カテゴリー: 総合診療医学/プライマリ・ケア医学
緩和ケア ポケットマニュアル
改訂4版
宇井睦人 著
定価
3,300円(本体 3,000円 +税10%)
- 三五変型判 310頁
- 2026年5月 発行
- ISBN 978-4-525-20984-1
緩和ケアの定番書! オールカラーになった最新版
医師・看護師・薬剤師などが必要な事をその場でサッと確認できる,緩和ケアの定番書!
最新版ではオールカラーになって全面リニューアル! 病棟・外来・在宅など,さまざまなシーンに対応した豊富な処方例・指示例を中心に,本当に必要な情報を持ちやすく見やすいサイズにまとめました.ポケットサイズながら,通読すれば緩和ケアに必須の知識を一気に獲得することも可能です.
<特徴>
・紙面がオールカラーに!
・ポケットサイズだから現場で使いやすい!
・病棟・外来・在宅などあらゆるシーンに対応!
- 序文
- 目次
序文
この国の医療は,どこに向かっているのだろう.
2年ごとの診療報酬改定ではにわかに盛り上がりを見せるが,多くの医療者は仔細な点数計算に終始し,現場の声を反映して未来志向のグランドデザインを描いていこう,という機運を感じることはほとんどない.
例えば,わが国では軽症の糖尿病の方を5分で診ても,重症の方を30分かけて診ても,そして疾患自体が改善しようとも改善しなくとも,多くの場合で評価は変わらない(むしろ改善しないほうが通院回数も増え経営にはプラスになる,という矛盾すらある).
病院は半数以上が赤字であり,DX化についていけない診療所などは淘汰されるようになってきた.高額な薬を必要とする患者の高額療養費制度の支給額は削られる方向だが,一方でエビデンスを伴わない「治療という名の呪術(謎の点滴etc.)」を提供するイカサマ自由診療クリニックはお咎めなくのさばっている.
このような不条理の中で,せめて苦しむ患者・家族のケアの一助になればと,紙面のフルカラー化とともに内容を全面的に書き下ろした.特に「緩和戦略」の項目には,現場で役立つ臨床の知恵を存分に記載した.本書を通読すれば緩和ケアに必須の知識を一気に獲得することも可能であり,医師,看護師,薬剤師などの座右の書として活用して頂けるのであれば筆者望外の喜びである.
そして今回の改訂でも,〆切当日まで辛抱強く対応してくださった南山堂編集部の伊藤毅さんに深く感謝し,序文とする.
2026年3月
宇井睦人
2年ごとの診療報酬改定ではにわかに盛り上がりを見せるが,多くの医療者は仔細な点数計算に終始し,現場の声を反映して未来志向のグランドデザインを描いていこう,という機運を感じることはほとんどない.
例えば,わが国では軽症の糖尿病の方を5分で診ても,重症の方を30分かけて診ても,そして疾患自体が改善しようとも改善しなくとも,多くの場合で評価は変わらない(むしろ改善しないほうが通院回数も増え経営にはプラスになる,という矛盾すらある).
病院は半数以上が赤字であり,DX化についていけない診療所などは淘汰されるようになってきた.高額な薬を必要とする患者の高額療養費制度の支給額は削られる方向だが,一方でエビデンスを伴わない「治療という名の呪術(謎の点滴etc.)」を提供するイカサマ自由診療クリニックはお咎めなくのさばっている.
このような不条理の中で,せめて苦しむ患者・家族のケアの一助になればと,紙面のフルカラー化とともに内容を全面的に書き下ろした.特に「緩和戦略」の項目には,現場で役立つ臨床の知恵を存分に記載した.本書を通読すれば緩和ケアに必須の知識を一気に獲得することも可能であり,医師,看護師,薬剤師などの座右の書として活用して頂けるのであれば筆者望外の喜びである.
そして今回の改訂でも,〆切当日まで辛抱強く対応してくださった南山堂編集部の伊藤毅さんに深く感謝し,序文とする.
