書籍カテゴリー:小児科学

クリニカルガイド小児科
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クリニカルガイド小児科
専門医の診断・治療

1版

  • 東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻発達医科学分野 教授 水口雅 編
  • 自治医科大学小児科学 主任教授 山形崇倫 編

定価:13,200円(本体12,000円+税10%)

  • B5判 912頁
  • 2021年4月 発行
  • ISBN978-4-525-28861-7

概要

小児科専門医に必要な診断・治療の流れと実践的知識をつかむ!

小児科の外来や病棟で遭遇する主な症候・疾患について,①患児の病態生理を把握し,②症候から鑑別診断を行い,③診断が確定した各疾患の治療を行う際の手順・要点を,診断・治療のステップがわかるフローチャートを提示したうえで,その流れに沿って実践的に解説した.小児科専攻医必携の1冊!

序文

 本書は主に小児科専門医をめざす後期研修医や若手の小児科専門医に向けた本です.専門研修の真の意義は,単に専門医(基本領域?サブスペシャルティー)の資格を手に入れることではなく,専門医としての実力,つまり知識とスキルを身につけることにあります.
 知識を得るために研修の過程で読むべき医学書には教科書からマニュアル本まで,さまざまなものがあります.前者(教科書)はNelson Textbook of Pediatricsに代表される,大きくて厚い本で,その多くは総論と各論から成ります.総論には小児の成長と発達,遺伝と環境,保健などが,各論にはさまざまな疾患の概念,疫学,病因・病態,症状,検査所見,診断,治療が系統的に書かれています.理論的で科学的思考が身につきますが,読むのに時間がかかり,医療の現場での実践には必ずしも直結していません.一方,後者(マニュアル本)は小さくて薄い本で,現場での判断や行動に直結するフローチャートや処方例が記載されていて,ごく短時間で読めて便利で実用的ですが,「なぜその判断や行動をとるのか」について理論的・科学的な根拠が記されていません.医療現場の判断や行動は個々の症例により,あるいは年月の経過や社会的背景により,大きく変わる可能性があるので,判断や行動の根拠をしっかり理解していないと,判断や行動を誤り,悪い結果を招きかねません.
 本書は小児科の主要な「症候」と「疾患」について,理論から実践まで,臨床の場で役立つ知識を1冊に盛り込みました.教科書ほど厚くなく,マニュアル本ほど薄くなく,中くらいのサイズで,両方の要素をバランス良く取り込んだ,使い勝手の良い本を目指しました.
 小児科の各分野で診療・教育に活躍しておられる151名の指導医の先生方が,本書を分担で執筆しました.新専門医制度による専門研修が2018年に開始され,本書は2019年春の執筆開始から2年の年月を経て,2021年の出版に至りました.分量・内容の両面で,上記の目的にほぼ沿った本ができたと自負しております.
 本書が小児医療に携わる多くの小児科医に読まれ,活用されることを衷心より期待しております.

2021年3月
水口 雅
東京大学発達医科学 
山形崇倫
自治医科大学小児科学

目次

【症候】
1)発熱
2)頭痛
3)胸痛
4)めまい,失神
5)リンパ節腫脹
6)浮腫
7)成長の異常
8)肥満,やせ
9)呼吸窮迫
10)咳嗽,喘鳴,嗄声
11)チアノーゼ
12)心肥大
13)高血圧,低血圧
14)頻脈,徐脈,不整脈
15)けいれん
16)意識障害
17)言葉の遅れ
18)関節痛,四肢痛
19)運動麻痺,歩行異常
20)フロッピーインファント
21)不随意運動
22)腹部膨満
23)黄疸
24)肝脾腫
25)悪心・嘔吐
26)吐血,喀血
27)下血,血便
28)腹痛
29)下痢,便秘
30)血尿
31)尿閉,尿失禁,夜尿
32)外性器の異常(判別不明性器)
33)貧血
34)出血傾向
35)虐待・ネグレクトの徴候

