カテゴリー: 総合診療医学/プライマリ・ケア医学 | 医学・医療一般
診療をハックするEBM 論文を読まなくても実践できる臨床のコツ
1版
飯塚病院総合診療科 工藤仁隆 著
飯塚病院総合診療科 柴田真志 著
定価
4,180円(本体 3,800円 +税10%)
- A5判 231頁
- 2026年6月 発行
- ISBN 978-4-525-21571-2
EBMを開放せよ!
「EBMを実践できていますか?」と問われると,多くの医療者が自信なさげに首をかしげます.論文を読めていない,批判的吟味ができない……そんな後ろめたさを感じる方も多いのではないでしょうか.
でもちょっと待ってください! あなたは今日も患者の疑問に答えるために情報を調べ,医学的な正しさと患者の要望とのあいだで,適切な落としどころを見定めたはずです.実は,この日々の診療で生じる小さな問題解決こそがEBMの本質です.EBMは論文を読み,批判的吟味をしなければならないという呪縛が,あなたのEBMへの目を曇らせているのです.
この誤解の背景には,EBMの技術的な側面である論文検索や批判的吟味が過度に強調されてきた教育の歴史があります.適切なEBM教育を届けられる指導者もかぎられるなか,初学者がEBMを「難しくてとっつきにくいもの」と感じるのも無理はありません.しかし,論文を読むスキルはEBMをより深く実践する1つの手段であっても,EBMそのものではありません.そしてその呪縛にとらわれたままEBMの習得を先送りにし続けることは,あなた自身の成長だけでなく目の前の患者にとっても損失なのです.
本書はまず,この呪縛を解くところから始めます.
「論文を読まずにEBMを実践する」という本書の核心となるテーマを入り口として,これまであまり注目されてこなかった論文以外の重要なEBMのスキル「臨床疑問を見つける力」,「バランスのとれた臨床決断を下す力」,「日々の実践を振り返り成長し続ける力」を解説していきます.
EBMは論文読解の苦行ではなく,日常診療を支える最強のライフハックです.さあ,一緒に始めましょう!