ブックタイトル食事調査マニュアル 改訂3版

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概要

食事調査マニュアル 改訂3版

Ⅱ.食事調査の実際62データの収集・処理の実際食事調査の実施にあたっての 調査対象者への説明 非専門家である調査対象者に,スムーズに秤量記録法による食事調査に取り組んでもらうために,調査実施者は調査方法に関する調査対象者向けの説明会などを開催することが望ましい.また,説明の際には,通常の説明書に加えて,用紙1 枚程度にポイントを簡単にまとめた短縮版資料(第Ⅲ編の資料5「記録の手引き(176頁)」)を準備できるとよい. 具体的な調査方法(食物の秤量法,調査票の記入法)に関する説明のポイントは,同じ食事記録法による調査でも,それぞれで用いる調査票や栄養量の算出ソフトウェアなどにより異なることが予想される.したがって,ここでは具体的な調査方法以外に重要な,調査対象者に対する説明の一般的なポイントについてまとめた.1)普段の食事について 秤量記録法で日頃の食事を把握する際に最も重要なことは,普段の食事をそのまま正確に記録することである.1 日調査の場合,調査日は特別な行事などのない平日が選択されることが多い.3 日間の調査などでは平日2 日+休日1 日などが選択されることもある.調査では普段の食事を把握したいので,調査を行うことによる食事の変化をできる限り避けるようにしてもらうことが肝要である. 具体的には,調査対象者には,調査のためにご馳走を用意する必要は なく(ご馳走にしてはいけない),また逆に記録が面倒だからといって,食事を簡素化しないように伝える(実際の調査では,記録が面倒だから食事を抜いた,というようなことも起こり得る).記録が困難な場合は食事を簡素化するのではなく,できる範囲の記録にとどめ,調査員のサポートを得て記録を完成させるほうがよい.「秤量・記録が難しい場合はいつでも相談してください」というサポート体制をとることが望ましい. 普段の食事をありのままに記録することが,調査データとして有効であり,本人の食生活状況の評価にとっても役立つものであることを伝える必要がある.調査対象者への説明の一般的なポイント①「 普段の食事」を記録する② 食べたもの,飲んだものすべてを記録する③ 家族にも協力してもらう④ 計れるものはすべて計る,計れないものは無理しない見栄を張らない!簡素化しない!