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カテゴリー: 小児科学  |  内科学一般

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症例を通して学ぶ年代別食物アレルギーのすべて

改訂3版

国立病院機構相模原病院臨床研究センター センター長 海老澤元宏 編

定価

5,940(本体 5,400円 +税10%)


  • 四六倍判  289頁
  • 2023年12月 発行
  • ISBN 978-4-525-28483-1

学術論文やガイドラインなどでは埋められないヒントやコツが満載

改訂3版では年代別の分け方を「乳幼児期」「学童・思春期」「移行期」「成人期」とし,乳幼児期発症の食物アレルギー患者の成人診療科への移行についても解説.
学術論文やガイドライン等では埋められない細かい点(ヒントやコツ)を多くの症例から学べる実践書.さらに一歩進んだ「食物アレルギー」の診療が可能に!

  • 序文
  • 目次
序文
2013年にこの本を世に出してから早いもので10年が経過しました.大変嬉しいことに医学書として記録的に多くの方に初版,改訂2版を手に取っていただくことができました.
改訂2版を発刊後の最近の5年間の大きな出来事として,2020年初頭からのコロナ禍(未だに続いていますが)が挙げられます.今までに経験したことがないほど医療の世界に大きな影響を与えました.日本では緊急事態宣言こそ発出されましたが,欧米のようなロックダウンは行われませんでした.しかし,食物アレルギーの患者さんにも多大な影響を与えたと言えるでしょう.食物経口負荷試験などの待機検査はコロナ禍では後回しにされる事態に遭遇し,患者さんの方でも感染対策として受診控えが起きました.それらが食物アレルギーの患者さん達の日常生活や予後にどのような影響を与えたのか後から検証する必要があります.
そのような状況でも医学研究は絶えず進歩を遂げています.2019年には日本から牛乳アレルギーに関する非常にインパクトのある研究成果(生後3日以内の調整乳の使用が2歳時の牛乳タンパクのIgEレベルの感作を誘導)がJAMA Pediatricsに出されましたし,さらにSPADE study(混合栄養の中断が牛乳アレルギーの発症リスク)が続きました.
2020年には「食物経口負荷試験の手引き2020」が出され,さらに「食物アレルギーの診療の手引き2020」の改訂が行われました.2022年には「アナフィラキシーガイドライン2022」と「食物アレルギーの栄養指導の手引き2022」の改訂が行われました.2022年には9年ぶりに日本学校保健会が3回目のアレルギー疾患に関する全国調査を行い,食物アレルギー6.3%,アナフィラキシー0.62%というデータが公表されました.2020年の即時型食物アレルギー全国モニタリング調査でも木の実類が小麦を追い越して4番目に浮上し,クルミの義務表示に繋がりました.学童期の木の実類アレルギーの増加・花粉関連の果物アレルギーが学童期・思春期の食物アレルギーの有症率の増加に繋がっているようです.
20年前の乳児期に発症した鶏卵・牛乳・小麦アレルギーの患者さんの一部は成人まで遷延している方もおられ,治りにくいピーナッツ・木の実類アレルギーの増加と相まって成人期の食物アレルギー対策も求められるようになりました.
初版,改訂2版に続いて本書では小児〜成人までの幅広い食物アレルギーの症例を網羅し解説しています.本書を読むことで症例の経験を積みながら小児〜成人の食物アレルギー診療のレベルアップを図ることが可能になると思います.
改訂3版を出版するにあたり,国立病院機構相模原病院柳田紀之小児科部長,臨床研究センター佐藤さくらアレルギー性疾患研究部長のフルサポートに深謝します.

