ブックタイトル日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

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日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

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日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師研修ハンドブック 基礎編

212からもわかる(図1). 乱用について,大人がその有害事象を理解している上で使用する場合と,若年者がまったく無知で使用してしまう場合とがあり,前者は本人の治療や更正しかないが,後者については非常に不幸な話である. われわれ医療関係者は,少なくともこのように本人が知らないで依存に陥ってしまうケースについて,未然に防ぐ手立てを考えていくべきである.それには,知識として理解できるよう啓発活動に積極的に取り組むべきであろう.特に若年層には啓発が必須であると考えられると 薬物乱用とは,薬物を本来の使用の目的や通常の使用量から逸脱した使用や,規制された違法薬物の使用をいう. 人間は古代より薬物を活用しながら生命の保全をしてきた.本来の使用目的である病魔からの解放や,人間の生活を快適にする目的での使用であれば大いに活用すべきではあるが,非現実的な世界や,より異質の快楽を求めるために使用し,結果として人間としての一生を駄目にすることもある乱用も止まることがない.これは,現代においても危険性が十分に認知されている薬物についてさえ乱用が後を絶たないこと図1 薬物事犯の検挙人数(各年度の警察白書より筆者作成)19971998199920002001200200320042005200620072008200920102011201205,00010,00015,00020,00025,000あへん麻薬・向精神薬有機溶剤大麻覚せい剤1 薬物乱用防止活動