ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌
月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207
ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌
月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207
【第1特集】感染症のillness scriptと治療メルクマール/【第2特集】ここが知りたい プライマリ・ケアのオピオイド
ISBN 978-4-525-93032-5
定価
2,970円(本体 2,700円+税10%)
- 今月の視点
- 特集の目次
- 連載
今月の視点
【第1特集】感染症のillness scriptと治療メルクマール
診療の流れのなかで問われるもの
感染症診療は「診断して抗菌薬を選ぶ」だけでは完結しない.臨床現場で本当に問われるのは,治療が始まってからの経過のなかで,いま患者はよい方向に進んでいるのか,どこかでつまずいているのかを目の前の情報から判断し,次の一手につなげる力である.
この意思決定を支えるのが,疾患ごとのillness scriptである.illness scriptは,主訴,時間経過,身体所見,検査,画像所見などを「一連の出来事」として整理する枠組みである.診断までのillness script が注目されがちだが,同じくらい重要なのが治療後のillness scriptである.解熱,疼痛の改善,循環動態の安定,炎症反応や臓器障害指標の改善,画像所見の変化などが,どの順序で,どの程度の時間軸で動くのかを把握しているかどうかで,治療評価の質は大きく変わる.さらに,その回復曲線を日々の臨床に落とし込む概念が「治療のメルクマール(治療反応の指標)」である.メルクマールを明確にもつことで,漫然と「様子をみる」ことを避け,治療が順調か否かを早期に見極められる.順調であれば不要な抗菌薬延長や過剰検査を減らし,順調でなければ合併症やミミッカーなどの“つまずきポイント”を系統的に再評価できる.
本企画では,各感染症について「診断までのillness script」と「治療からのillness script」を対にして提示し,最後に「治療のメルクマール」と「経過不良時の再評価の視点」を整理する.感染症を“診断して終わり”ではなく,“治療経過を読める”ようになる一助になれば幸いである.
[編集幹事]
天理よろづ相談所病院 総合内科 長野広之
【第2特集】ここが知りたい プライマリ・ケアのオピオイド
オピオイド,どこまで診て,いつつなぐか
オピオイドは,がん疼痛を和らげ,患者の生活を支えるために欠かせない薬剤である.一方で,プライマリ・ケアの現場では,開始のタイミング,薬剤選択,レスキューの使い方,副作用への対応,患者・家族の不安への説明,そして専門医へ相談すべき場面など,判断に迷う場面が少なくない.療養の場が病院から地域へ広がるなか,プライマリ・ケア医がオピオイドを「特別な薬」として遠ざけるのではなく,基本を押さえ,安全に使い,必要時に適切につなぐ力はますます重要となっている.
本特集では,オピオイド開始時の実際,理解と納得を支える説明,便秘・悪心・眠気などの副作用対策,症状評価,痛みが改善しない場合の再評価,内服困難時の持続皮下注への移行まで,日常診療で遭遇しやすい課題を具体的に整理した.薬剤に関する知識だけでなく,患者・家族との対話,地域資源の活用,専門家との連携も含めて,明日からの診療で「ここまで対応できる」と「ここから相談する」の見通しをもつ一助となれば幸いである.
[編集幹事]
筑波大学医学医療系 総合診療医学・緩和医療学 濵野 淳
診療の流れのなかで問われるもの
感染症診療は「診断して抗菌薬を選ぶ」だけでは完結しない.臨床現場で本当に問われるのは,治療が始まってからの経過のなかで,いま患者はよい方向に進んでいるのか,どこかでつまずいているのかを目の前の情報から判断し,次の一手につなげる力である.
この意思決定を支えるのが,疾患ごとのillness scriptである.illness scriptは,主訴,時間経過,身体所見,検査,画像所見などを「一連の出来事」として整理する枠組みである.診断までのillness script が注目されがちだが,同じくらい重要なのが治療後のillness scriptである.解熱,疼痛の改善,循環動態の安定,炎症反応や臓器障害指標の改善,画像所見の変化などが,どの順序で,どの程度の時間軸で動くのかを把握しているかどうかで,治療評価の質は大きく変わる.さらに,その回復曲線を日々の臨床に落とし込む概念が「治療のメルクマール(治療反応の指標)」である.メルクマールを明確にもつことで,漫然と「様子をみる」ことを避け,治療が順調か否かを早期に見極められる.順調であれば不要な抗菌薬延長や過剰検査を減らし,順調でなければ合併症やミミッカーなどの“つまずきポイント”を系統的に再評価できる.
本企画では,各感染症について「診断までのillness script」と「治療からのillness script」を対にして提示し,最後に「治療のメルクマール」と「経過不良時の再評価の視点」を整理する.感染症を“診断して終わり”ではなく,“治療経過を読める”ようになる一助になれば幸いである.
