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 ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌

月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

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2023年3月 Vol. 105 No.3

ポストコロナの感染症

定価

2,750(本体 2,500円+税10%)

  • 今月の視点
  • 特集の目次
  • 連載
今月の視点
コロナ禍で得たもの,失われたもの

 もう何年経ったのか? 1波からコロナの最前線を率いてきた.何度も繰り返す波.そして診療のみならず,パンデミックに対する公衆衛生上の必要性から,頼まれれば各種メディアの取材対応をしてきた.一部の国民からは「儲かっていいですね?」と揶揄される.新聞取材など掲載紙が送られてくるだけなのに.
 コロナ禍で,われわれが得ている経験はきっと貴重なものであると信じるしかない.診療のオンライン化,学会や講演会も会議もオンライン参加が可能となった.医療従事者はもちろん,国民の感染症対策に対する興味や知識も大きく向上した.
 しかし,失われたものもある.多くの犠牲者に始まり,ひいては社会経済活動の停滞も大きかっただろう.感染症診療という視点でいえば,コロナ以外の感染症の診療経験や情報更新が最たるものにあげられるのではないだろうか.私も例外にあらず,日々更新されるCOVID-19の診療や情報更新で,ほかの感染症の診療と情報更新が停滞している.数年で,有効なワクチンや治療薬が登場し,それらのエビデンスはさらに更新している.かつてのHIVを超えるスピードでコロナ医療は目まぐるしく進歩しているから,これについていくだけでもかなりの努力が必要なのだ.
 そこで,今回の特集のようなものがあるとありがたいと考えていた.コロナ禍で果たしてほかの感染症はどのようにアップデートされているのであろうか.またCOVID-19とほかの感染症疾患はどのようにかかわり変化しているのだろうか.さらにはコロナに隠れて新興,再興している感染症は何であろうかなどである.
 これらの視点で今回の特集を企画し,各エキスパートに執筆を依頼した.本特集がコロナ禍における感染症診療のアップデートとよいリファレンスになることを期待している.

〔編集幹事〕
埼玉医科大学総合医療センター 総合診療内科
岡 秀昭
特集の目次
■コロナの陰で増えた感染症
梅 毒(谷崎隆太郎)
COVID-19 と細菌性肺炎の合併(倉原 優)
侵襲性アスペルギルス症(古谷賢人,他)

■コロナの陰で減ったが気を付けるべき感染症
インフルエンザ合併感染症の脅威と懸念(三村一行)
MRSA・黄色ブドウ球菌感染症(上原由紀)
肺炎球菌感染症(川村隆之)

■輸入感染症
サル痘 ─正しい知識を身につけ,正しく恐れる─(石金正裕)
デング熱,マラリア,腸チフス コロナ禍でどう変わったか(野本英俊,他)
多剤耐性アシネトバクター,多剤耐性緑膿菌,カルバペネム耐性腸内細菌目細菌の世界の現状 (小野大輔)

■予防医学
新型コロナワクチンの最新事情(守屋章成)
ヒトパピローマウイルスワクチン(村中璃子)
エアロゾルと空気感染の混乱(加藤英明)

■コロナ後の感染症診療プラクティス
コロナと風邪診療(岸田直樹)
COVID-19 と抗菌薬適正使用(池垣俊吉,他)
ポストコロナの感染対策(坂本史衣)
連載
在宅医療の質を高める!(6)
どんな状態でも家に帰ることはできます(永井康徳)

えびさんぽ(15)
関節リウマチに対して JAK 阻害薬は効果がありますか?(青島周一)
─ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─臨床での使い方

緩和Case Based 教育ディスカッション(3)
強オピオイドの選び方と原則 ①基本原則とオピオイド選択(宇井睦人)

高齢者の元気をサポートする漢方処方プロセス(7)
腰 痛(谷川聖明)
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