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とびだせ、薬剤師!
臨床現場で活躍する薬剤師の知識やスキルのおさらい&アップデートをサポートする雑誌

月刊:毎月5日発行 定価:2,200円(本体2,000円+税10%)※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0044-0035

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2022年6月 Vol.73 No.7

「小児の薬」トラブルシューティング

定価

2,200(本体 2,000円+税10%)

  • 巻頭言
  • 目次
巻頭言
薬剤学で強化する! 子どもの調剤・服薬指導

 一般的な話ではあるが,小児科の調剤は多くの薬剤師が苦手意識をもつ分野の一つではないだろうか.その理由としては,散剤やシロップ剤あるいは軟膏剤など,さまざまな剤形における計量調剤の頻度が高く,混合操作などが手間であること,患者の体重に対する処方量の適合性など処方監査が複雑であること,処方量が成分量表示の場合,そこからの製剤量の算出に戸惑うことなどがあげられる.これらは小児科の処方箋を日頃から受ける環境になれば,おのずと慣れてくるものであるが,普段,小児科の処方箋を受け付ける機会の少ない薬局に,突如,小児の患者が来局してきたら,多少なりともプレッシャーを感じながら処方箋を受けつけることになるであろう.
 また,小児科調剤の領域で苦労するのは,いかにして患者のアドヒアランスを向上させるかということである.特に苦みのある製剤などの上手な服用方法についての説明は薬剤師の永遠の課題であるかもしれない.内服に限らず,坐剤,皮膚外用剤,吸入剤,注射剤など,そのなかでも初めて使用する患者(その保護者)に対して適切な使用方法を簡潔にわかりやすく説明することも薬剤師の重要な任務である.さらに,患者がうまく服用できなかった場合や誤った方法で使用してしまった場合の対処法なども相談されることがあると思われる.
 このような問題に直面するとき,薬剤師にとって大きな武器となり得るのが製剤学,物理薬剤学,生物薬剤学,そして医療薬剤学などの薬剤学的な知識ではないだろうか.筆者はもともと小児科の処方箋をメインに受ける薬局の薬剤師であったが,さまざまな縁があり,現在は大学で教員を勤めている.そして,ここで薬学生に嫌われる分野の一つである物理薬剤学の講義を担当している.学生に少しでもこの領域に興味をもってもらうために意識していることは,この講義で取り上げる現象や計算式と,それらの臨床的有用性とをリンクして学ばせることである.この姿勢が奏功しているかどうかはもう数年観察しなければ評価できないが,このことを強く意識するようになったのは自分自身の薬局勤務時代に日常業務のさまざまな場面で薬剤学の知識に助けられた経験があったからである.
 そこで本特集では,小児科領域の分野で活躍されている先生方に日常業務に薬剤学的知識がどのように生かされているのか,幅広い分野から多くの大変興味深い項目を執筆していただいている.さらに冒頭部分では,小児科調剤では避けては通れない多様な計算について,いつでも練習や復習ができるようなドリルを作成し,その解決法について解説を加えている.読者の方々が小児科調剤に関連する計算に対する苦手意識を払拭し,突然,小児科の処方箋を受け付けた場合でも対応していただけるような内容となるよう考慮した.
 本特集により,薬学部でしか勉強することのない薬剤学に興味をもっていただくとともに,小児科調剤の奥深さを身近に感じていただければ,そして薬剤師のさらなる職能拡大につなげていただければ幸いである.

