
ジェネラリストが
「いま」必要な情報を届ける雑誌
月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207

ジェネラリストが
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月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,970円(本体2,700円+税10%) ※増刊号・臨時増刊号を除く ISSN 0022-5207
【第1特集】「治療」presents 総合診療を語り明かす/【第2特集】市販薬のオーバードーズ
ISBN 978-4-525-93018-9
定価
2,970円(本体 2,700円+税10%)
- 今月の視点
- 特集の目次
- 連載
今月の視点
【第1特集】総合診療を語り明かす
この幅広さが総合診療
『治療』は2025年1月号から誌面をリニューアルしました.2大特集制の導入や新しい連載の開始など,読者の皆さまの“お目当ての内容”以外にも,思わぬ知識との出会いが起こる場を目指して日々制作しております.さらに,2025年4月号より新たなメンバーで新・『治療』編集委員会を組織しました.これまで長きにわたりご尽力いただいた前編集委員の先生方には,この場を借りて厚く御礼を申し上げます.
今回の第1特集は,新編集委員5名の先生方に“いま話したい方”とそれぞれの関心分野やキャリアについて語り合っていただきました.編集委員とゲストの先生,それぞれの現在地が反映された示唆に富む対談は,多くの方に興味をもっていただけると思います.
総合診療,プライマリ・ケアの領域はとても広大で,今回収録した対談のテーマが多岐にわたることもそれを物語っています.その広さこそが魅力であり,難しさにもなっていると思います.それらを「語り明かす」ということで,読者の皆様にはぜひ一緒に夜空の星座を探すような気持ちで読んでいただければと思います.5つの対談を俯瞰すると,総合診療,プライマリ・ケアの銀河のような広大さを感じられるかもしれません.同じような課題や悩みを抱える方が,一緒に朝を迎えるためのヒントを対談記事から得られることを願っています.
『治療』は創刊(1920年)から100年以上にわたって時代に即した医学情報を発信し続けてきました.ちょっと新しくてしっかりしている,そんな“ハイカラ プライマリ・ケア ジャーナル”をこれからもご愛顧賜りますようお願い申し上げます.それでは,今回だけのスペシャルな特集をお楽しみください.(文責:『治療』編集部)
[編集幹事]
『治療』編集委員会:官澤洋平,櫻井広子,長野広之,原田侑典,宮本侑達
【第2特集】市販薬のオーバードーズ
いま最も深刻な乱用薬物「市販薬」をめぐるファクト
今日,依存症医療や救急医療の現場では,若年者における市販薬過剰摂取が深刻な臨床的課題となっている.編者の私見によれば,こうした状況は政府が医療費抑制を目的として展開してきた「セルフケア・セルフメディケーションの推進」と無関係ではない.その施策は,登録販売者資格の創設,インターネット販売の規制緩和,セルフメディケーション税制,さらには,スイッチOTC医薬品の推進など多岐にわたっている.いずれも,心身の不調を感じた際に人々が,医療機関ではなくドラッグストアを第一選択とすることを促す施策である.
その結果,わが国に何がもたらされただろうか? 何よりもまず,チェーンドラッグストア業界の隆盛であろう.事実,2023年にはその市場規模はついに9兆円を超え,現在,毎年国内で1,000店舗以上のドラッグストアが新規開店する状況となっている.しかし同時に,若年者たちの市販薬アクセスを無用に高め,過剰服薬による救急搬送患者や依存症患者の増加ももたらした可能性は否めない.そして,それにもかかわらず,現状では卒前・卒後の医学教育において,市販薬に含有される成分やその有害性,健康被害の内容について学ぶ機会は意外にないように思う.
そこで,本特集では,市販薬乱用の実態と健康被害,さらには治療上の課題について整理し,プライマリ・ケア医として最低限知っておくべき情報の提供を目指した.本特集が,先生方の日常臨床における新たな「武器」となり,さらには,わが国の医療施策が今後進むべき方向について再考する契機となることを願っている.
