バックナンバー

「治療」2021年7月 Vol.103 No.7

在庫状況:在庫あり

2021年7月 Vol.103 No.7
マルチに攻める 痛みの診療

定価:2,750円(本体2,500円+税10%)

今月の視点

痛みの診療は面白い

 痛みは,多くの疾患でみられるありふれた主訴の1つだが,その種類はあまりに多く,捉え所がない.われわれの外来では,何らかの部位に痛みを訴えて受診する初診患者は40%にのぼる.一般内科医は,内臓と関連する痛み以外はあまり興味がわかないかもしれないが,実は痛みにはそれを診断するための多くのヒントが含まれている.ちょっとしたコツをつかめば診断までたどり着くこともできるのだ.また,治療に関してもNSAIDs一辺倒ではあまりに味気ない.しかしながら,痛みを得意とする一般内科医はまだまだ少なく,まして治療となると整形外科やペインクリニック,あるいは心療内科の先生にまかせてしまうことも少なくないであろう.本特集は,あまり痛みが得意でない先生方に,痛みの面白さを伝え,明日からの診療に活かしていただくことを目的とする.
 本特集は,総論でそういった痛みの診断学のコツを紹介し,また現在使用されている鎮痛薬とその使用法について概説する.とくに診断の核となる「痛みの由来分類」に関しては詳しく解説した.各論「腕をあげるマルチな攻め方」では,各エキスパートの先生方に登場願い,診療上重要な疾患の痛み診療について解説してもらった.また,後半の部分では,トリガーポイント,漢方,鍼,操体といった,普段馴染みのない痛みの治療法についても扱った.痛みの治療は決して1つではない.さまざまな方法を駆使して,また,患者にあった方法を選択して,厄介な慢性痛を治していくことも十分可能である.まさに痛みには「マルチな攻め方」が存在しているのだ.本特集で,痛みの診断や治療の多彩さに触れていただき,「痛みの診療は面白い」という認識をもっていただければ望外の幸せである.

〔編集幹事〕福岡大学病院 総合診療部
鍋島茂樹

特集の目次

■総 論
痛みの由来から診断を考えよう 鍋島茂樹
痛みの薬,自由自在 鍋島茂樹

■腕をあげるマルチな攻め方
killer pain 鰺坂和彦
急性腹症の初期治療 宇根一暢,他
整形外科医が伝えたい関節痛の診療 前山 彰
なっとく,紋扼性神経障害 金 景成,他
心の痛み,体の痛み 線維筋痛症患者における失体感症の治療による行動変容と痛みの変化 岡 孝和
在宅における鎮痛 西村 崇,他
緩和医療について知ろう 山下和海
ペインクリニックあれこれ 光畑裕正
内科医にもできるトリガーポイント 新井鐘一
実践,痛みが治せる漢方 井齋偉矢
体を動かし鍼を打つ(M-Test) 向野義人
診察室の鎮痛奥義,操体法を知っていますか 鶴 博生,他

連載

ゲンバで使える!リラックスして読める! 診療の○泌テク(19)
尿管結石症の疝痛発作(松木孝和)

今月のお薬ランキング(64)
消化管運動賦活薬(浜田康次)

頑張る女性をサポートする漢方処方プロセス(2)
のぼせ・発汗(谷川聖明)

臨床と宗教 死を臨む患者に私ができること(6)
日本人は無宗教か?(孫 大輔,井口真紀子)

総合診療POEMs ─ 診療で使える!旬なオススメ文献─ (2)
緩和ケアを開始するタイミング (福本 怜,島﨑亮司)

ジェネラリストのためのLGBT講座(16)
物質使用障害と LGBT (湯本洋介,嶋根卓也)