帝京平成大学薬学部 物理薬剤学ユニット 教授
山本佳久
目次
(特集)

■特集にあたって
・薬剤学で強化する! 子どもの調剤・服薬指導(山本佳久)

■「小児の薬」トラブルシューティング
・月齢により異なる薬物動態を考慮し,小児薬用量をチェックする(田川菜緒)
・ミニレクチャー:小児薬用量の「適宜増減」の考え方(島﨑 学)
・薬剤情報提供書を有効に活用する(若林仁美)
・ミニレクチャー:年齢あるいは体重区分の境目の取り扱いは?(島﨑 学)
・小児への適応外使用に関する情報を入手する(江畠 麗)
・ミニレクチャー:循環器領域で使用される薬剤 −小児薬用量は何を参考に考えるか?− (米澤夏里)
・薬を飲むのが苦手な子ども/保護者に飲食物との飲みあわせを指導する(小嶋 純)
・ミニレクチャー:誤飲・誤嚥を回避せよ!(島﨑 学)
・服薬補助ゼリーの使いどころと注意点を説明する(小嶋 純)
・コラム:看護師は知っている「子どもの服薬トラブル」(藤田友紀)
・粉薬をペースト状にする至適水量を指導する(福田春香)
・ミニレクチャー:子どもの服薬とデバイス-使いどころと使い方の指導-(小林麻美)
・経口剤の飲み忘れへの問い合わせに対応する(吉田直樹 ほか)
・1日3回服用する薬のアドヒアランスを改善する(山本佳久)
・同一成分・複数製剤の同時処方に対応する(島﨑 学)
・ミニレクチャー:同一成分なのに成人と小児で用法が異なる製剤(島﨑 学)
・同時に2種類以上の坐剤を使用するときの注意点を伝える(山本佳久)
・ミニレクチャー:「熱さましはいつまで飲めば/使えばよいですか」に対応する(島﨑 学)
・坐剤の保管方法を指導する(山本佳久)
・ジアゼパム坐剤の2回目投与のタイミングを指導する(山本佳久)
・ステロイド外用剤と保湿剤の希釈・混合可否を判定する(山本佳久)
・子どもの点眼-点眼剤の投与方法と服薬指導-(守屋賀奈絵)
・アドレナリン自己注射薬の注意点とポイント(百 賢二)
・コラム:患者も薬を選びたい!?(米子真記)

■STOP! 計算エラー 「小児薬用量」おさらいドリル(山本 佳久/百 賢二/島﨑 学)
・添付文書・処方箋を読む大事なポイントを押さえる!
・ドリル:換算式を実用的に使う!

(シリーズ)

■えびさんぽ
 乳幼児や小児の喘鳴に,吸入ステロイドは効果がありますか?
 (青島周一)

■腫瘍薬学ハイライト
 線虫を用いた尿中の揮発性有機代謝物によるがん検査
 (川西正祐)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・抗PD-1治療による遅延性免疫関連有害事象
 ・不適切処方を減らしても薬物関連入院は減少せず
 (佐藤宏樹 澤田康文)

■薬剤師が三ツ星シェフ-業務に活きる!活かせる!
 経静脈栄養のホントのところ-番外編 リハビリテーション栄養と薬剤師①
 〜これから必ず求められる視点〜
 (東 敬一朗)

■喫茶よりみち
 薬剤師の知っ得リテラシー〈Scene #06〉
 3回目,4回目? ~新型コロナワクチンの追加接種について,今わかっていることは?~
 (井出和希)

■くすりのかたち外伝 
 わかる! 使える! まいにち薬会話〈第6回〉
 「一包化しないでください」
 (浅井考介 柴田奈央)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!〈陸ノ型〉
 「薬剤性の副作用」以外の可能性を考えられる 薬剤師を目指そう!!
 (岩渕 聡 葉山達也)

■現場で働く薬剤師のための臨床薬学研究のオモテ・ウラ〈第6回〉
 論文を書くためのオモテ・ウラ② (大井一弥)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ〈第6回〉
 インフルエンザの薬が見つからない
 (髙島英滋)

■薬剤部門管理者・ミドルマネジャーのためのBSC活用入門〈第3回〉
 BSCで必須だが省略されやすい重要理論
 (髙橋淑郎)

■書評
・なんで使うの? そのくすり 医師が考えるくすりの立ち位置
 (村上  理)
・好きになる薬理学・薬物治療学
 (亀井 美和子)
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