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カテゴリー: 小児科学  |  感染症学

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専門医がリードする

小児感染症ケースカンファレンス

1版

福岡歯科大学 教授 岡田賢司 監修
福岡市立心身障がい福祉センター センター長 宮崎千明 編著
ふかざわ小児科 院長 深澤 満 編著
産業医科大学小児科 教授 楠原浩一 編著
中尾小児科医院 院長 中尾 太 編著
福岡歯科大学小児科 准教授 鳥巣浩幸 編著

定価

3,520(本体 3,200円 +税10%)


  • A5判  177頁
  • 2016年3月 発行
  • ISBN 978-4-525-28601-9

診断をシミュレート!! “考える力”を高める一冊。

子どもは大人に比べて免疫力が未発達です.そのため,感染症は重症化しやすく,さまざまな症状を引き起こします.適切な診断をするには知識と共に経験が重要になります.本書は小児感染症を専門とする執筆陣が,症例の具体例から考え方を解説しています.小児科医を目指すレジデントや小児感染症診療を得意としたい医師にぜひおすすめ致します.

  • 序文
  • 目次
序文
 これまで,小児の感染症の診療・教育に携わってきて,多くの先輩方から教わってきたことがあります.それは,「よく聞く・よく診る・そしてよく考える」です.かの有名な William Osler 先生は,“ Listen to the patient, he is telling you the diagnosis”と言われているそうです.
 小児科の場合は,「よく聞く」は子どもたち本人,あるいは児を連れてきてくれた大人(多くは母親あるいは保護者)が話しやすい環境を整え,しっかり聞き出す“ワザ”が必要となります.本書には,経験豊富な小児感染症専門医が,小児の熱や発疹など感染症が疑われる患児の問診における“ワザ”を症例毎にまとめています.「よく診る」は,“見る”“観る”“視る”を含みます.At a glance だけではなく,全身をくまなく診てください.診断に結びつく手がかりが,どこかに隠されていることがあります.本書では,そのヒントが書かれています.そして,主観的な症状(symptoms)と客観的で丁寧な診察から得られる徴候(signs)を総合的に把握し,「よく考えて」ください.多くの鑑別診断の中から,最も適切な診断を出来るだけ早くつけ,的確な治療法を選択してください.
 本書は,ケースカンファレンス編と実践!Q&A編の2部に分けています.まず,ケースカンファレンスでは,「よく聞く」ことを念頭に主訴から詳細に現病歴,既往歴,家族歴・生活歴を聞いています.そして「よく診る」では,詳細な診察所見と検査結果をまとめています.さらに「よく考えて」ください.次のページに診断結果とそこに至るワザおよびプロセスがまとめられています.最後にその疾患の解説とポイントです.実践!Q&A編では,多くの施設で行われている症例カンファレンス形式です.主治医が,受診までの経過と診察所見を提示します.続いて,司会者が「追加して聞いておくべき事項や実施すべき検査」を皆様に聞いています.そこで「よく考えて」ください.次に小児感染症専門医の考えがまとめられています.続いて,追加の問診や検査結果が主治医から提示されます.司会者から「この時点で考えられる疾患と鑑別診断のための更なる問診や検査にはどのようなものがあるのか」を皆様に聞いています.そこで再び「よく考えて」ください.専門医の考え方が次に書かれています.最終的に「診断確定のための検査や最適な治療法」もQ&A形式にしています.そして,ページを改めて疾患の解説を「問診・確定診断・治療」のポイントとその疾患を診療する際に「気をつけたいこと」をまとめています.
 本書を通じて,学生,研修医や若手医師の皆様に小児感染症に興味をもっていただけることを編者および執筆者の皆様と願っております.貴重な症例を本書の目的に合うようにまとめていただきました執筆者の先生方および企画・編集に多大なご尽力をいただいた南山堂編集部 諸氏に心より厚く御礼申しあげます.

2016年1月
岡田賢司
目次
ケースカンファレンス編
 1 熱が下がらない1 (楠原浩一)
 2 熱が下がらない2 (中尾 太)
 3 熱が下がらない3 (保科隆之)
 4 顔色が悪い,息をとめる (礒部菜摘,鳥巣浩幸)
 5 頭が痛い1 (鳥巣浩幸)
 6 頭が痛い2 (鳥巣浩幸)
 7 貧血がみられる (宮崎千明)
 8 耳の下が腫れている1 (深澤 満)
 9 耳の下が腫れている2 (中尾 太)
10 耳が痛い (深澤 満)
11 のどが痛い (保科隆之)
12 咳が出る1 (保科隆之)
13 咳が出る2 (石和田稔彦)
14 意味不明な言葉を発する (李 守永,鳥巣浩幸)
15 お腹が痛い1 (楠原浩一)
16 お腹が痛い2 (中尾 太)
17 発疹が出ている (宮崎千明)
18 水疱ができている (楠原浩一)
19 股関節が痛い,歩けない (深澤 満)
20 けいれんをおこした1 (鳥巣浩幸)
21 けいれんをおこした2 (鳥巣浩幸)

実践! Q&A編
・ 粘血便のあとの顔色不良 (西 順一郎)
・ 熱と呼気性呼吸困難 (星野 直)
・ 乳幼児の熱の鑑別 (深澤 満)
・ 長引く咳 (岡田賢司)
・ 夏場の腹痛,血の混ざるひどい下痢 (新庄正宜)
・ 渡航歴のある症例,下肢が動かない (中野貴司)
・ BCGワクチン接種後早期の強い局所反応 (田中孝明)
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