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カテゴリー: 臨床看護学  |  癌・腫瘍学

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臨床で活かす がん患者のアピアランスケア

改訂2版

目白大学看護学部看護学科 教授
野澤桂子 編
国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センター センター長
藤間勝子 編

定価

3,960(本体 3,600円 +税10%)


  • B5判  294頁
  • 2024年3月 発行
  • ISBN 978-4-525-42162-5

がん治療に伴う外見ケアの実践書 待望の改訂!

がん治療は,脱毛や皮膚障害,爪の変化,瘢痕などさまざまな外見の変化をもたらす.本書では,これらの外見に関するケア(アピアランスケア)について,がん治療に関する基礎知識,各症状の病態やそれに対する治療・ケア・カモフラージュ方法,事例をもとにしたケアの実際などについて解説.初版(2017年刊行)からアップデートし,最新のガイドラインやエビデンスを多数盛り込んだ改訂版.

  • 序文
  • 目次
序文
 医療従事者の行うアピアランスケアを新たに提言することを目指した第1 版の上梓から,約7年が経過した.この7年間を振り返ると,アピアランスケアを取り巻く社会状況は大きく変化したといえよう.とりわけ,日本のがん政策に反映されたことは,顕著な進歩である.
 「尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築」をうたった2018年の第3期がん対策推進基本計画に,初めて「アピアランス」の課題が取り上げられ,患者のQOL向上のため,外見の問題を適切に支援することが医療従事者に求められるようになった.そして,2023年の第4期がん対策推進基本計画では,医療従事者の研修に加えて,「拠点病院等を中心としたアピアランスケアに係る相談支援・情報提供体制の構築」も明記された.患者が病院で外見の悩みを相談し,情報を収集できるようになることは,働くがん患者が44.8万人もいる時代を支えるシステムとなるだろう.
 また,地方公共団体レベルでも,がん患者に対して,ウィッグや胸部補整具などの購入費用助成事業を行う県や市区町村が600を超えるなど,支援活動が活発化している.2018年以降は,運転免許証や身体障害者手帳などの証明写真に帽子やウィッグの使用が認められるなど,さまざまな面で患者が暮らしやすい状況になってきた.さらに,臨床においても,2019年に脱毛予防の頭皮冷却装置が認可されたほか,2020年には,遺伝性乳がんに対する予防的乳房切除術後のエキスパンダー・インプラントを用いた乳房再建術が保険の適用対象となった.
 研究・教育面においても変化がみられた.日本がんサポーティブケア学会編集の下,『がん治療におけるアピアランスケアガイドライン 2021年版』が出版された.研究の絶対数は少ないものの,皮膚障害対策や頭皮冷却装置による脱毛予防の研究などが増えている.また,日本がんサポーティブケア学会のワーキンググループや,日本がん看護学会の特別関心活動グループなど,学会内にアピアランスケアに関心をもつグループが作られた.2023年からは,国立がん研究センター中央病院の研修会もWebでの受講が可能になった.
 本書は,アピアランスケアを提言するとともに,ガイドラインを臨床実践に向けて具体化した医療従事者用のテキストであり,今回の改訂では,新たな情報を盛り込むとともに,各分野のエキスパートの協力をいただいた.「アピアランスケア」の定義自体も,基本的なコンセプトは維持しつつ,令和5年度厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)の研究班により,ブラッシュアップがなされている.
 本書が,治療による外見の変化に悩むがん患者に関わる多くの医療従事者に活用され,患者支援の一助になれば幸いである.

2024年2月
野澤桂子 藤間勝子
目次
第1章 アピアランスケアに必要な基礎知識
 1.アピアランスケアとは
 2.がんの治療とそれに伴う外見の変化
  1)薬物療法
  2)外科療法
  3)放射線療法

第2章 身体症状別 アピアランスケア
 1.毛髪の変化
  1)がん治療に伴う毛髪の変化
  2)頭髪の変化に対するケアとカモフラージュ法
  3)眉毛・まつ毛の脱毛に対するカモフラージュ法
  4)毛髪の変化に関する患者からの質問
 2.皮膚症状
  1)がん治療に伴う皮膚障害とは
  2)色素異常
  3)手足症候群
  4)ざ瘡様皮疹
  5)乾燥皮膚(乾皮症)
  6)放射線療法による皮膚障害
  7)日常整容のスキンケア
  8)皮膚症状に対するカモフラージュ法
  9)皮膚症状に関する患者からの質問
 3.爪の症状
  1)がん治療に伴う爪の症状とは
  2)爪囲炎
  3)爪の変化・変色
  4)爪の変化に関する患者からの質問
 4.外科手術後の変化
  1)手術の瘢痕など
  2)乳がん術後のケア
  3)頭頸部がん術後の補綴治療
  4)外科手術後の変化に関する患者からの質問

第3章 事例からみるアピアランスケア
 1.七五三のお祝いを通じて多職種で連携し,患児とその家族へアピアランスケアを行った事例
 2.AYA 世代におけるアピアランスケアの大切さがみられた事例
 3.子どもとの関わりを気がかりにし,ウィッグを見たくない触りたくないと混乱する患者との関わり
 4.放射線脱毛への対処により復職・趣味を継続した事例
 5.復職に向け定期フォローを行った事例
 6.外見ケアの支援のプロセスのなかで治療への適応がみられた事例

第4章 アピアランスケアの実践に向けて
 1.美容専門家・企業との連携
 2.施設内でのアピアランスケア支援体制の構築

第5章 資料
 1.薬物療法の副作用に関わる資料
 2.香粧品に関する情報
 3.ネイル化粧品についての基礎知識
 4.アピアランスケアに必要な準備
 5.アピアランスケアに利用できる社会資源
 6.患者指導用資料

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