ブックタイトル生体イメージングUpdate

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概要

生体イメージングUpdate

第Ⅱ部 生体内細胞ダイナミクス─ 生体イメージングで見える生きた細胞の動態と機能─92細胞が反応・活性化し,迅速に炎症を起こして抗原の排除を行う.抗原特異的T 細胞の活性化に伴い,IFN-γ(interferon-γ,インターフェロン-γ)などのさまざまなサイトカインが誘導されるため,皮膚炎症が惹起される(図10 - 6).この一連の反応にはさまざまな細胞が関与しているが,CD8 陽性T 細胞,CD4 陽性T 細胞が炎症の惹起に大きく寄与している.また,後述するように,肥満細胞や制御性T 細胞もこの一連の反応に重要な役割を担っている.T細胞の動態のイメージング 接触皮膚炎における免疫応答のなかでも,惹起相における皮膚内でのT 細胞の活性化メカニズムは,従来の研究手法では解明のむずかしい領域であった.そこで,筆者らは,生体イメージング法を用いて,エフェクターT 細胞の動態の可視化を試みた8).まず,ハプテンの一種であるDNFB あるいはTNCB で感作されたマウスの所属リンパ節よりエフェクターT 細胞を分離し,DNFB,TNCB それぞれで感作された細胞に蛍光ラベルを行ってレシピエントマウスに移入した.レシピエントマウスにDNFB で接触過敏症を惹起させ,20 ~24 時間後に皮膚に浸潤してきた細胞の観察を行った.すると,TNCB で感作されたエフェクターT 細胞は,平均5 ~ 6μm/分の速度で移動していることが観察された.一方,DNFBで感作されたエフェクターT 細胞は,その平均速度がTNCB で感作されたエフェクターT細胞に比べて半減していることが観察された.接触過敏症を惹起時の皮膚樹状細胞とエフェクターT 細胞との相互作用について,CD11c-YFP マウス〔CD11c 陽性細胞(樹状細胞)が1図10-5 アイソレクチンを用いた真皮毛細血管の可視化ヒト皮膚の血管三次元構造の可視化.生検後の皮膚検体を蛍光ラベルされたチオール反応性蛍光色素BODIPY と蛍光ラベルされたアイソレクチンB 4 に曝露させると,おもに表皮と真皮の血管が描出される.白色の破線は表皮と真皮の境界を示す.スケールバーは100μm(巻頭 写真22 参照).表皮真皮の血管表皮真皮の血管表皮真皮の血管表皮真皮の血管(A) (B)