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カテゴリー： 整形外科学
神中整形外科学 上巻
改訂23版
九州大学 教授 岩本幸英 編集
定価
33,000円（本体 30,000円 ＋税10%）
- 四六倍判 1076頁
- 2013年6月 発行
- ISBN 978-4-525-32213-7
初版刊行以来70余年にわたり，多くの整形外科医に愛用されてきた，わが国で最も権威ある整形外科学書．
上巻は整形外科学総論と全身性疾患が解説されており，基本的事項から専門的事項までを網羅した内容である．今改訂ではオールカラーとなり，写真・シェーマが見やすくなった．整形外科専門医の座右の書である．
- 序文
- 目次
序文
「神中整形外科学」は，わが国の整形外科学の発展に多大な貢献をされた九州帝国大学の故・神中正一教授が，学生の講義や整形外科医教育の資料をもとに執筆されたもので，1939年に初版が刊行された．本書はわが国の整形外科学のバイブルともいうべき名著であり，長年にわたり医学生，整形外科医の座右の書として愛読された．本書の刊行によりわが国の整形外科学の体系付けがなされ，整形外科学が広く普及するきっかけとなったといっても過言ではない．
初版の刊行以後，整形外科学はめざましい発展を遂げ，新しい内容の追加が必要になったため，4回の改訂が行われた．第1回の改訂は1964年に当時の九州大学・天児民和教授と新潟大学・河野左宙教授，第2回，第3回の改訂は1972年，平成元年に天児民和名誉教授が担当された．第4回の改訂は2004年，私が編集作業を行い，監修は杉岡洋一名誉教授にお願いした．第4回の改訂以来9年を経過し，整形外科学はさらに進歩を遂げ，旧版では対応できなくなったので，今回第5回目の改訂を行った．今回の改訂にあたっては，従来の本書の性格を踏襲しつつ，基礎，画像診断，治療などに関する最新情報を盛り込んだ．また，図表の色付け，写真のカラー化を実現したので，従来よりも見やすくなっている．執筆は神中先生の流れをくむ方々を中心に，現在わが国の整形外科の指導的立場におられる先生方にお願いした．
本書は，学生が持ち運ぶ通常の教科書に比べ，はるかに充実した内容になっている．現在，医学部学生教育では自ら学ぶことを主旨としたチュートリアル教育が浸透し，詳しい内容を知るための参考書が必要である．また，専門医制度も高度化し，専門医としての診療や資格試験のために充実した内容の整形外科学書が必要である．本書がわが国の整形外科専門医・研修医，およびチュートリアル教育における医学部学生の座右の書となることを願ってやまない．
最後に，ご執筆賜った諸先生方，校正を手伝ってくれた教室のスタッフ，南山堂編集部の皆様に心から御礼申し上げたい．
2013年3月
岩本幸英
初版の刊行以後，整形外科学はめざましい発展を遂げ，新しい内容の追加が必要になったため，4回の改訂が行われた．第1回の改訂は1964年に当時の九州大学・天児民和教授と新潟大学・河野左宙教授，第2回，第3回の改訂は1972年，平成元年に天児民和名誉教授が担当された．第4回の改訂は2004年，私が編集作業を行い，監修は杉岡洋一名誉教授にお願いした．第4回の改訂以来9年を経過し，整形外科学はさらに進歩を遂げ，旧版では対応できなくなったので，今回第5回目の改訂を行った．今回の改訂にあたっては，従来の本書の性格を踏襲しつつ，基礎，画像診断，治療などに関する最新情報を盛り込んだ．また，図表の色付け，写真のカラー化を実現したので，従来よりも見やすくなっている．執筆は神中先生の流れをくむ方々を中心に，現在わが国の整形外科の指導的立場におられる先生方にお願いした．