[編集幹事]
天理よろづ相談所病院 総合内科 長野広之
【第2特集】ここが知りたい プライマリ・ケアのオピオイド
オピオイド,どこまで診て,いつつなぐか
オピオイドは,がん疼痛を和らげ,患者の生活を支えるために欠かせない薬剤である.一方で,プライマリ・ケアの現場では,開始のタイミング,薬剤選択,レスキューの使い方,副作用への対応,患者・家族の不安への説明,そして専門医へ相談すべき場面など,判断に迷う場面が少なくない.療養の場が病院から地域へ広がるなか,プライマリ・ケア医がオピオイドを「特別な薬」として遠ざけるのではなく,基本を押さえ,安全に使い,必要時に適切につなぐ力はますます重要となっている.
本特集では,オピオイド開始時の実際,理解と納得を支える説明,便秘・悪心・眠気などの副作用対策,症状評価,痛みが改善しない場合の再評価,内服困難時の持続皮下注への移行まで,日常診療で遭遇しやすい課題を具体的に整理した.薬剤に関する知識だけでなく,患者・家族との対話,地域資源の活用,専門家との連携も含めて,明日からの診療で「ここまで対応できる」と「ここから相談する」の見通しをもつ一助となれば幸いである.
[編集幹事]
筑波大学医学医療系 総合診療医学・緩和医療学 濵野 淳
特集の目次
【第1特集】感染症のillness scriptと治療メルクマール
illness script と治療のメルクマール(長野広之)
感冒,インフルエンザ,COVID-19(官澤洋平)
細菌性肺炎(番場祐基)
腎盂腎炎(赤松 慧,谷崎隆太郎)
蜂窩織炎(佐藤直行)
化膿性脊椎炎(梅本大地)
感染性心内膜炎(古谷賢人,伊東直哉)
深部膿瘍(肝膿瘍,腸腰筋膿瘍)(浅沼 翼,小出容平)
細菌性髄膜炎(杉田陽一郎)
敗血症性ショック(河野 圭)
【第2特集】ここが知りたい プライマリ・ケアのオピオイド
オピオイドの開始と正しいレスキューの使い方(山本 亮)
患者・家族への説明のポイント(中村明澄)
オピオイドの副作用対策(東端孝博)
オピオイド開始後の症状の評価の仕方(田上恵太)
オピオイドを開始しても痛みがよくならないときに考えること(黒川裕子,長岡広香)
オピオイド内服困難時の対応(稲葉 崇)
illness script と治療のメルクマール(長野広之)
感冒,インフルエンザ,COVID-19(官澤洋平)
細菌性肺炎(番場祐基)
腎盂腎炎(赤松 慧,谷崎隆太郎)
蜂窩織炎(佐藤直行)
化膿性脊椎炎(梅本大地)
感染性心内膜炎(古谷賢人,伊東直哉)
深部膿瘍(肝膿瘍,腸腰筋膿瘍)(浅沼 翼,小出容平)
細菌性髄膜炎(杉田陽一郎)
敗血症性ショック(河野 圭)
【第2特集】ここが知りたい プライマリ・ケアのオピオイド
オピオイドの開始と正しいレスキューの使い方(山本 亮)
患者・家族への説明のポイント(中村明澄)
オピオイドの副作用対策(東端孝博)
オピオイド開始後の症状の評価の仕方(田上恵太)
オピオイドを開始しても痛みがよくならないときに考えること(黒川裕子,長岡広香)
オピオイド内服困難時の対応(稲葉 崇)
連載
えびさんぽ(56)
アトピー性皮膚炎に対する抗体医薬品の効果はどれくらいですか?(青島周一)
―ランドマークスタディと路地裏エビデンス
―臨床での使い方
Evidence Based Drinking お酒と健康の新常識(3)
お酒が疾患に与える影響をひも解く[前編](須田万勢)
京都大学漢方診療ユニットpresents 外来診療で役立つ 漢方の使い方・考え方(2)
痛みでへとへとな患者に効く補中益気湯の力 「気虚」を細胞レベルでリセット(加藤果林,谷川聖明)
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(20・最終回)
感動のフィナーレ!! ご縁がつないだ未来(宮上泰樹,近藤慶太)
薬剤師の知恵袋 OTC 類似薬のマメ知識(1・NEW)
総論─2027 年3 月からの新制度に備えるべし─(押切康子)
アトピー性皮膚炎に対する抗体医薬品の効果はどれくらいですか?(青島周一)
―ランドマークスタディと路地裏エビデンス
―臨床での使い方
Evidence Based Drinking お酒と健康の新常識(3)
お酒が疾患に与える影響をひも解く[前編](須田万勢)
京都大学漢方診療ユニットpresents 外来診療で役立つ 漢方の使い方・考え方(2)
痛みでへとへとな患者に効く補中益気湯の力 「気虚」を細胞レベルでリセット(加藤果林,谷川聖明)
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(20・最終回)
感動のフィナーレ!! ご縁がつないだ未来(宮上泰樹,近藤慶太)
薬剤師の知恵袋 OTC 類似薬のマメ知識(1・NEW)
総論─2027 年3 月からの新制度に備えるべし─(押切康子)