最新号

「薬局」2017年12月 Vol.68 No.13

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2017年12月 Vol.68 No.13
透析患者の感染症
適切に対応できるチカラを身につける

定価:2,160円(本体2,000円+税8%)

特集の目次

■特集にあたって(木村 健)

■わが国における透析の現状と感染症のリスク・インパクト(龍華 章裕 ほか)

■感染症を疑い,鑑別診断する“ワザ”と“知恵”
・感染症を見逃さない! 透析患者におけるバイタルサインのチェックポイント(徳田 安春)
・透析患者における感染症診療の思考ロジック(上原 由紀)

■透析患者における感染症予防・治療戦略のエッセンス!
・敗血症(大野 博司)
・肺炎(枝国 信貴 ほか)
・インフルエンザ(砂川 智子 ほか)
・結核(大澤 真 ほか)
・腹膜透析に関連する感染症(秋根 大 ほか)
・Clostridioides difficile腸炎(佐原 利典 ほか)

■透析患者への投与設計で押さえておきたいポイント!
・透析患者における薬物動態を考慮した投与設計の考え方(山本 武人)
・透析患者への投与設計に関する情報源とピットフォール(小泉 祐一)
・透析患者における薬物動態シミュレーションの実際(尾田 一貴)

■いかに実践するか!? 透析患者における抗微生物薬の薬学的管理!
・抗菌薬(高橋 佳子)
・抗真菌薬(松元 一明)
・抗ウイルス薬(田中 亮裕)

シリーズ

■子どもの皮膚トラブル -薬局・薬店でのアドバイスのコツ-
(山本 一哉)

■医療従事者のギモンや困ったに答える! 特許のキホン 最終回
(黒田 薫)

■緩和ケアでの問題解決力を磨く! 薬剤師のための5ステップ実践ガイド
強オピオイドで改善されない難治性の痛み
(伊勢 雄也/片山 志郎/下山 理史/新田 都子)

■Dr. ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
あなたとコンビに ~Note 9. 「 緩和ケア」を言い換える(前編)~
(市原 真)

■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
CKD患者の尿酸値をマネジメントせよ!
(三星 知)

■薬立つブレイクスルー! メディカル・レコード書き方講座
入院患者におけるがん薬物療法導入時の指導記録
(槙原 克也/寺沢 匡史)

■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
混乱・不安・苦悩は「整理」という言葉で整理できる!
~空間・情報・時間・考え・気持ち への向き合い方~
(中野 重行)

巻頭言

 わが国における慢性透析患者数は増加の一途を辿っている.日本透析医学会『図説 わが国の慢性透析療法の現況』によると,2015年に透析を導入した患者の死因は感染症が最も多いとされており,透析患者における感染症の予防・治療は重要な課題の一つとなっている.さらに,高齢化が進み在宅医療が拡大していく中で,病棟・患者居宅などにおいて,さまざまな医療従事者が感染症を見過ごすことなく,治療につなげることも重要である.
 感染症治療においては,適切な抗微生物薬を選択し使用する必要があるが,腎臓は重要な薬物消失経路であるため,透析患者においては特に用法・用量や中毒性副作用の発現などに注意が必要になる.また,透析による薬剤の除去や透析法の違いなどを考慮した投与設計を行わなければならない.このように綿密な投与設計と薬物治療モニタリングが必要な透析患者の感染症治療に,薬物動態に精通した薬剤師の介入は必要不可欠である.しかし,このような透析医療の現場で薬剤師がチーム医療に参画している施設はそれほど多くない.平成22年の医政発0430第1号「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」の中では,薬剤師がチーム医療で果たすべき役割として処方参画と薬学的管理の二つが重要項目として位置づけられている.薬剤師としての職能発揮が望まれる透析医療において,薬剤師はもっと積極的に参画する必要がある.
 今回,「透析患者の感染症」にスポットをあて,透析患者における感染症のリスク,感染症を疑い,鑑別診断するためのノウハウ,透析患者でみられる死亡リスクが高い感染症の予防・治療戦略,処方支援や副作用モニタリングなどの薬学的管理の基礎と実践ポイントについて,第一線でご活躍の先生方にご解説いただいた.本特集がみなさまの今後の医療活動に役立てば幸いである.

木村 健
兵庫医科大学病院 薬剤部 薬剤部長

次号予告

2018年1月 Vol.69 No.1
Evidence Update 2018
― 最新の薬物治療のエビデンスを付加的に利用する ―