本書は，学生が持ち運ぶ通常の教科書に比べ，はるかに充実した内容になっている．現在，医学部学生教育では自ら学ぶことを主旨としたチュートリアル教育が浸透し，詳しい内容を知るための参考書が必要である．また，専門医制度も高度化し，専門医としての診療や資格試験のために充実した内容の整形外科学書が必要である．本書がわが国の整形外科専門医・研修医，およびチュートリアル教育における医学部学生の座右の書となることを願ってやまない．
最後に，ご執筆賜った諸先生方，校正を手伝ってくれた教室のスタッフ，南山堂編集部の皆様に心から御礼申し上げたい．
2013年3月
岩本幸英
目次
総 論
第1章 整形外科の意義と歴史
1 整形外科の意義
2 世界における整形外科の歴史
3 日本における整形外科の歴史
故・神中正一教授について
第2章 整形外科的診断法
1 問 診
2 視 診
3 触 診
4 測 定
5 関節肢位，脊柱弯曲
6 関節可動性の測定
7 徒手筋力テスト
8 電気的診断法
9 神経学的検査
10 X線検査
11 コンピュータ断層撮影法
12 磁気共鳴撮像法
13 骨塩定量
14 超音波検査法
15 関節鏡検査
16 関節液検査
17 血液学的検査
18 細菌学的検査
19 各種組織の生検
20 核医学
21 遺伝子検査
第3章 整形外科的治療法
A. 薬物療法の基本
B. 注射療法
C. 穿刺・排液法
D. 物理療法の基本
E. 整形外科的固定法・装具療法・牽引療法
F. 高気圧酸素治療
G. 周術期管理と合併症
H. 基本的な術式
I. 生体材料の基礎知識
J. 最小侵襲手術
第4章 外傷総論
A．救急管理
B．骨 折
C．関節損傷
D．靱帯損傷
E．筋・腱の損傷
F．末梢神経損傷
G．熱 傷
H．電撃傷
全身性疾患
第1章 骨疾患
A．骨の基礎科学
B．先天性骨系統疾患
C．結合組織の全身異常
D．一次性代謝性骨疾患
E．骨壊死，骨端症
F．骨の感染症
第2章 関節疾患
A．関節の基礎科学
B．先天性多発性関節拘縮症
C．感染性関節炎
D．関節リウマチと類似疾患
E．変形性関節症
F．代謝異常と関連する関節疾患
G．血液疾患に伴う関節症
H．内分泌性関節疾患
I．神経病性関節症
J．特殊な関節症
K．関節の腫瘍および腫瘍類似病変
第3章 骨・軟部腫瘍
Ⅰ．骨腫瘍
A．骨腫瘍総論
B．骨腫瘍各論
Ⅱ．軟部腫瘍
A．軟部腫瘍総論
B．軟部腫瘍各論
第4章 神経・筋疾患と麻痺性疾患
A．脳性麻痺
B．脊髄性小児麻痺（急性脊髄前角炎）
C．脊髄変性疾患
D．進行性筋ジストロフィー
E．筋強直（緊張）性ジストロフィー
F．多発筋炎，皮膚筋炎
G．先天性筋強直（緊張）症
H．重症筋無力症
I．周期性四肢麻痺
J．その他の筋疾患
第5章 末梢神経麻痺
A．末梢神経麻痺総論
B．末梢神経麻痺各論
第6章 四肢血管系の整形外科
A．四肢動脈，静脈，リンパ系の解剖，生理
B．検査法
C．診断法
D．四肢の先天性血管形成異常
E．血管損傷
F．閉塞性動脈疾患
G．機能的末梢動脈疾患
H．静脈疾患
I．末梢循環不全による潰瘍および壊疽
J．レイノー病
K．リンパ管疾患
第7章 スポーツ障害・外傷
1 スポーツ障害とスポーツ外傷
2 小児におけるスポーツ障害・外傷の特徴
3 女性におけるスポーツ障害・外傷の特徴
4 種目によるスポーツ障害・外傷
