JASCCがん支持医療ガイドシリーズ
がんサポーティブケアのための漢方活用ガイド
改訂2版
一般社団法人 日本がんサポーティブケア学会 監修
一般社団法人 日本がんサポーティブケア学会漢方部会 編集
定価
5,500円(本体 5,000円 +税10%)
- B5判 320頁
- 2026年4月 発行
- ISBN 978-4-525-42372-8
がん治療中のつらい症状を和らげるヒントが,漢方にあります!
近年のがん治療の進歩により多くの患者が恩恵を受ける一方で,治療中や治療後に生じるさまざまな副作用や生活の質(QOL)の低下が大きな課題となっている.がん治療において標準治療を完遂するためには,がんサポーティブケア(支持療法)が重要な役割を果たしており,漢方薬はその有効な手段の一つである.
漢方薬は,西洋医学のみでは対処しきれない症状を緩和できるほか,一剤で複数の症状に対応できることから,ポリファーマシー(多剤併用)の解決につながる可能性も秘めている.具体的には,食欲不振,全身倦怠感,口腔粘膜炎,便秘,下痢,味覚障害,しびれ,皮膚炎,浮腫,抑うつ,不眠など,がん治療に伴う多岐にわたる症状の緩和に幅広く用いられている.また最近では,ランダム化比較試験(RCT)などのエビデンスも蓄積されつつある.
本書では,総論で漢方の基本をおさえ,各論では多数の症例やエビデンスを踏まえながら,各症状に対する漢方薬の安全かつ有効な活用法をわかりやすく解説した.がん治療に携わる医療従事者にとって,より質の高いサポーティブケアの実践と,患者のよりよい療養生活の実現に寄与する一冊である.
- 序文
- 目次
序文
近年,がん治療の進歩により多くの患者が治療の恩恵を受ける一方で,治療中や治療後に生じるさまざまな副作用や生活の質(QOL)の低下が大きな課題となっています.がんサポーティブケアは,患者がより良い生活を送るための支援として,患者とその家族に対する包括的な支援を提供し,身体的,精神的,社会的な苦痛を軽減することを目的とした医療です.
日本がんサポーティブケア学会(Japanese Association of Supportive Care in Cancer:JASCC)では,「JASCC がん支持医療ガイドシリーズ」,「がん医療におけるこころのケアガイドラインシリーズ」など,サポーティブケアの各分野を対象に20以上の刊行物を出しておりますが,本書も,「JASCC がん支持医療ガイドシリーズ」の一環として,2020 年に発刊させていただいております.今回はエビデンスを中心にそのアップデートを行い,改訂2版を出版させていただくことになりました.
漢方をはじめとする東洋医学は,伝統的かつ科学的根拠に基づき,患者の個別性を重視した治療アプローチとして近年注目を集めていますが,経験を重要視する古い治療としての印象を持たれている方も多いように思われます.本書はそのような中で,総論で漢方の基本をおさえ,各論でエビデンスを踏まえながら,各症状に対する漢方の処方について解説しております.また,実際の症例を紐解きながら,がんサポーティブケアにおける漢方の役割と活用方法についてわかりやすく解説しています.漢方薬は,食欲不振,全身倦怠感,口腔粘膜炎,便秘,下痢,しびれなど,がん治療に伴うさまざまな症状の緩和を目的として幅広く用いられており,高齢者などにみられるポリファーマシーを解決できる可能性もあります.
本書が,医療従事者の皆さまはもちろん,がん患者やその家族にとっても,サポーティブケアの一助となり,より良い療養生活の実現につながることを願っております.がん治療の現場で漢方の知識と技術がより効果的に活かされ,患者のQOL向上に寄与できるよう,本ガイドが実践的な手引きとなることを心より祈念いたします.
2026年2月
日本がんサポーティブケア学会
理事長 山本信之
日本がんサポーティブケア学会(Japanese Association of Supportive Care in Cancer:JASCC)では,「JASCC がん支持医療ガイドシリーズ」,「がん医療におけるこころのケアガイドラインシリーズ」など,サポーティブケアの各分野を対象に20以上の刊行物を出しておりますが,本書も,「JASCC がん支持医療ガイドシリーズ」の一環として,2020 年に発刊させていただいております.今回はエビデンスを中心にそのアップデートを行い,改訂2版を出版させていただくことになりました.
漢方をはじめとする東洋医学は,伝統的かつ科学的根拠に基づき,患者の個別性を重視した治療アプローチとして近年注目を集めていますが,経験を重要視する古い治療としての印象を持たれている方も多いように思われます.本書はそのような中で,総論で漢方の基本をおさえ,各論でエビデンスを踏まえながら,各症状に対する漢方の処方について解説しております.また,実際の症例を紐解きながら,がんサポーティブケアにおける漢方の役割と活用方法についてわかりやすく解説しています.漢方薬は,食欲不振,全身倦怠感,口腔粘膜炎,便秘,下痢,しびれなど,がん治療に伴うさまざまな症状の緩和を目的として幅広く用いられており,高齢者などにみられるポリファーマシーを解決できる可能性もあります.
