ブックタイトル処方管理学
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処方管理学
第2章 各論 循環器疾患18症例解析Q1 本症例のリスク層別化は? 高血圧の診療において,血圧レベル,心血管病の危険因子と臓器障害/ 心血管病の有無を評価することは重要であり,それらの結果からリスクの層別化を求める( 表1,21)).本患者における心血管病の危険因子として,喫煙と肥満(体格指数BMI=体重(kg)÷[身長(m)]2 = 28.4 kg/m2; > 25 kg/m2)が挙げられる.また,診察時の血圧は153/96 mmHgであった.したがって,本症例は,リスク第二層・Ⅰ度高血圧に分類されるため,中等リスクと判断される.症例解析Q2 治療方針は? 本症例は初診であるため,図1に従い治療方針を判断する.Ⅰ度高血圧中等リスクの治療計画として,まず初めに,生活習慣の修正の指導を行い,1ヵ月間経過観察する.1ヵ月後,血圧が140/90 mmHg未満に到達しない場合には降圧薬治療が検討される.1 case45 歳男性主 訴・病名高血圧循環器疾患 3年程前から会社の定期健康診断で血圧が高いと指摘されていたが放置していた.毎年指摘を受けることに心配していた妻から受診を促され,近医の内科を受診した. 受診時の血圧は153/96 mmHg(2 回の平均)であり,高血圧と診断された.血液および尿検査による異常はみられなかった.1 ヵ月後の血圧が140/90 mmHg未満に到達することを目標とし,生活習慣の修正を行うことになった.身体所見身長173 cm,体重85 kg既往歴なし家族歴父 高血圧生活背景喫煙:20 歳から現在まで20 本/日,飲酒:缶ビール(500 mL)1 ?2 本/ 日.職業は事務職であり,特に定期的な運動は行っていない.s cen e1 初診時定期健康診断での血圧高値をきっかけに受診