ブックタイトル日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

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日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

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日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

第1 章 プライマリ・ケアと薬剤師9包括性(Comprehensiveness) 包括性は「すべての訴えや問題にも対応する」ことである.近接性の精神的な項目とも重複するが,薬局・薬剤師にはファーストアクセスの医療人としての行動が求められる(図2).健康トラブルを抱えた住民の訴えを聞き,情報を分析,評価し,かかりつけ医や専門医への受診勧奨,生活習慣の改善指導,OTC医薬品推奨などのトリアージを行える能力を備えなければならない.広い対応領域の知識が求められるので,初期判断を間違えることなく,住民にとってプラスになる選択をする必要がある.判断に2る例が増えてきた.また,基準調剤加算を算定する施設基準薬局では,下記の体制を整えることが必要であるため(表2),住民の休日・夜間の健康不調に対する不安に応えることが可能になってきている.d 精神的近接性 精神的な『かかりやすさ』は,地域住民にとって一番必要なものであると考える.健康に不安を感じている住民が気軽に相談できる窓口的な役割が今まで以上に薬局・薬剤師に求められ,健康維持,病気予防に薬剤師は力を発揮しなればいけないと考える.図1 ACCCAと薬剤師の役割(文献1)より作成)?予防から治療,リハビリテーションまで?地域連携?多職種協働?小児から老人まで包括性Comprehensiveness?調剤?生涯教育?服薬指導責任性Accountability?「ゆりかごから墓場まで」?病気の時も健康な時も?病気の時は外来-入院-在宅へと 継続的に継続性Continuity?医師との密接な関係?多職種連携?Patient request approach(住民との協調)?医療・福祉・介護の橋渡し協調性Coordination?地理的?経済的?時間的?精神的近接性Accessibilityプライマリ・ケア薬剤師患者に対して,次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する.イ  患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき,投薬に係る薬剤の名称,用法,用量,効能,効果,副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの (以下この表において「薬剤情報提供文書」という.)により患者に提供し,薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと.ロ  処方された薬剤について,直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し,これに基づき薬剤の服用等に関して必要な指導を行うこと.ハ  調剤日,投薬に係る薬剤の名称,用法,用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること.ニ  患者ごとに作成された薬剤服用歴や,患者又はその家族等からの情報により,これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと.ホ  薬剤情報提供文書により,投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む.)を患者に提供すること.表1 薬剤服用歴管理指導料