ブックタイトルファーマシューティカルケアのための医療コミュニケーション
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ファーマシューティカルケアのための医療コミュニケーション
8.接遇の基本57挨拶 挨拶は,お辞儀や習慣となった言葉・態度によって自分の心のうちを相手に伝えるものであり,その一瞬で,敬いや感謝,お詫びなどの気持ちを相手に伝える.また,挨拶には,相手の存在を認め,自分の存在を知らせる役割もある.さらに,自分の心を開くことによって相手の心も開かせ,人間関係をスタートさせるという大切な役割も担っており,挨拶は信頼関係を築くうえでの基礎となる. 挨拶は心を形に表すものであり,きちんとした挨拶は,相手だけでなく,自分自身をも清々しい気持ちにする.挨拶することの恥ずかしさや照れを克服するためにも,日頃から挨拶をおろそかにせず,挨拶を大切にしよう.お辞儀 お辞儀は挨拶のはじまり,すなわち,コミュニケーションのはじまりである.お辞儀には「会釈」「敬礼」「最敬礼」の3種類あり,状況によって使い分ける.いずれにおいても,①相手を見ながら,背筋を伸ばし腰から上半身を傾ける,②上半身を傾けたら,間をとり,体を起こして一連の動作を終える,③上半身を傾けている間は視線を下に落とし,上目遣いや横目遣いはしない,を心がけるとよい(図1).挨拶のポイント 挨拶をする際には①相手に認識してもらう,②気持ちを込める,③自ら進んでする,④お返しを求めない,を心がけ,特に以下の点に注意して行うとよい.1基礎編Ⅱ.コミュニケーションの基礎接遇の基本K E Y W O R D 挨拶,身だしなみ,言葉づかい,効果的なスピーチ接遇とは 接遇とは,相手をもてなすこと,思いやる心をもって対応することである.医療者は,それぞれの専門知識や技能を最大限に駆使して患者の治療に関わるが,豊富な専門知識と優れた技術を兼ね備えていても,それだけでは患者が満足する医療には程遠い.患者との信頼関係が成り立ってこそ満足度が高い医療提供が可能となるが,そのためには,医療者と患者との双方向のコミュニケーションが必要となる.円滑なコミュニケーションを実践するためには,常に患者の立場に立って物事を考え,患者が安心して医療を受けられるよう,思いやる心をもった対応,すなわち接遇が不可欠となる.医療者として接遇の基本を理解し,おもてなしの心,思いやりの気持ちを自然に表現できるようにしよう.8