
臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)

臨床現場で注目されている薬剤や疾患を取り上げ、新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」をコンセプトに解説します。薬剤業務の悩みを解消、臨床力も磨けます。
年4回刊:1/4/7/10月の1日発行 B5判オールカラー 定価:1,320円(本体1,200円+税10%)
処方提案・薬剤調整に活かせる! キホン処方と薬の使いどころ/止めどころ
ISBN 978-4-525-92253-5
定価
1,320円(本体 1,200円+税10%)
青島周一/村上 理/浜田康次/佐藤利栄/桑原秀徳/三星 知/村阪敏規/児島悠史/百 賢二/永田未希/小野航太郎/楠 裕美子/古屋宏章/村岡健太/中根茂喜/鈴木大介/柴田ゆうか/島﨑 学/赤瀬朋秀
- 序文
- 目次
序文
薬物治療の「道筋」を見出す力と提案力
薬剤師が処方箋に基づいて調剤を行う際,単に薬の名前と用量を追うだけでなく,そこに薬物治療の「道筋」を見いだしていく必要があります.患者の病状,生活環境,医師の治療方針など,この「道筋」にはさまざまな要素が含まれています.これら要素の薬学的な妥当性を評価し,時に新しい「道筋」を医師に提案できる力こそが,薬剤師の専門性のひとつと言えるでしょう.
厚生労働省が示したタスク・シフト/シェアの推進や,マイナ保険証による医療情報の共有は,薬剤師が薬物治療により深く関わるための環境が整いつつあることを意味しています.こうした社会的な期待の高まりとともに,薬剤師に求められる専門性と責任はよりいっそう重くなっています.
しかし,多様な診療科の処方に対応するためには,診療ガイドラインに提示されているような「キホン処方」を把握せねばなりません.薬剤師が専門性を発揮するためには,まずは各疾患の標準的な治療アプローチを理解し,妥当な根拠(エビデンス)に基づいた判断ができる基盤が必要です.
本企画では「キホン処方と薬の使いどころ/止めどころ」と題し,プライマリケア
でも遭遇する頻度が高い主要な疾患領域における標準的な処方パターンと,薬剤の使用や中止にかかわる臨床判断のポイントを体系的に解説しています.
日常業務から一歩踏み込んで,「この薬は本当に必要だろうか?」「別の治療選択肢はないだろうか?」と考えることは,決して容易なことではありません.しかし,薬物療法の新しい「道筋」を提案できる力こそが,薬剤師の存在意義でもあるのです.本特集が,日常業務における臨床実践の一助となれば幸いです.
中野病院 薬局
青島周一
薬剤師が処方箋に基づいて調剤を行う際,単に薬の名前と用量を追うだけでなく,そこに薬物治療の「道筋」を見いだしていく必要があります.患者の病状,生活環境,医師の治療方針など,この「道筋」にはさまざまな要素が含まれています.これら要素の薬学的な妥当性を評価し,時に新しい「道筋」を医師に提案できる力こそが,薬剤師の専門性のひとつと言えるでしょう.
厚生労働省が示したタスク・シフト/シェアの推進や,マイナ保険証による医療情報の共有は,薬剤師が薬物治療により深く関わるための環境が整いつつあることを意味しています.こうした社会的な期待の高まりとともに,薬剤師に求められる専門性と責任はよりいっそう重くなっています.
しかし,多様な診療科の処方に対応するためには,診療ガイドラインに提示されているような「キホン処方」を把握せねばなりません.薬剤師が専門性を発揮するためには,まずは各疾患の標準的な治療アプローチを理解し,妥当な根拠(エビデンス)に基づいた判断ができる基盤が必要です.
本企画では「キホン処方と薬の使いどころ/止めどころ」と題し,プライマリケア
でも遭遇する頻度が高い主要な疾患領域における標準的な処方パターンと,薬剤の使用や中止にかかわる臨床判断のポイントを体系的に解説しています.
日常業務から一歩踏み込んで,「この薬は本当に必要だろうか?」「別の治療選択肢はないだろうか?」と考えることは,決して容易なことではありません.しかし,薬物療法の新しい「道筋」を提案できる力こそが,薬剤師の存在意義でもあるのです.本特集が,日常業務における臨床実践の一助となれば幸いです.
