ブックタイトル薬物動態のイロハ

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概要

薬物動態のイロハ

薬物代謝の大部分は肝臓で起きます.小腸や腎臓でも起きますが,代謝酵素が多く存在するのは肝臓です.細胞画分という言葉を聞いたことがあるでしょうか?細胞画分というのは細胞をバラバラにすり潰した後,遠心して分けた画分のことです.細胞の中に核やミトコンドリアなどの構成成分があります.代謝はその中のミクロソーム(microsomes,Ms)やサイトソール(cytosol)といった画分の酵素により起こります.代表的な酵素であるシトクロムP450はミクロソームに存在しているのでよく耳にすると思います.ミクロソームは細胞内では小胞体と呼ばれています.細胞画分といってもどんなものかわからないと思いますので,どうやって分けていくか説明します.まず組織をホモジナイザーという道具ですり潰します.細胞も壊れますので,細胞の中身も出てきます.これをホモジネートといいます(図5-4).代謝はどこで起きるか?2肝臓ホモジネート9,000G上清(S-9)可溶性画分(cytosol)遠心9,000G遠心105,000G核,ミトコンドリア,リソソームなどミクロソーム(Ms) 細胞画分図 5-463代謝5