【疾患】
1.救急
1)けいれん発作,てんかん発作
2)ショック
3)急性心筋炎
4)脱水症
5)急性腹症
6)急性腎不全
7)虐待(身体的虐待)
8)乳幼児突然死症候群
9)異物誤飲・誤嚥(気道異物を含む),中毒

2.新生児疾患,先天異常
1)低出生体重児
2)新生児黄疸
3)新生児呼吸窮迫症候群
4)新生児一過性多呼吸
5)新生児仮死
6)マススクリーニング
7)先天異常,染色体異常症−総論
8)先天異常,染色体異常症−各論 Down症候群
9)先天異常,染色体異常症−各論 Turner症候群
10)先天異常,染色体異常症−各論 22q11.2欠失症候群
11)先天異常,染色体異常症−各論 Prader-Willi症候群

3.先天代謝異常
1)アミノ酸代謝異常症
2)ライソゾーム病
3)Wilson病
4)ミトコンドリア病

4.内分泌・代謝性疾患
1)思春期早発症,思春期遅発症
2)糖尿病
3)甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症

5.生体防御・免疫不全
1)免疫不全症

6.膠原病,リウマチ性疾患
1)若年性特発性関節炎
2)全身性エリテマトーデス(SLE)
3)川崎病
4)IgA血管炎(血管性紫斑病)
5)マクロファージ活性化症候群

7.アレルギー疾患
1)気管支喘息
2)アトピー性皮膚炎
3)食物アレルギー
4)じんましん,血管性浮腫

8.感染症
1)麻疹,風疹
2)水痘,帯状疱疹
3)突発性発疹
4)単純ヘルペスウイルス感染症
5)サイトメガロウイルス感染症
6)伝染性単核球症
7)手足口病,ヘルパンギーナ,アデノウイルス感染症
8)流行性耳下腺炎
9)インフルエンザ
10)RSウイルス感染症と急性細気管支炎
11)溶連菌感染症
12)マイコプラズマ感染症
13)百日咳
14)肺炎(肺炎球菌,インフルエンザ菌を含む)
15)尿路感染症
16)感染性腸炎
17)血便をきたす細菌性腸炎
18)髄膜炎(細菌性,無菌性)
19)敗血症
20)真菌感染症

9.呼吸器疾患
1)クループ

10.消化器疾患
1)腸重積
2)肝障害
3)潰瘍性大腸炎
4)Crohn病
5)肥厚性幽門狭窄症
6)Hirschsprung病
7)胆道閉鎖症

11.循環器疾患
1)チアノーゼ性心疾患
2)非チアノーゼ性心疾患
3)不整脈

12.血液疾患,腫瘍
1)鉄欠乏性貧血
2)再生不良性貧血
3)溶血性貧血
4)血小板減少
5)血友病
6)白血病
7)リンパ腫
8)神経芽腫
9)Wilms腫瘍

13.腎・泌尿器疾患
1)急性糸球体腎炎
2)ネフローゼ症候群
3)慢性糸球体腎炎

14.神経・筋疾患
1)熱性けいれん
2)てんかん−総論
3)てんかん−各論 一般的なてんかんの治療
4)てんかん−各論 難治性てんかんの治療
5)急性散在性脳脊髄炎(ADEM),自己免疫性脳炎
6)急性脳症
7)脳性麻痺
8)筋ジストロフィー
9)ミオパチー,脊髄性筋萎縮症
10)神経皮膚症候群(結節性硬化症,神経線維腫症,Sturge-Weber症候群)
11)二分脊椎,脳形成異常
12)もやもや病
13)Guillain-Barre症候群
14)重症筋無力症

15.精神・行動・心身医学
1)チック症
2)不登校・睡眠障害
3)学習症(学習障害)
4)自閉スペクトラム症
5)注意欠如・多動症(ADHD)