中野病院 薬局
青島周一
目次
■改めて考えてみる 薬物治療のSTANDARD
1.処方提案における医薬品情報の使い方・考え方
2.高齢者の多剤併用に切り込め! クライテリアの使い方と留意すべきポイント
■個別化のための出発点を知る BASIC処方
▽脳精神領域のBASIC処方薬
1.統合失調症
2.うつ病
3.睡眠障害
4.認知症
・脳精神領域の薬をやめるとき・休むとき
▽代謝・内分泌領域のBASIC処方薬
5.糖尿病(インスリン/注射剤を含まない場合)
6.糖尿病(インスリン/注射剤を含む場合)
7.脂質異常症
8.高尿酸血症・痛風
9.甲状腺機能障害
10.骨粗鬆症
・代謝・内分泌領域の薬をやめるとき・休むとき
▽循環器領域のBASIC処方薬
11.心不全
12.不整脈(心房細動)
13.虚血性心疾患(心筋梗塞)
14.高血圧
・循環器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽免疫・アレルギー系疾患のBASIC処方薬
15.関節リウマチ
16.花粉症
・免疫・アレルギー系疾患の薬をやめるとき・休むとき
▽消化器領域のBASIC処方薬
17.消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)
18.炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎)
19.便 秘
20.悪心・嘔吐
・消化器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽呼吸器領域のBASIC処方薬
21.気管支喘息
22.慢性閉塞性肺疾患(COPD)
23.肺炎(市中肺炎:CAP軽症〜中等症)
・呼吸器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽腎臓・泌尿器・生殖器領域のBASIC処方薬
24.慢性腎臓病(CKD)
25.前立腺肥大症
26.子宮内膜症
・婦人科領域の薬をやめるとき・休むとき
□コラム
・なぜ,疑義照会はしづらいのか?
・医師が期待する薬剤師による診療支援
□Series
・最近のコクシ:中止・変更の提案
・ハマゾン.co.jp
薬局から消えた薬 ~後発医薬品を巡るアナザーストーリーズ~
・プレイバック物化生:免疫のトリセツ ~侵入は2段階で防ぐ!~
・漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
OTC医薬品も含めしっかりと成分を確認する
1.処方提案における医薬品情報の使い方・考え方
2.高齢者の多剤併用に切り込め! クライテリアの使い方と留意すべきポイント
■個別化のための出発点を知る BASIC処方
▽脳精神領域のBASIC処方薬
1.統合失調症
2.うつ病
3.睡眠障害
4.認知症
・脳精神領域の薬をやめるとき・休むとき
▽代謝・内分泌領域のBASIC処方薬
5.糖尿病(インスリン/注射剤を含まない場合)
6.糖尿病(インスリン/注射剤を含む場合)
7.脂質異常症
8.高尿酸血症・痛風
9.甲状腺機能障害
10.骨粗鬆症
・代謝・内分泌領域の薬をやめるとき・休むとき
▽循環器領域のBASIC処方薬
11.心不全
12.不整脈(心房細動)
13.虚血性心疾患(心筋梗塞)
14.高血圧
・循環器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽免疫・アレルギー系疾患のBASIC処方薬
15.関節リウマチ
16.花粉症
・免疫・アレルギー系疾患の薬をやめるとき・休むとき
▽消化器領域のBASIC処方薬
17.消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)
18.炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎)
19.便 秘
20.悪心・嘔吐
・消化器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽呼吸器領域のBASIC処方薬
21.気管支喘息
22.慢性閉塞性肺疾患(COPD)
23.肺炎(市中肺炎:CAP軽症〜中等症)
・呼吸器領域の薬をやめるとき・休むとき
▽腎臓・泌尿器・生殖器領域のBASIC処方薬
24.慢性腎臓病(CKD)
25.前立腺肥大症
26.子宮内膜症
・婦人科領域の薬をやめるとき・休むとき
□コラム
・なぜ,疑義照会はしづらいのか?
・医師が期待する薬剤師による診療支援
□Series
・最近のコクシ:中止・変更の提案
・ハマゾン.co.jp
薬局から消えた薬 ~後発医薬品を巡るアナザーストーリーズ~
・プレイバック物化生:免疫のトリセツ ~侵入は2段階で防ぐ!~
・漢方検分録 ケースで学ぶ漢方薬の安全チェック
OTC医薬品も含めしっかりと成分を確認する