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「いま」必要な情報を届ける雑誌

月刊:毎月1日発行 B5判 定価:2,750円(本体2,500円+税10%) ISSN 0022-5207

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2020年2月 Vol. 102 No.2

症例から学ぶ栄養素欠乏

小粒だけど大事なあいつ

定価

2,750(本体 2,500円+税10%)

  • 今月の視点
  • 特集の目次
  • 連載
今月の視点
到来! 栄養素欠乏のパンデミック!?

温故知新
「子曰く,故きを温ねて新しきを知れば,以て師と為る可し」
まさにこの言葉を実感することが多くなっている.
 時は高齢化時代かつ格差時代.長寿を達成したわが国において,高齢者ではその食生活や消化吸収,代謝・排泄などの問題からビタミンや金属などの微量栄養素の欠乏が日常茶飯事になっている.さらには生理機能の変化に加えて,手術後の長期生存やプロトンポンプ阻害薬などの薬剤長期投与の影響など,多因子が関連した欠乏症が増えており,その診断はより複雑さを増しているといえるだろう.急性期病院で働いていると,ビタミンB 1 欠乏は日々考慮する鑑別疾患だし,高齢者を多数抱えている施設ではビタミンD欠乏もコモンな状態だろう.そもそも高齢者の正常値が現状でよいのか? という疑問も出てくる.また,格差社会の結果として,食べられない,動けない,アルコール多飲などの状態から,比較的若年であっても多種の栄養素欠乏をきたしている方も少なくない.この場合には単純に栄養素を補充すればよいという問題ではなく,対処すべき問題は社会生活背景にまで及ぶことは想像に難くない.そういった意味では,栄養素欠乏の臨床は,以前の単純な欠乏症の診断と治療だけではなく,その背景に存在するさまざまな要素を1つひとつ紐解いていくやりがいのある診療といえる.
 時代は栄養素欠乏のパンデミックである.古くて新しいこの問題は,近年の社会の変化に伴って,また違った側面を認識していく必要がある.本特集では日常的に診療する可能性のある栄養素欠乏について,全国各地の臨床家にわかりやすくまとめていただいた.
 この機会に知識をアップデートし,新時代の栄養素欠乏に取り組んでいただければ幸いである.

[編集幹事]
独立行政法人国立病院機構 栃木医療センター
矢吹 拓
特集の目次
■症例クイズ
人形の目じゃないじゃない(松本 学,他)
下痢が止まらないんです?(川口雄史,他)
その貧血……どんな貧血?(倉田房子,他)
解決しない古代病(水木真平,他)
手足がしびれてしびれて……(横田雄也,他)
血が止まりません!(中本 順,他)
玄関先から動けない(鵜木友都)
貧血を指摘されました(林 智史,他)
高齢女性にまさかの性器ヘルペスがっ! ? (山里一志,他)
ふらふらは何のせい?(柴﨑俊一)
心不全の原因は?(城田祥吾,他)

■Pitfall に気をつけたい,微量元素・ビタミン欠乏
ビタミン B 1 (松本 学,他)
ビタミン B 3 (川口雄史,他)
ビタミン B 12 (倉田房子,他)
ビタミン C(水木真平,他)
ビタミン D(横田雄也,他)
ビタミン K(中本 順,他)
葉 酸(鵜木友都)
鉄(林 智史,他)
亜 鉛 (山里一志,他)
銅(柴﨑俊一)
セレン(城田祥吾,他)
連載
ゲンバで使える!リラックスして読める! 診療の○泌テク(2)
ED 診療とプライマリ・ケア㈰(松木孝和)

今月のお薬ランキング(47)
去痰薬(浜田康次)

映画で読み解く医療 ─シネメデュケーション(映画医療教育)─(12)
患者にあった終末期ケアとは?(宇井千穂)

こちらつるかめ病院臨床倫理カフェ つるりん(9)
研究か研究じゃないのか,それが問題だ(金城謙太郎,長尾式子,竹下 啓)

症例× Q&A 超高齢社会シコウの利尿薬適正使用シコウ(8)
ループ利尿薬が効かなくなってきた! 近位尿細管を働かせるぞ,トルバプタンの使用は有用か?(杉本俊郎)

プライマリ・ケア診療の幅を広げる 飯塚☆漢方カンファレンス(11)
食欲不振には六君子湯?(吉永 亮)
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