ブックタイトルプロフェッショナルから学ぶ 医薬品副作用の対応50

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プロフェッショナルから学ぶ 医薬品副作用の対応50

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プロフェッショナルから学ぶ 医薬品副作用の対応50

19悪心・嘔吐自体は重篤な副作用とはいえないが,患者にとって大変つらい症状である.服薬拒否にもつながりかねないため,副作用の予防や対処と併せて患者への説明は重要である.また,重篤な副作用の初期症状である場合もあり,付随する症状にも注意する.嘔吐中枢は延髄に存在する.悪心・嘔吐は,末梢での嘔吐刺激が迷走神経,交感神経,前庭神経などを通って嘔吐中枢に伝達される場合と,化学受容体引き金帯chemoreceptortrigger zone(CTZ)を介する場合,頭蓋内病変による嘔吐中枢への直接刺激で起こる場合がある.薬物による悪心・嘔吐はCTZ を介する機序が多い.悪心・嘔吐が症状の一つとして発現する ? 区別したい副作用と疾患チクロピジンクロピドグレル血栓性血小板減少性紫斑病+ 出血,あざ  倦怠感,めまいインフルエンザワクチンB 型肝炎ワクチン日本脳炎ワクチン急性散在性脳脊髄炎+ 意識混濁,四肢の脱力  頭痛NSAIDs無菌性髄膜炎+ 頭痛,髄膜刺激症状急性腸炎+ 下痢,発熱NSAIDs消化性潰瘍+ 腹痛,黒色便  出血,ふらつき抗コリン薬オピオイド,抗がん薬麻痺性イレウス+ 腹痛,腹部膨満副腎皮質ホルモン薬緑内障+ 頭痛,目の充血抗てんかん薬炎症性腸疾患治療薬急性膵炎+ 心窩部痛,腹痛ジゴキシンジギタリス中毒+ 脈の異常ファモチジンジクロフェナク間質性腎炎+ 乏尿,発熱,腹痛  下痢などジクロフェナクピペラシリン肝機能障害悪心・嘔吐+ 倦怠感,発熱抗菌薬偽膜性大腸炎+ 下痢,発熱,腹痛1 悪心・嘔吐