
ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌
月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207

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月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207
【第1特集】いつもの発熱診療をすり抜ける重症感染症/【第2特集】不登校に対して医師ができること
ISBN 978-4-525-93016-5
定価
2,970円(本体 2,700円+税10%)
- 今月の視点
- 特集の目次
- 連載
今月の視点
【第1特集】いつもの発熱診療をすり抜ける重症感染症
夜間に1人で判断を迫られるときの助けに
このたび,谷崎隆太郎先生(市立伊勢総合病院)と「いつもの発熱診療をすり抜ける重症感染症」というタイトルで特集を編集させていただいた.
この特集を企画したきっかけは自身の経験が元となっている.皆さまは,発熱患者で血圧が低い,呼吸数が多い,意識状態が悪いなど重症感があり,経過から感染症を疑うけれども,問診や診察,採血/尿検査,CTなどで発熱の原因が絞れなかった経験はないだろうか.培養の結果を待ちながら夜間に1人で抗菌薬選択や追加の検査などの判断を迫られる場合もあるだろう.そのような場面で私自身鑑別が浮かばずに悩んだことが多く,どのような疾患を思い浮かべてどう動くべきなのかを整理し,診療の質を上げたいと以前から思っていた.そこで谷崎先生に相談し,今回の特集を企画した.もちろん発熱患者では非感染症も考えるべきであるが,本特集では紙幅の都合上扱わない.谷崎先生と前述のようなシチュエーションで考えるべき感染症疾患について議論しながら各項目をピックアップし,そして信頼できる先生方に執筆をお願いすることができた.お忙しいなか,執筆していただいた先生方にはこの場を借りてお礼を申し上げたい.
また「発熱患者を診る際の思考過程」というテーマで谷崎隆太郎先生,山本舜悟先生,宮里悠佑先生と座談会をさせていただいた.豊富な経験をおもちの先生方の思考過程を共有していただき,私自身も大変勉強になり,そして活発な議論を通して楽しい時間を過ごすことができた.ぜひご一読いただきたい.本特集が,皆さまの発熱診療により一層の深みを増す一助になれば幸いである.
〔編集幹事〕
天理よろづ相談所病院 総合内科
長野 広之
【第2特集】不登校に対して医師ができること
不登校支援において医師が担う役割
わが国では少子化が進む一方,不登校の子どもの数は年々増加しています.不登校の要因は多岐にわたり,複合的で,必ずしも医学的なものがあるとは限りません.しかし不登校の子どもは不定愁訴を訴えて医療機関を受診し,その際に医療者は不登校について相談されることがあります.医学的な視点による不登校の原因の鑑別,相談内容への対応,医療者が行う心理社会的な支援,専門機関との連携,どこまで関与するのかなど考えることは多く,対応に苦慮します.
増加する不登校児童生徒数はわが国の課題として社会全体で取り組むべきですが,そのなかで読者による医療からの支援は不登校の子どもや家族を支え,さらなる支援へつなぐ入口になります.本特集では不登校診療ガイドラインの紹介,不登校と関連の深い疾患の解説を専門家に執筆いただきました.それに加えて実践経験を共有するため,地域における不登校診療の実際や課題について一般開業医と専門家を交えた座談会を開催しましたので紹介します.本特集が不登校診療を実践するきっかけや助けになると幸いです.
〔編集幹事〕
関西医科大学総合医療センター 小児科
柳夲 嘉時
夜間に1人で判断を迫られるときの助けに
このたび,谷崎隆太郎先生(市立伊勢総合病院)と「いつもの発熱診療をすり抜ける重症感染症」というタイトルで特集を編集させていただいた.
この特集を企画したきっかけは自身の経験が元となっている.皆さまは,発熱患者で血圧が低い,呼吸数が多い,意識状態が悪いなど重症感があり,経過から感染症を疑うけれども,問診や診察,採血/尿検査,CTなどで発熱の原因が絞れなかった経験はないだろうか.培養の結果を待ちながら夜間に1人で抗菌薬選択や追加の検査などの判断を迫られる場合もあるだろう.そのような場面で私自身鑑別が浮かばずに悩んだことが多く,どのような疾患を思い浮かべてどう動くべきなのかを整理し,診療の質を上げたいと以前から思っていた.そこで谷崎先生に相談し,今回の特集を企画した.もちろん発熱患者では非感染症も考えるべきであるが,本特集では紙幅の都合上扱わない.谷崎先生と前述のようなシチュエーションで考えるべき感染症疾患について議論しながら各項目をピックアップし,そして信頼できる先生方に執筆をお願いすることができた.お忙しいなか,執筆していただいた先生方にはこの場を借りてお礼を申し上げたい.
また「発熱患者を診る際の思考過程」というテーマで谷崎隆太郎先生,山本舜悟先生,宮里悠佑先生と座談会をさせていただいた.豊富な経験をおもちの先生方の思考過程を共有していただき,私自身も大変勉強になり,そして活発な議論を通して楽しい時間を過ごすことができた.ぜひご一読いただきたい.本特集が,皆さまの発熱診療により一層の深みを増す一助になれば幸いである.
