ブックタイトル薬物動態のイロハ

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概要

薬物動態のイロハ

るいは腎臓における尿中排泄の低下によりt1/2が延長します.逆に肝臓における代謝・排泄の増加,あるいは腎臓における尿中排泄の増加によりt1/2が短縮します.Cmaxが増減する相互作用はバイオアベイラビリティ(F)が小さい薬物で起きます.Fが0.1の薬物でFが1になればCmaxが10倍増加します.Fが1に近い薬物では初回通過代謝そのものが少ないので,肝臓における阻害が起きた場合,t1/2の延長が起きます.Cmaxが増加することにより効き過ぎるという現象がみられます.t1/2が延長する場合では,効果の持続がみられます.睡眠薬では朝起きても眠いということが起きます.また,反復投与の場合,t1/2が延長すると薬物濃度の蓄積が起き,副作用が起きる原因になる可能性があります.図 7-2 薬物間相互作用による血漿中濃度推移の変化4201086121086420血漿中濃度投与後時間(h)4208126101614121086420血漿中濃度投与後時間(h)AUCの増加AAUCの低下B半減期の延長Cmaxの増加42010861286420血漿中濃度投与後時間(h)42081261086420血漿中濃度投与後時間(h)半減期の短縮Cmaxの低下併用薬なし   併用薬あり併用薬なし   併用薬あり併用薬なし   併用薬あり併用薬なし   併用薬あり93薬物間相互作用7