[編集幹事]
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
松本 俊彦
この幅広さが総合診療
『治療』は2025年1月号から誌面をリニューアルしました.2大特集制の導入や新しい連載の開始など,読者の皆さまの“お目当ての内容”以外にも,思わぬ知識との出会いが起こる場を目指して日々制作しております.さらに,2025年4月号より新たなメンバーで新・『治療』編集委員会を組織しました.これまで長きにわたりご尽力いただいた前編集委員の先生方には,この場を借りて厚く御礼を申し上げます.
今回の第1特集は,新編集委員5名の先生方に“いま話したい方”とそれぞれの関心分野やキャリアについて語り合っていただきました.編集委員とゲストの先生,それぞれの現在地が反映された示唆に富む対談は,多くの方に興味をもっていただけると思います.
総合診療,プライマリ・ケアの領域はとても広大で,今回収録した対談のテーマが多岐にわたることもそれを物語っています.その広さこそが魅力であり,難しさにもなっていると思います.それらを「語り明かす」ということで,読者の皆様にはぜひ一緒に夜空の星座を探すような気持ちで読んでいただければと思います.5つの対談を俯瞰すると,総合診療,プライマリ・ケアの銀河のような広大さを感じられるかもしれません.同じような課題や悩みを抱える方が,一緒に朝を迎えるためのヒントを対談記事から得られることを願っています.
『治療』は創刊(1920年)から100年以上にわたって時代に即した医学情報を発信し続けてきました.ちょっと新しくてしっかりしている,そんな“ハイカラ プライマリ・ケア ジャーナル”をこれからもご愛顧賜りますようお願い申し上げます.それでは,今回だけのスペシャルな特集をお楽しみください.(文責:『治療』編集部)
[編集幹事]
『治療』編集委員会:官澤洋平,櫻井広子,長野広之,原田侑典,宮本侑達
【第2特集】市販薬のオーバードーズ
いま最も深刻な乱用薬物「市販薬」をめぐるファクト
今日,依存症医療や救急医療の現場では,若年者における市販薬過剰摂取が深刻な臨床的課題となっている.編者の私見によれば,こうした状況は政府が医療費抑制を目的として展開してきた「セルフケア・セルフメディケーションの推進」と無関係ではない.その施策は,登録販売者資格の創設,インターネット販売の規制緩和,セルフメディケーション税制,さらには,スイッチOTC医薬品の推進など多岐にわたっている.いずれも,心身の不調を感じた際に人々が,医療機関ではなくドラッグストアを第一選択とすることを促す施策である.
その結果,わが国に何がもたらされただろうか? 何よりもまず,チェーンドラッグストア業界の隆盛であろう.事実,2023年にはその市場規模はついに9兆円を超え,現在,毎年国内で1,000店舗以上のドラッグストアが新規開店する状況となっている.しかし同時に,若年者たちの市販薬アクセスを無用に高め,過剰服薬による救急搬送患者や依存症患者の増加ももたらした可能性は否めない.そして,それにもかかわらず,現状では卒前・卒後の医学教育において,市販薬に含有される成分やその有害性,健康被害の内容について学ぶ機会は意外にないように思う.
そこで,本特集では,市販薬乱用の実態と健康被害,さらには治療上の課題について整理し,プライマリ・ケア医として最低限知っておくべき情報の提供を目指した.本特集が,先生方の日常臨床における新たな「武器」となり,さらには,わが国の医療施策が今後進むべき方向について再考する契機となることを願っている.
[編集幹事]
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
松本 俊彦
特集の目次
【第1特集】「治療」presents 総合診療を語り明かす
■Talk 長野広之×矢吹 拓
柔軟な総合内科チームのつくりかた
アラフォー医師が成長し続けるには
プレイングマネジャーの悩み
■Talk 原田侑典×宮上泰樹
大学での総合診療外来
総合診療分野の臨床研究
施設を超えた総合診療のネットワークの意義
■Talk 櫻井広子×三浦太郎
地方でも“ ぼっち” でも,学べる場をつくろう!
