カテゴリー: 臨床薬学
つながる薬学 臨床検査
1版
城西国際大学薬学部医療薬学科 教授 佐々木英久 編
東京工科大学医療保健学部臨床検査学科 教授 栗原由利子 編
定価
3,960円(本体 3,600円 +税10%)
- B5判 212頁
- 2025年11月 発行
- ISBN 978-4-525-70801-6
薬学管理レベルアップのための検査値 超入門!
―患者さんの検査値,薬学管理に活かせていますか?
臨床検査値がわかると,患者さんの体内で起こっている見えない変化も予測でき,処方監査や処方提案,副作用の早期発見などにつながります.本書は,解剖や生理の知識をもとに,検査値が示すこと,異常値が出たときに考えられる病態や検査値に影響を及ぼす薬について解説.検査値に関連した症例も充実させました.
病態の理解や薬物治療に欠かせない,臨床検査値の知識が学べる一冊です.
付属資料(11章 症例問題の解答・解説)
- 序文
- 目次
序文
このたび,『つながる薬学 臨床検査』を発行する運びとなりました.本書は薬剤師を目指す学生の方々,そして薬剤師の資格を取得して臨床で活躍する皆さんに向けて臨床検査の基本的な事項をわかりやすくまとめたものとなります.中身は,大学の低学年時の講義を念頭に10 の臨床検査項目と高学年時の講義を念頭に症例問題で構成しました.
各臨床検査項目の解説では,検査項目に関連する解剖・生理学を簡潔な図により,高度な内容をわかりやすく表しています.その後に検査項目の解説,検査値が異常値を認める時の疾患やその原因となる薬剤をまとめています.そして,検査値において薬剤師として評価すべき「薬学的な視点」を解説しました.最後に理解度を確かめる確認問題を掲載しました.なお,検査値の基準値は,日本臨床検査医学会設定の学生用共通基準範囲をベースとして,薬剤師国家試験と単位や表記が異なる場合は薬剤師国家試験のほうを採用しました.巻末には国家試験の出題頻度の高い疾患の症例問題を掲載し,病態や薬剤に対する各検査値の評価について解説しました.
よって,単なる臨床検査の解説だけではなく,大学の講義でその前に履修している解剖・生理学からのつながり,その後の薬理学や薬物治療学へとつながるような内容となっています.さらに,「薬学的な視点」や薬剤を絡めた応用的な症例問題にて実務実習の事前学習にも役立てられるものとなっています.
医師は主に病気を診断するために臨床検査を用います.一方,薬剤師および薬学生に求められるのは,適切な薬剤選択,薬物療法や副作用の評価のために臨床検査を用いる能力にあります.臨床検査を用いて「体の中の状態を推察する」技術を身に付け,1 人でも多くの患者さんの健康に寄与できることを願い,薬学生の教科書として,臨床薬剤師の参考書として,役立つことを期待します.
最後に,執筆にあたられた先生方,画像をご提供いただいた先生方,企画から執筆者の選出,内容の吟味,出版に至るまでご尽力をいただきました南山堂 海賀一早氏,古川晶彦氏に深謝いたします.
2025 年10 月吉日
編者を代表して
佐々木英久
各臨床検査項目の解説では,検査項目に関連する解剖・生理学を簡潔な図により,高度な内容をわかりやすく表しています.その後に検査項目の解説,検査値が異常値を認める時の疾患やその原因となる薬剤をまとめています.そして,検査値において薬剤師として評価すべき「薬学的な視点」を解説しました.最後に理解度を確かめる確認問題を掲載しました.なお,検査値の基準値は,日本臨床検査医学会設定の学生用共通基準範囲をベースとして,薬剤師国家試験と単位や表記が異なる場合は薬剤師国家試験のほうを採用しました.巻末には国家試験の出題頻度の高い疾患の症例問題を掲載し,病態や薬剤に対する各検査値の評価について解説しました.
よって,単なる臨床検査の解説だけではなく,大学の講義でその前に履修している解剖・生理学からのつながり,その後の薬理学や薬物治療学へとつながるような内容となっています.さらに,「薬学的な視点」や薬剤を絡めた応用的な症例問題にて実務実習の事前学習にも役立てられるものとなっています.
医師は主に病気を診断するために臨床検査を用います.一方,薬剤師および薬学生に求められるのは,適切な薬剤選択,薬物療法や副作用の評価のために臨床検査を用いる能力にあります.臨床検査を用いて「体の中の状態を推察する」技術を身に付け,1 人でも多くの患者さんの健康に寄与できることを願い,薬学生の教科書として,臨床薬剤師の参考書として,役立つことを期待します.
最後に,執筆にあたられた先生方,画像をご提供いただいた先生方,企画から執筆者の選出,内容の吟味,出版に至るまでご尽力をいただきました南山堂 海賀一早氏,古川晶彦氏に深謝いたします.