〔編集幹事〕
天理よろづ相談所病院 総合内科
長野 広之
【第2特集】不登校に対して医師ができること
不登校支援において医師が担う役割
わが国では少子化が進む一方,不登校の子どもの数は年々増加しています.不登校の要因は多岐にわたり,複合的で,必ずしも医学的なものがあるとは限りません.しかし不登校の子どもは不定愁訴を訴えて医療機関を受診し,その際に医療者は不登校について相談されることがあります.医学的な視点による不登校の原因の鑑別,相談内容への対応,医療者が行う心理社会的な支援,専門機関との連携,どこまで関与するのかなど考えることは多く,対応に苦慮します.
増加する不登校児童生徒数はわが国の課題として社会全体で取り組むべきですが,そのなかで読者による医療からの支援は不登校の子どもや家族を支え,さらなる支援へつなぐ入口になります.本特集では不登校診療ガイドラインの紹介,不登校と関連の深い疾患の解説を専門家に執筆いただきました.それに加えて実践経験を共有するため,地域における不登校診療の実際や課題について一般開業医と専門家を交えた座談会を開催しましたので紹介します.本特集が不登校診療を実践するきっかけや助けになると幸いです.
〔編集幹事〕
関西医科大学総合医療センター 小児科
柳夲 嘉時
特集の目次
【第1特集】いつもの発熱診療をすり抜ける重症感染症
■特別座談会
発熱患者を診る際の思考過程(長野広之,谷崎隆太郎,山本舜悟,宮里悠佑)
■総 論
いつもの診察で発熱の原因をどこまで詰められるか?(長野広之)
■見逃したくない感染症リスト
TSS/TSLS(長谷川雄一)
感染性心内膜炎(山本舜悟)
脾機能低下の感染症(花井翔悟)
エントリー不明の菌血症(奥村暢将,伊東直哉)
脳膿瘍(佐藤直行)
リケッチア感染症(宮里悠佑)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(忽那賢志)
レプトスピラ症(谷崎隆太郎)
海外渡航後感染症の診方 ─マラリア,デング熱,腸チフスを中心に─(的野多加志)
糞線虫症(松尾裕央)
悪性外耳道炎(頭蓋底骨髄炎)(武藤義和)
【第2特集】不登校に対して医師ができること
■特別座談会
不登校診療における臨床現場の現実と課題 ─それぞれの立場から─(柳夲嘉時,木村幸嗣,下山弘展,藤原一朗)
■「学校に行けてない」と言われたら
不登校ガイドラインの紹介(松原直己)
起立性調節障害と不登校(藤井智香子)
神経発達症と不登校(島津智之)
精神疾患と不登校(緒方治彦)
■特別座談会
発熱患者を診る際の思考過程(長野広之,谷崎隆太郎,山本舜悟,宮里悠佑)
■総 論
いつもの診察で発熱の原因をどこまで詰められるか?(長野広之)
■見逃したくない感染症リスト
TSS/TSLS(長谷川雄一)
感染性心内膜炎(山本舜悟)
脾機能低下の感染症(花井翔悟)
エントリー不明の菌血症(奥村暢将,伊東直哉)
脳膿瘍(佐藤直行)
リケッチア感染症(宮里悠佑)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(忽那賢志)
レプトスピラ症(谷崎隆太郎)
海外渡航後感染症の診方 ─マラリア,デング熱,腸チフスを中心に─(的野多加志)
糞線虫症(松尾裕央)
悪性外耳道炎(頭蓋底骨髄炎)(武藤義和)
【第2特集】不登校に対して医師ができること
■特別座談会
不登校診療における臨床現場の現実と課題 ─それぞれの立場から─(柳夲嘉時,木村幸嗣,下山弘展,藤原一朗)
■「学校に行けてない」と言われたら
不登校ガイドラインの紹介(松原直己)
起立性調節障害と不登校(藤井智香子)
神経発達症と不登校(島津智之)
精神疾患と不登校(緒方治彦)
連載
えびさんぽ(41)
抗アミロイドβ抗体薬はアルツハイマー病の認知機能を改善しますか?(青島周一)
─ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─臨床での使い方
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(5)
広域抗菌薬使用を防げ!! ラボミ降臨☆(宮上泰樹,近藤慶太)
Dr. Shinのよくわかる即戦力漢方(12)
パニック障害を漢方で支える(橋本進一)
総合診療 POEMs ─診療で使える!旬なオススメ文献─(23)
慢性腎臓病を伴う無症候性高尿酸血症に対して薬物療法を開始するタイミングは?(前田 遥,森川 暢,井上博人)
突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!(8)
「目に見える」治療と「目に見えない」治療 ─その②テッパンのβ遮断薬(山口裕崇,川上将司)
抗アミロイドβ抗体薬はアルツハイマー病の認知機能を改善しますか?(青島周一)
─ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─臨床での使い方
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(5)
広域抗菌薬使用を防げ!! ラボミ降臨☆(宮上泰樹,近藤慶太)
Dr. Shinのよくわかる即戦力漢方(12)
パニック障害を漢方で支える(橋本進一)
総合診療 POEMs ─診療で使える!旬なオススメ文献─(23)
慢性腎臓病を伴う無症候性高尿酸血症に対して薬物療法を開始するタイミングは?(前田 遥,森川 暢,井上博人)
突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!(8)
「目に見える」治療と「目に見えない」治療 ─その②テッパンのβ遮断薬(山口裕崇,川上将司)