコン実践! 妊娠を見据えた処方戦略

今日の処方に,「将来の妊娠」という視点を

 「現在,妊娠している可能性はありますか?」──画像検査や薬剤処方の際に,外来でこのような確認をすることはあっても,「今後,いつでも妊娠が起こり得る」ことを見据えて処方を選択することはどれだけあるでしょうか.患者さんから妊娠の予定が語られることはまれである以上,医療者にはその可能性を踏まえて処方を考える姿勢が求められます.ところが,妊娠と薬に関する知識は絶えずアップデートされ続けており,最新の情報を日々の診療に落とし込むのは決して容易ではありません.
 そこで本特集では,一般外来でよく遭遇する8つの健康問題──糖尿病,甲状腺疾患,高血圧症,脂質異常症,注意欠如・多動症,うつ病,喫煙,片頭痛──を取り上げ,それぞれで頻用される薬剤を中心に,妊娠を見据えた処方戦略を整理しました.各項目では,妊娠の可能性を踏まえた薬剤選択に加えて,内服中に妊娠が判明した際の対応,患者とのコミュニケーションのコツも解説されています.さらに,サプリメント,市販薬,漢方,RSV/DPTワクチンに関するコラムも収載しました.
 本特集が,読者の皆さんの明日からの診療の一助となることを願っています.

[編集幹事]
浜松医科大学地域家庭医療学講座/浜松医科大学総合診療研修プログラム 鳴本敬一郎
特集の目次
【第1特集】添付文書の曖昧な表現をどう判断する? 薬のリスク-ベネフィットの考え方

■総 論
医薬品の添付文書における曖昧表現の類型(青島周一)
添付文書における表現の曖昧さと医療者の解釈余地(青島周一)

■各 論
妊婦・授乳婦への投与(小原 拓)
高齢者・腎機能低下患者への投与(鈴木大介)
肝機能障害患者への投与(三星 知)
小児に対する薬物療法(村社計寿)
精神疾患に対する薬物療法(桑原秀徳)
抗コリン作用のある薬剤の考え方(木村丈司)
併用注意の考え方(大野能之)


【第2特集】プレコン実践! 妊娠を見据えた処方戦略

■妊娠する可能性を踏まえた処方選択とコミュニケーション
糖尿病(川瀬圭祐,三澤美和)
甲状腺疾患:バセドウ病・甲状腺機能低下症(大場健司)
高血圧(増田有希乃,松田真和)
脂質異常症(髙橋弘樹)
注意欠如・多動症(吉川 徹)
うつ病(宮本侑達)
喫 煙(平野 零,鳴本敬一郎)
片頭痛(大橋博樹)

■Column
妊娠前と妊娠中のサプリメント(柴田綾子)
市販薬(水谷佳敬)
エビデンスで解き明かす周産期漢方 ─過度な回避を脱し,スマートに使いこなす処方戦略(大澤 稔)
RSV/DPT ワクチン(城向 賢)
連載
えびさんぽ(59)
プロトンポンプ阻害薬の減処方,どうしたらよいですか?(青島周一)
―ランドマークスタディと路地裏エビデンス
―臨床での使い方

同じ景色を見にいこう ACP にまつわるナラティブの「読書法」(3)
もう一度「決める」ということ(水野慎大)

Evidence Based Drinking お酒と健康の新常識(6)
お酒に「医学的に合う」おつまみ─肝臓をいたわる食べ合わせの科学(須田万勢)

総合診療POEMs─診療で使える!旬なオススメ文献─(32)
高カリウム血症をもつ慢性腎臓病患者がACEiやARBを継続するためには第二世代K吸着薬が第一世代K吸着薬よりもよいのか(藤野佑一朗,岡田 悟)

薬剤師の知恵袋 OTC 類似薬のマメ知識(4)
ステロイド外皮用薬(押切康子)

京都大学漢方診療ユニットpresents 外来診療で役立つ 漢方の使い方・考え方(5)
玄武の神より授かった知恵─真武湯(小笹寧子,谷川聖明)
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