2026年3月
宇井睦人
目次
prologue 緩和医療の現場で心がけていること
第Ⅰ章 緩和ケアの入り口
Ⅰ-1 緩和ケアの定義
Ⅰ-1-A WHO(世界保健機関)の緩和ケアの定義
Ⅰ-1-B 緩和ケアの定義に関する詳細
Ⅰ-2 全人的苦痛(トータルペイン)の考え方
Ⅰ-3 疾患の経過・病の軌跡(illness trajectory)
Ⅰ-4 予後予測
Ⅰ-4-A PiPS models
Ⅰ-4-B PPI
Ⅰ-4-C PaP score
第Ⅱ章 痛みのマネジメント
Ⅱ-1 がんの痛みについての基礎知識
Ⅱ-2 WHO方式がん疼痛治療法
Ⅱ-3 痛みの評価
Ⅱ-4 投与経路選択とオピオイドスイッチング
Ⅱ-5 緩和ケアで欠かせない皮下投与
第Ⅲ章 痛みに使う薬剤のまとめ
Ⅲ-1 非オピオイドの選び方と原則
Ⅲ-1-A アセトアミノフェン
Ⅲ-1-B NSAIDs
Ⅲ-2 弱オピオイドの選び方と原則
Ⅲ-2-A コデイン
Ⅲ-2-B トラマドール
Ⅲ-3 強オピオイドの開始法と選択
Step① 呼吸困難の確認
Step② 腎障害
Step③ 投与経路の選択
Step④ オピオイドの選択
Step⑤ オピオイド1日投与量とレスキューの設定
Step⑥ 持続注射の時は組成/速度も設定
Step⑦ 副作用対策(眠気/嘔気/便秘)
最後のStep 患者/家族への説明
Ⅲ-4 強オピオイド使用中の留意点
Ⅲ-5 強オピオイド製剤の特徴
Ⅲ-5-A モルヒネ
Ⅲ-5-B オキシコドン
Ⅲ-5-C ヒドロモルフォン
Ⅲ-5-D フェンタニル
Ⅲ-5-E タペンタドール
Ⅲ-5-F メサドン
Ⅲ-6 鎮痛補助薬
Ⅲ-6-A 抗けいれん薬
Ⅲ-6-B 抗うつ薬
Ⅲ-6-C NMDA受容体拮抗薬
Ⅲ-6-D 抗不整脈薬
Ⅲ-7 ステロイド
第Ⅳ章 痛み以外の身体的苦痛のマネジメント
Ⅳ-1 呼吸器症状
Ⅳ-1-A 呼吸困難
Ⅳ-1-B 死前喘鳴
Ⅳ-2 消化器症状
Ⅳ-2-A 悪心・嘔吐
Ⅳ-2-B 消化管閉塞
Ⅳ-2-C 便秘
Ⅳ-2-D 腹水
Ⅳ-3 その他の重要な病態
Ⅳ-3-A 転移性脳腫瘍
Ⅳ-3-B 脊髄圧迫
Ⅳ-3-C 高カルシウム(Ca)血症
Ⅳ-3-D 上大静脈症候群
Ⅳ-3-E 悪液質と食欲不振
第Ⅴ章 精神的苦痛のマネジメント
Ⅴ-1 基盤となる精神的ケア
Ⅴ-2 不 眠
Ⅴ-3 不安・うつ
第Ⅵ章 スピリチュアルペインのマネジメント
Ⅵ-1 スピリチュアルペインとは
Ⅵ-2 スピリチュアルケアの基本的な姿勢
第Ⅶ章 せん妄
Ⅶ-1 せん妄
第Ⅷ章 鎮 静
Ⅷ-1 鎮 静
第Ⅸ章 コミュニケーション
Ⅸ-1 Serious illness communication
第Ⅹ章 社会的苦痛のマネジメント
Ⅹ-1 社会的苦痛
■巻末資料
①オピオイド持続注射を使用する時の基本原則
②オピオイド持続注射を使用する時の指示記載
③オピオイド持続皮下注の組成表(初級者向け)
④オピオイド持続静注の組成表(初級者向け)
⑤モルヒネ・オキシコドン持続注射の組成表(中・上級者向け)
⑥ヒドロモルフォン持続注射の組成表(中・上級者向け)
⑦内服できる時の頓用指示例一覧
⑧内服困難時における舌下・坐剤の頓用指示例一覧
⑨皮下注射・皮下点滴または経静脈投与の頓用指示例一覧
⑩オピオイドスイッチング・投与経路変更時のタイミング
⑪経口・貼付オピオイド製剤一覧
⑫オピオイド製剤換算表
■Column
医療者が予後を予測することと,それを伝えることは別問題
STAS-Jの概要
アロディニア
筋膜性疼痛症候群(MPS)
ブプレノルフィンとペンタゾシン
オピオイドのデフォルトセット
フェンタニル口腔粘膜吸収製剤
放射線治療(Radiation)
神経ブロックとIVR
非がんの緩和ケアは呼吸困難の対応が鍵
持続注射を自由自在に!「 体積は24の倍数」,「速度は自動調節」が最適解
透析中止の腎不全と,神経難病(ALSなど)にモルヒネを使う時の共通点
吃 逆
髄膜播種・がん性髄膜炎
トルソー症候群
皮膚瘙痒症
アカシジア・むずむず脚症候群