5 スポーツ障害・外傷の応急処置，テーピング
6 スポーツによる骨端障害，疲労骨折
7 スポーツによる頚部の障害・外傷
8 スポーツによる肩関節部の障害・外傷
9 スポーツによる上腕の障害・外傷
10 スポーツによる肘関節部の障害・外傷
11 前腕，手指におけるスポーツ傷害
12 スポーツによる腰背部の障害・外傷
13 スポーツによる骨盤・股関節部の障害・外傷
14 スポーツによる大腿・膝の障害・外傷
15 スポーツの種類と下腿の障害・外傷
16 スポーツによる足の障害・外傷
第8章 リハビリテーション
A．リハビリテーションの史的考察
B．整形外科的リハビリテーションの基本原則と目的
C．リハビリテーションの価値と効果
D．リハビリテーションの職種と任務
E．WHOの提唱する障害の3つのレベル
F．二次的障害
G．動機づけと意欲の促進
H．医学的リハビリテーションの実際
I．ロコモティブシンドローム
付 録
1 日本手外科学会機能評価表
2 脂肪塞栓症候群の診断基準
3 神経修復の評価
4 反射性交感神経性ジストロフィーの病期分類
5 関節リウマチの分類基準
6 関節リウマチの病期分類
7 関節リウマチの機能障害度分類
8 若年性特発性関節炎の診断・分類基準（ILAR／WHO分類表）
9 悪性関節リウマチ診断の手引き
10 強直性脊椎炎の診断基準
11 急性痛風性関節炎の診断基準
12 偽痛風の診断基準
13 特発性大腿骨頭壊死症の診断基準
14 特発性大腿骨頭壊死症の病期・病型分類
15 頚髄症治療成績判定基準
16 肩関節疾患治療成績判定基準
17 肘機能評価法
18 腰痛疾患治療成績判定基準
19 頚部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準
20 股関節機能判定基準
21 膝疾患治療成績判定基準
22 日本足の外科学会 足部・足関節治療成績判定基準
23 原発性骨粗鬆症の診断基準
24 椎体骨折評価基準
25 日本整形外科学会骨系統疾患委員会骨系統疾患登録票
26 原発性悪性骨腫瘍の治療効果判定基準
日本語索引(上下巻共通）
外国語索引(上下巻共通）
第1章 整形外科の意義と歴史
1 整形外科の意義
2 世界における整形外科の歴史
3 日本における整形外科の歴史
故・神中正一教授について
第2章 整形外科的診断法
1 問 診
2 視 診
3 触 診
4 測 定
5 関節肢位，脊柱弯曲
6 関節可動性の測定
7 徒手筋力テスト
8 電気的診断法
9 神経学的検査
10 X線検査
11 コンピュータ断層撮影法
12 磁気共鳴撮像法
13 骨塩定量
14 超音波検査法
15 関節鏡検査
16 関節液検査
17 血液学的検査
18 細菌学的検査
19 各種組織の生検
20 核医学
21 遺伝子検査
第3章 整形外科的治療法
A. 薬物療法の基本
B. 注射療法
C. 穿刺・排液法
D. 物理療法の基本
E. 整形外科的固定法・装具療法・牽引療法
F. 高気圧酸素治療
G. 周術期管理と合併症
H. 基本的な術式
I. 生体材料の基礎知識
J. 最小侵襲手術
第4章 外傷総論
A．救急管理
B．骨 折
C．関節損傷
D．靱帯損傷
E．筋・腱の損傷
F．末梢神経損傷
G．熱 傷
H．電撃傷
全身性疾患
第1章 骨疾患
A．骨の基礎科学
B．先天性骨系統疾患
C．結合組織の全身異常
D．一次性代謝性骨疾患
E．骨壊死，骨端症
F．骨の感染症
第2章 関節疾患
A．関節の基礎科学
