ブックタイトルTEXT麻酔蘇生学4版

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TEXT麻酔蘇生学4版

の急死で,1848年に起こった麻酔による心臓停止の第1例であった.事故は後を絶たず,エーテル麻酔でも起こった.麻酔でなぜ死ぬか,その原因をめぐって論争が起こり,心臓停止を防ぐ方法が模索されたが,悲惨な死は後を絶たなかった.これ以降,麻酔薬の薬理作用の理解と安全性,そして蘇生法と開発は重要な課題となった.約100年間は使用できる薬はごく少数であったが,1950年に入り,さまざまな新しい薬が開発され,臨床に導入され理想的な薬への追究が始まった(図5).6蘇生学・蘇生法に貢献した人々① William Harvey(ハーヴェイ)が1628 年「血液の循環」という本を出版,ハトの拍動の止まった心臓を手で刺激すると再び拍動するのを観察した.② 1773 年,口対口の人工呼吸が行われた.③ マーシャル・ホール法の人工呼吸(患者をうつ伏せにして回す方法,1856 年)あるいは樽に乗せて呼吸させる試み(1909 年)がなされた.④ 1858 年,Snow が動物に気管内麻酔を行い,気管切開をした.生理学の分野では,動物を生かしておくために,ふいごや人工呼吸が広く用いられていたが,人間に一般に応用されるまでには,その後100年を必要とした.⑤ 1898 年,患者に開胸式心臓マッサージをして心臓の蘇生にいったんは成功したが,結局死亡した(フランス).⑥ 1901 年,クロロホルム麻酔中の心停止を,開胸式心臓マッサージによって心臓の拍動を取り戻し,蘇生に成功した.⑦ 1902年Lane(レーン)卿による心臓マッサージの成功(65 歳のエーテル麻酔による虫垂切除中の心停止)の報告が,心臓蘇生術普及の口火となった.前後して,1895?1906 年,アドレナリンの薬理作用の報告,純粋なアドレナリンの抽出,アドレナリンを心臓内に注射しての8 プロローグ麻酔専門誌と学生麻酔科学の世界的専門誌というと,Anesthesiology(1940 年発刊),Anesthesia & Analgesia(1922 年発刊),British J. Anaesthesia(1926)などが挙げられ,痛みの研究ではPain(1973),集中治療や蘇生学関係ではCritical Care Medicine(1977 年)がある.わが国では『麻酔』誌が1951 年に創刊され,1987 年には日本麻酔学会誌『Journal of Anesthesia(全文英文)』が発刊された.『臨床麻酔』『ペインクリニック』『ICU とCCU』『救急医学』誌が続き,集中治療,ペインクリニック,救急医学の各学会誌も刊行されている.学生が専門の知識を得るために専門雑誌を開くことはまれだが,臨床実習の合間に,麻酔学や蘇生学のそれぞれの分野の画期的な研究成果が発表されているオリジナル論文に親しみ,若い研究者が行った研究成果から,研究に対する彼らの意欲と情熱を感得するのも大学に学ぶ楽しみである.臨床実習メモ4■ 図4 初期の麻酔器古い麻酔器は,日本麻酔科学会麻酔博物館(神戸市中央区港島)に展示されている.