在宅で便利な1%高用量ナルベインの投与例
■索 引
第Ⅰ章 緩和ケアの入り口
Ⅰ-1 緩和ケアの定義
Ⅰ-1-A WHO(世界保健機関)の緩和ケアの定義
Ⅰ-1-B 緩和ケアの定義に関する詳細
Ⅰ-2 全人的苦痛(トータルペイン)の考え方
Ⅰ-3 疾患の経過・病の軌跡(illness trajectory)
Ⅰ-4 予後予測
Ⅰ-4-A PiPS models
Ⅰ-4-B PPI
Ⅰ-4-C PaP score
第Ⅱ章 痛みのマネジメント
Ⅱ-1 がんの痛みについての基礎知識
Ⅱ-2 WHO方式がん疼痛治療法
Ⅱ-3 痛みの評価
Ⅱ-4 投与経路選択とオピオイドスイッチング
Ⅱ-5 緩和ケアで欠かせない皮下投与
第Ⅲ章 痛みに使う薬剤のまとめ
Ⅲ-1 非オピオイドの選び方と原則
Ⅲ-1-A アセトアミノフェン
Ⅲ-1-B NSAIDs
Ⅲ-2 弱オピオイドの選び方と原則
Ⅲ-2-A コデイン
Ⅲ-2-B トラマドール
Ⅲ-3 強オピオイドの開始法と選択
Step① 呼吸困難の確認
Step② 腎障害
Step③ 投与経路の選択
Step④ オピオイドの選択
Step⑤ オピオイド1日投与量とレスキューの設定
Step⑥ 持続注射の時は組成/速度も設定
Step⑦ 副作用対策(眠気/嘔気/便秘)
最後のStep 患者/家族への説明
Ⅲ-4 強オピオイド使用中の留意点
Ⅲ-5 強オピオイド製剤の特徴
Ⅲ-5-A モルヒネ
Ⅲ-5-B オキシコドン
Ⅲ-5-C ヒドロモルフォン
Ⅲ-5-D フェンタニル
Ⅲ-5-E タペンタドール
Ⅲ-5-F メサドン
Ⅲ-6 鎮痛補助薬
Ⅲ-6-A 抗けいれん薬
Ⅲ-6-B 抗うつ薬
Ⅲ-6-C NMDA受容体拮抗薬
Ⅲ-6-D 抗不整脈薬
Ⅲ-7 ステロイド
第Ⅳ章 痛み以外の身体的苦痛のマネジメント
Ⅳ-1 呼吸器症状
Ⅳ-1-A 呼吸困難
Ⅳ-1-B 死前喘鳴
Ⅳ-2 消化器症状
Ⅳ-2-A 悪心・嘔吐
Ⅳ-2-B 消化管閉塞
Ⅳ-2-C 便秘
Ⅳ-2-D 腹水
Ⅳ-3 その他の重要な病態
Ⅳ-3-A 転移性脳腫瘍
Ⅳ-3-B 脊髄圧迫
Ⅳ-3-C 高カルシウム(Ca)血症
Ⅳ-3-D 上大静脈症候群
Ⅳ-3-E 悪液質と食欲不振
第Ⅴ章 精神的苦痛のマネジメント
Ⅴ-1 基盤となる精神的ケア
Ⅴ-2 不 眠
Ⅴ-3 不安・うつ
第Ⅵ章 スピリチュアルペインのマネジメント
Ⅵ-1 スピリチュアルペインとは
Ⅵ-2 スピリチュアルケアの基本的な姿勢
第Ⅶ章 せん妄
Ⅶ-1 せん妄
第Ⅷ章 鎮 静
Ⅷ-1 鎮 静
第Ⅸ章 コミュニケーション
Ⅸ-1 Serious illness communication
第Ⅹ章 社会的苦痛のマネジメント
Ⅹ-1 社会的苦痛
■巻末資料
①オピオイド持続注射を使用する時の基本原則
②オピオイド持続注射を使用する時の指示記載
③オピオイド持続皮下注の組成表(初級者向け)
④オピオイド持続静注の組成表(初級者向け)
⑤モルヒネ・オキシコドン持続注射の組成表(中・上級者向け)
⑥ヒドロモルフォン持続注射の組成表(中・上級者向け)
⑦内服できる時の頓用指示例一覧
⑧内服困難時における舌下・坐剤の頓用指示例一覧
⑨皮下注射・皮下点滴または経静脈投与の頓用指示例一覧
⑩オピオイドスイッチング・投与経路変更時のタイミング
⑪経口・貼付オピオイド製剤一覧
⑫オピオイド製剤換算表
■Column
医療者が予後を予測することと,それを伝えることは別問題
STAS-Jの概要
アロディニア
筋膜性疼痛症候群(MPS)
ブプレノルフィンとペンタゾシン
オピオイドのデフォルトセット
フェンタニル口腔粘膜吸収製剤
放射線治療(Radiation)
神経ブロックとIVR
非がんの緩和ケアは呼吸困難の対応が鍵
持続注射を自由自在に!「 体積は24の倍数」,「速度は自動調節」が最適解
透析中止の腎不全と,神経難病(ALSなど)にモルヒネを使う時の共通点
吃 逆
髄膜播種・がん性髄膜炎
トルソー症候群
皮膚瘙痒症
アカシジア・むずむず脚症候群
在宅で便利な1%高用量ナルベインの投与例
■索 引