2023年11月
海老澤元宏
目次
基本編
  1歴史的背景と概念の変化(最近の自分の経験を踏まえて)
  2定義・臨床型分類・疫学
  3消化管アレルギーとその関連疾患
  4アレルゲンと免疫学的機序
  5発症予防
  6特異的IgE抗体検査,皮膚テスト
  7食物経口負荷試験
  8食物経口負荷試験の判定と誘発症状への対応方法
  9経口免疫療法
 10予後
 11遷延する症例の管理・治療目標
 12終診時の注意点
 13栄養食事指導
 14生活の質(QOL)
 15食物アレルギー児のメンタルヘルス
 16社会的対応(保育所,学校)
 17食品表示:加工食品のアレルギー表示
 18投与禁忌薬物と予防接種
 19災害時の対応

症例編
乳幼児期
  1新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(低出生体重児と正常出生体重児を含む)
  Column「食物アレルギー」チェックリスト
  2新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症:母乳栄養児の症例
  3新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症:Solid FPIES
  4食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎:湿疹の悪化を伴い重症化した例
  Column 食物アレルギーの関連情報が得られるサイト
  5乳児期即時型発症(湿疹皆無):人工栄養での発症例
  6乳児期即時型発症(湿疹皆無):離乳食開始後
  7食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎からの移行例
  8混乱している保護者への対応
  9過剰な除去を指導されている例:鶏卵・牛乳・小麦などの多抗原陽性例の離乳食の進め方
 10過剰な除去を指導されている例:栄養面
 11自然歴+少量負荷試験+食事指導:鶏卵アレルギー
 12自然歴+少量負荷試験+食事指導:牛乳アレルギー
 13自然+少量負荷試験+食事指導:小麦アレルギー
 14大豆アレルギー
 15ジャガイモアレルギー
 16ヤマイモアレルギー
 17ピーナッツアレルギー
 18ゴマアレルギー
 19クルミアレルギー
 20カシューナッツアレルギー
 21その他のナッツアレルギー
 22魚アレルギー
 23魚卵アレルギー:イクラ
 24魚卵アレルギー:タラコ
 25甲殻類アレルギー
 26軟体類アレルギー
 27即時果物アレルギー
 28保育所での給食対応の問題例:誤食
 29エピペンⓇ使用例
   Column ナッツ類の交差抗原性

学童・思春期
  1ソバアレルギー
  2少量負荷試験+食事指導:ヘーゼルナッツアレルギー
  3少量負荷試験+食事指導:マカダミアナッツアレルギー
  4花粉─食物アレルギー症候群(PFAS)
  5即時型果物アレルギー(GRP)
  6食物依存性運動誘発アナフィラキシー
  7少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):鶏卵
  8少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):牛乳
  9少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):小麦
 10少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):複数抗原
 11少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):ピーナッツ
 12少量導入経口免疫療法(アナフィラキシータイプ):木の実・マルチナッツ
 13オマリズマブ併用の経口免疫療法
 14経口免疫療法による副作用で中止した症例
   Column 経口免疫療法の長期経過
 15学校での対応の問題例:給食
 16学校での対応の問題例:食事・おやつ・食材との接触を伴う活動
 17学校での対応の問題例:宿泊を伴う活動

移行期
  1遷延している鶏卵アレルギー
  2遷延している牛乳アレルギー
  3アルバイトでの経皮感作例
  4アドヒアランスの低下例
  5成人科への移行

成人期
  1小麦アレルギー
  2甲殻類アレルギー
  3軟体類・貝類アレルギー
  4アニサキスアレルギー
  5食物依存性運動誘発アナフィラキシー
  6花粉─食物アレルギー症候群(PFAS)
  7即時型果物アレルギー(GRP)
  8豆乳アレルギー
  9納豆アナフィラキシー
 10甘味料アレルギー
 11肉アレルギー(α-gal)
 12食物に混入するダニの経口摂取によるアナフィラキシー
 13食品中の色素・添加物への反応例
 14心因反応との鑑別(多種化学物質過敏症)
 15基礎疾患を有する食物アレルギー患者への対応:非ステロイド性抗炎症薬
 16基礎疾患を有する食物アレルギー患者への対応:βブロッカー

巻末資料
・アレルゲンのまとめ
・アレルゲン検査項目一覧
・市販されている食物経口負荷試験用粉末の詳細
・代替食品一覧
・食物アレルギー対応食 1週間サイクルメニュー(例)
・アレルギー物質を含む食品表示のまとめ
・アレルギー症状の重症度評価と対応マニュアル
・食物経口負荷試験食の作り方と栄養指導
・生活管理指導表:保育所
・生活管理指導表:学校

索引
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