B．先天性多発性関節拘縮症
C．感染性関節炎
D．関節リウマチと類似疾患
E．変形性関節症
F．代謝異常と関連する関節疾患
G．血液疾患に伴う関節症
H．内分泌性関節疾患
I．神経病性関節症
J．特殊な関節症
K．関節の腫瘍および腫瘍類似病変
第3章 骨・軟部腫瘍
Ⅰ．骨腫瘍
A．骨腫瘍総論
B．骨腫瘍各論
Ⅱ．軟部腫瘍
A．軟部腫瘍総論
B．軟部腫瘍各論
第4章 神経・筋疾患と麻痺性疾患
A．脳性麻痺
B．脊髄性小児麻痺（急性脊髄前角炎）
C．脊髄変性疾患
D．進行性筋ジストロフィー
E．筋強直（緊張）性ジストロフィー
F．多発筋炎，皮膚筋炎
G．先天性筋強直（緊張）症
H．重症筋無力症
I．周期性四肢麻痺
J．その他の筋疾患
第5章 末梢神経麻痺
A．末梢神経麻痺総論
B．末梢神経麻痺各論
第6章 四肢血管系の整形外科
A．四肢動脈，静脈，リンパ系の解剖，生理
B．検査法
C．診断法
D．四肢の先天性血管形成異常
E．血管損傷
F．閉塞性動脈疾患
G．機能的末梢動脈疾患
H．静脈疾患
I．末梢循環不全による潰瘍および壊疽
J．レイノー病
K．リンパ管疾患
第7章 スポーツ障害・外傷
1 スポーツ障害とスポーツ外傷
2 小児におけるスポーツ障害・外傷の特徴
3 女性におけるスポーツ障害・外傷の特徴
4 種目によるスポーツ障害・外傷
5 スポーツ障害・外傷の応急処置，テーピング
6 スポーツによる骨端障害，疲労骨折
7 スポーツによる頚部の障害・外傷
8 スポーツによる肩関節部の障害・外傷
9 スポーツによる上腕の障害・外傷
10 スポーツによる肘関節部の障害・外傷
11 前腕，手指におけるスポーツ傷害
12 スポーツによる腰背部の障害・外傷
13 スポーツによる骨盤・股関節部の障害・外傷
14 スポーツによる大腿・膝の障害・外傷
15 スポーツの種類と下腿の障害・外傷
16 スポーツによる足の障害・外傷
第8章 リハビリテーション
A．リハビリテーションの史的考察
B．整形外科的リハビリテーションの基本原則と目的
C．リハビリテーションの価値と効果
D．リハビリテーションの職種と任務
E．WHOの提唱する障害の3つのレベル
F．二次的障害
G．動機づけと意欲の促進
H．医学的リハビリテーションの実際
I．ロコモティブシンドローム
付 録
1 日本手外科学会機能評価表
2 脂肪塞栓症候群の診断基準
3 神経修復の評価
4 反射性交感神経性ジストロフィーの病期分類
5 関節リウマチの分類基準
6 関節リウマチの病期分類
7 関節リウマチの機能障害度分類
8 若年性特発性関節炎の診断・分類基準（ILAR／WHO分類表）
9 悪性関節リウマチ診断の手引き
10 強直性脊椎炎の診断基準
11 急性痛風性関節炎の診断基準
12 偽痛風の診断基準
13 特発性大腿骨頭壊死症の診断基準
14 特発性大腿骨頭壊死症の病期・病型分類
15 頚髄症治療成績判定基準
16 肩関節疾患治療成績判定基準
17 肘機能評価法
18 腰痛疾患治療成績判定基準
19 頚部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準
20 股関節機能判定基準
21 膝疾患治療成績判定基準
22 日本足の外科学会 足部・足関節治療成績判定基準
23 原発性骨粗鬆症の診断基準
24 椎体骨折評価基準
25 日本整形外科学会骨系統疾患委員会骨系統疾患登録票
26 原発性悪性骨腫瘍の治療効果判定基準
日本語索引(上下巻共通）
外国語索引(上下巻共通）