地域連携のカギはコミュニケーション
社会的処方と地域医療
■Talk 宮本侑達×山田宇以
心理療法の基礎:認知行動療法の手前で必要なこと
行動変容のコツ:受容や指導ではない,誘導的コミュニケーション
家族志向のケア:集団を理解し,扱うアプローチ
■Talk 官澤洋平×折茂圭介
専門医取得後の医師のキャリア
医師のライフワークバランス
総合診療は今どこにいて,どこへ向かうのか
【第2特集】市販薬のオーバードーズ
■市販薬オーバードーズと向き合う
精神科臨床現場における市販薬使用症の実態─ 市販薬使用症患者の臨床的特徴とブランド化され使用される市販薬とは─(宇佐美貴士,松本俊彦)
依存症専門医療機関における市販薬使用症の治療(沖田恭治)
救命救急医療における市販薬中毒の実態と治療(喜屋武玲子)
市販薬の不適切使用に対して薬局薬剤師にできること(嶋根卓也)
プライマリ・ケア医が知っておくべき市販薬の知識(平 憲二)
■Talk 長野広之×矢吹 拓
柔軟な総合内科チームのつくりかた
アラフォー医師が成長し続けるには
プレイングマネジャーの悩み
■Talk 原田侑典×宮上泰樹
大学での総合診療外来
総合診療分野の臨床研究
施設を超えた総合診療のネットワークの意義
■Talk 櫻井広子×三浦太郎
地方でも“ ぼっち” でも,学べる場をつくろう!
地域連携のカギはコミュニケーション
社会的処方と地域医療
■Talk 宮本侑達×山田宇以
心理療法の基礎:認知行動療法の手前で必要なこと
行動変容のコツ:受容や指導ではない,誘導的コミュニケーション
家族志向のケア:集団を理解し,扱うアプローチ
■Talk 官澤洋平×折茂圭介
専門医取得後の医師のキャリア
医師のライフワークバランス
総合診療は今どこにいて,どこへ向かうのか
【第2特集】市販薬のオーバードーズ
■市販薬オーバードーズと向き合う
精神科臨床現場における市販薬使用症の実態─ 市販薬使用症患者の臨床的特徴とブランド化され使用される市販薬とは─(宇佐美貴士,松本俊彦)
依存症専門医療機関における市販薬使用症の治療(沖田恭治)
救命救急医療における市販薬中毒の実態と治療(喜屋武玲子)
市販薬の不適切使用に対して薬局薬剤師にできること(嶋根卓也)
プライマリ・ケア医が知っておくべき市販薬の知識(平 憲二)
連載
えびさんぽ(43)
不眠に対する認知行動療法は効果がありますか?(青島周一)
―ランドマークスタディと路地裏エビデンス
―臨床での使い方
突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!(10)
「目に見える」治療と「目に見えない」治療 ─その④
ACE 阻害薬の牙城を崩したARNI(山口裕崇,川上将司)
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(7)
縁蔵を多職種連携で救えるのだろうか?(宮上泰樹,近藤慶太)
薬剤師の知恵袋 〜医師に伝えたいマメ知識〜(2)
あなたは混合派? それとも単剤処方派?(三宅更紗)
Dr. Shin のよくわかる即戦力漢方(14)
うっ滞性皮膚炎にどう介入するか?(橋本進一)
総合診療POEMs ─ 診療で使える!旬なオススメ文献─
慢性手湿疹に対する外用薬(大塚章弘,松本朋弘,船越 樹)
不眠に対する認知行動療法は効果がありますか?(青島周一)
―ランドマークスタディと路地裏エビデンス
―臨床での使い方
突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!(10)
「目に見える」治療と「目に見えない」治療 ─その④
ACE 阻害薬の牙城を崩したARNI(山口裕崇,川上将司)
御縁ちゃんが導く誤嚥性肺炎クロニクル(7)
縁蔵を多職種連携で救えるのだろうか?(宮上泰樹,近藤慶太)
薬剤師の知恵袋 〜医師に伝えたいマメ知識〜(2)
あなたは混合派? それとも単剤処方派?(三宅更紗)
Dr. Shin のよくわかる即戦力漢方(14)
うっ滞性皮膚炎にどう介入するか?(橋本進一)
総合診療POEMs ─ 診療で使える!旬なオススメ文献─
慢性手湿疹に対する外用薬(大塚章弘,松本朋弘,船越 樹)