本書が,医療従事者の皆さまはもちろん,がん患者やその家族にとっても,サポーティブケアの一助となり,より良い療養生活の実現につながることを願っております.がん治療の現場で漢方の知識と技術がより効果的に活かされ,患者のQOL向上に寄与できるよう,本ガイドが実践的な手引きとなることを心より祈念いたします.
2026年2月
日本がんサポーティブケア学会
理事長 山本信之
目次
総 論
1 漢方医学の歴史と政策
2 がんサポーティブケアにおける漢方
3 漢方医学の用語解説
4 漢方薬の作用機序
5 漢方薬の副作用
6 がん治療と漢方(イメージ図)
各論(症候編)
1 全身倦怠感・疲労感
2 食欲不振・悪心嘔吐
3 精神症状
4 血球減少
5 口腔粘膜炎
6 味覚障害
7 下 痢
8 便 秘
9 末梢神経障害
10 皮膚・爪障害
11 更年期症状
12 浮 腫
各論(処方編)
1 加味帰脾湯
2 桂枝茯苓丸
3 牛車腎気丸
4 五苓散
5 芍薬甘草湯
6 十全大補湯
7 大建中湯
8 人参養栄湯
9 麦門冬湯
10 半夏瀉心湯
11 補中益気湯
12 麻子仁丸
13 抑肝散
14 六君子湯
Column
1 傷寒論とKampo
2 保険診療で使えるわが国の漢方薬
3 東西医学が融合したわが国の一元的医療制度
4 「未病を治す」漢方のチカラ
5 漢方医学の特徴「異病同治」とは?
6 診療ガイドラインにおける漢方の記載(KCPG)
7 漢方治療エビデンスレポート(EKAT)
8 抗がん薬と漢方製剤の併用 ~抗腫瘍効果と安全性への影響~
9 知って楽しい生薬シリーズ「食材・ハーブとして親しまれる生薬」
10 知って楽しい生薬シリーズ「膠飴と腸内細菌叢」
11 漢方薬の服用方法
12 漢方のポリファーマシーに注意!
13 妊娠中に注意すべき生薬
14 知って楽しい生薬シリーズ「黄耆の腎機能改善効果」
15 知って楽しい生薬シリーズ「柴胡剤」
16 知って楽しい生薬シリーズ「甘草」
17 知って楽しい生薬シリーズ「麻黄」
18 内分泌療法による関節痛
19 漢方診断へのAIの活用(漢方にもDX)
20 知って楽しい生薬シリーズ「附子の使い方」
21 知って楽しい生薬シリーズ「白朮と蒼朮」
22 誤嚥性肺炎予防に半夏厚朴湯
23 半夏瀉心湯のうがい液の作り方
・漢方製剤一覧と処方の特徴
・本書で用いた略語一覧
1 漢方医学の歴史と政策
2 がんサポーティブケアにおける漢方
3 漢方医学の用語解説
4 漢方薬の作用機序
5 漢方薬の副作用
6 がん治療と漢方(イメージ図)
各論(症候編)
1 全身倦怠感・疲労感
2 食欲不振・悪心嘔吐
3 精神症状
4 血球減少
5 口腔粘膜炎
6 味覚障害
7 下 痢
8 便 秘
9 末梢神経障害
10 皮膚・爪障害
11 更年期症状
12 浮 腫
各論(処方編)
1 加味帰脾湯
2 桂枝茯苓丸
3 牛車腎気丸
4 五苓散
5 芍薬甘草湯
6 十全大補湯
7 大建中湯
8 人参養栄湯
9 麦門冬湯
10 半夏瀉心湯
11 補中益気湯
12 麻子仁丸
13 抑肝散
14 六君子湯
Column
1 傷寒論とKampo
2 保険診療で使えるわが国の漢方薬
3 東西医学が融合したわが国の一元的医療制度
4 「未病を治す」漢方のチカラ
5 漢方医学の特徴「異病同治」とは?
6 診療ガイドラインにおける漢方の記載(KCPG)
7 漢方治療エビデンスレポート(EKAT)
8 抗がん薬と漢方製剤の併用 ~抗腫瘍効果と安全性への影響~
9 知って楽しい生薬シリーズ「食材・ハーブとして親しまれる生薬」
10 知って楽しい生薬シリーズ「膠飴と腸内細菌叢」
11 漢方薬の服用方法
12 漢方のポリファーマシーに注意!
13 妊娠中に注意すべき生薬
14 知って楽しい生薬シリーズ「黄耆の腎機能改善効果」
15 知って楽しい生薬シリーズ「柴胡剤」
16 知って楽しい生薬シリーズ「甘草」
17 知って楽しい生薬シリーズ「麻黄」
18 内分泌療法による関節痛
19 漢方診断へのAIの活用(漢方にもDX)
20 知って楽しい生薬シリーズ「附子の使い方」
21 知って楽しい生薬シリーズ「白朮と蒼朮」
22 誤嚥性肺炎予防に半夏厚朴湯
23 半夏瀉心湯のうがい液の作り方
・漢方製剤一覧と処方の特徴
・本書で用いた略語一覧