2025 年10 月吉日
編者を代表して
佐々木英久
目次
1章 総論
1. 臨床検査の概要
2章 一般検査
1. 尿検査
2. 便検査
3章 血液学検査
1. 血液検査の概要
2. 血球検査
3. 凝固・線溶系検査
4. 輸血関連検査
5. 髄液検査
4章 血液生化学検査
1. 肝(胆道)機能検査
2. 心機能検査
case 01 胸痛が持続するため来院した例
3. 腎機能検査
case 02 足のむくみから内科を受診した例
case 03 薬剤が原因で腎機能に影響が出た例
4. 膵機能検査
case 04 急性膵炎による腹膜炎で激痛発作を生じた例
5. 血清タンパク
6. 糖代謝検査
case 05 尿糖陽性により,精査目的で検査を行った例
7. 脂質検査
case 06 高血圧の治療中,検査値の異常を指摘された例
8. 電解質
case 07 漢方薬により低カリウム血症となった例
9. 鉄代謝
10. 炎症マーカー
case 08 咳嗽,発熱により救急外来を受診した例
5章 免疫学的検査
1. 免疫学的検査の概要
2. 自己抗体
case 09 鶏卵アレルギーと診断された男児の例
6章 内分泌学検査
1. 内分泌臓器とホルモン
2. 甲状腺機能検査
case 10 急激な体重増加と甲状腺の腫大で受診した例
3. 副腎皮質機能検査
4. 下垂体機能検査
5. 副甲状腺・骨代謝関連検査
6. 妊娠検査
7章 悪性腫瘍の検査
1. 腫瘍マーカー
2. 悪性腫瘍遺伝子検査
case 11 再発乳がんのため遺伝子検査を行った例
8章 感染症検査
1. 感染症検査の概要
2. 細菌検査
3. ウイルス検査
9章 生理学的検査
1. 心電図
case 12 歯痛を伴う胸痛により救急外来を受診した例
2. 肺機能検査
case 13 呼吸困難により精査目的で検査を行った例
3. 動脈血ガス分析
case 14 喘息発作により救急外来を受診した例
10章 画像検査
1. 画像検査の概要
2. X線検査
3. CT検査
4. MRI検査
5. 内視鏡検査
6. 超音波検査
7. 核医学検査(PET-CT検査)
8. 血管造影検査
11章 症例問題
1. 糖尿病
2. 脂質異常症
3. 甲状腺機能亢進症
4. 不整脈
5. 心不全
6. 肝炎
7. 膵炎
8. 糸球体腎炎
9. 腎性貧血
10. 感染症
11. 横紋筋融解症
12. 腫瘍崩壊症候群
13. 間質性肺疾患
14. 播種性血管内凝固症候群
1. 臨床検査の概要
2章 一般検査
1. 尿検査
2. 便検査
3章 血液学検査
1. 血液検査の概要
2. 血球検査
3. 凝固・線溶系検査
4. 輸血関連検査
5. 髄液検査
4章 血液生化学検査
1. 肝(胆道)機能検査
2. 心機能検査
case 01 胸痛が持続するため来院した例
3. 腎機能検査
case 02 足のむくみから内科を受診した例
case 03 薬剤が原因で腎機能に影響が出た例
4. 膵機能検査
case 04 急性膵炎による腹膜炎で激痛発作を生じた例
5. 血清タンパク
6. 糖代謝検査
case 05 尿糖陽性により,精査目的で検査を行った例
7. 脂質検査
case 06 高血圧の治療中,検査値の異常を指摘された例
8. 電解質
case 07 漢方薬により低カリウム血症となった例
9. 鉄代謝
10. 炎症マーカー
case 08 咳嗽,発熱により救急外来を受診した例
5章 免疫学的検査
1. 免疫学的検査の概要
2. 自己抗体
case 09 鶏卵アレルギーと診断された男児の例
6章 内分泌学検査
1. 内分泌臓器とホルモン
2. 甲状腺機能検査
case 10 急激な体重増加と甲状腺の腫大で受診した例
3. 副腎皮質機能検査
4. 下垂体機能検査
5. 副甲状腺・骨代謝関連検査
6. 妊娠検査
7章 悪性腫瘍の検査
1. 腫瘍マーカー
2. 悪性腫瘍遺伝子検査
case 11 再発乳がんのため遺伝子検査を行った例
8章 感染症検査
1. 感染症検査の概要
2. 細菌検査
3. ウイルス検査
9章 生理学的検査
1. 心電図
case 12 歯痛を伴う胸痛により救急外来を受診した例
2. 肺機能検査
case 13 呼吸困難により精査目的で検査を行った例
3. 動脈血ガス分析
case 14 喘息発作により救急外来を受診した例
10章 画像検査
1. 画像検査の概要
2. X線検査
3. CT検査
4. MRI検査
5. 内視鏡検査
6. 超音波検査
7. 核医学検査(PET-CT検査)
8. 血管造影検査
11章 症例問題
1. 糖尿病
2. 脂質異常症
3. 甲状腺機能亢進症
4. 不整脈
5. 心不全
6. 肝炎
7. 膵炎
8. 糸球体腎炎
9. 腎性貧血
10. 感染症
11. 横紋筋融解症
12. 腫瘍崩壊症候群
13. 間質性肺疾患
14. 播種性血管内凝固症候群