ブックタイトル精神科医×薬剤師クロストークから読み解く精神科薬物療法
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精神科医×薬剤師クロストークから読み解く精神科薬物療法
68患者さんは診察に拒否的で幻聴や被害妄想の存在を認めませんが,この様子から幻覚妄想状態にあると十分に推察できます.易怒的で衝動性の高さも伺われますね.病識は欠如しているので入院後不穏となる可能性が十分にあるでしょう.先ほど患者さんやご家族に確認するとこの1ヵ月は未服薬だったそうで,お薬が大量に余っているそうです.そこで非定型抗精神病薬単剤で仕切り直ししてはいかがでしょうか?さらに拒薬の可能性もあるので服用回数も少なくすることが望ましいと思います.また家族に聞くと1年前に比べて体重が5kg以上増えたとのことです.オランザピンやクエチアピンの選択は慎重にしたいと思います.1日1回の服用で良いパリペリドン(インヴェガ)はどうでしょうか?そうですね,パリペリドンは急性期なので最低6mgからにしよう(Rp.4①~②).問題は易怒性や衝動性の高さですが,入院後このような精神症状を予防するために気分安定薬を併用してはいかがでしょうか?以前服用していたバルプロ酸を徐放製剤として就寝前に400mgから始めてみましょう(Rp.4の③).今回の入院こそ,心理教育や服薬指導を患者さんやご家族に定期的に行って病気の特徴や薬の重要性や必要性を話し,家族の服薬管理の負担軽減も考えてデポ剤の導入も検討しましょう.バルプロ酸の使用については定期的に血中濃度のモニタリングを行い副作用の発現,とくに肝機能障害や意識障害などに注意し血中のアンモニアの測定も行いましょう.家族が薬に関してやや不信感をもっている可能性があり患者さんのアドヒアランスに大きな影響を与えていると考えられます.入院後は患者さんだけでなくご家族も含めた服薬指導を行い,患者さん自身のエンパワメントを引き出す心理教育も行っていきたいと思います.〔鈴木利人(医師)/大塚桂子(薬剤師)〕表情は硬く,終始うつむき加減で問いかけには答えず拒否的態度が目立った.服装,身なりは不清潔で無精ひげや肥満体形も目立っていた.時折,横を向き聞き取れない程度の声でぶつぶつと独語していた.家族と医師との会話中,突然机を叩くなど不穏となることもあった.入院の必要性について説明すると「帰ります!」と強い口調で怒鳴り,突然席を立ち退室しようとするため医療保護入院として入院となった.経4過DrPhDrPhDrPh ジプレキサ錠(10mg) 1回2錠 1日1回 夕食後?インヴェガ錠(6mg) 1回1錠 1日1回 朝食後 ヒルナミン錠(25mg) 1回1錠 1日1回 就寝前 ロドピン錠(50mg) 1回1錠 1日3回 毎食後 アキネトン錠(1mg) 1回1錠 1日3回 毎食後?レンドルミン錠(0.25mg) 1回1錠 1日1回 就寝前?デパケンR錠(200mg) 1回2錠 1日1回 就寝前徐放錠に変更Rp. 4