ブックタイトル食事調査マニュアル 改訂3版

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概要

食事調査マニュアル 改訂3版

食事記録法Dietary Records 食事記録法は,調査対象となった人(本人あるいは世帯構成員)がある特定の日に摂取したすべての食品の種類と量を記録する方法である.あらかじめ調査対象者に食事を詳細に記録することを依頼するが,その際どこまでの詳細さを求めるかということが,データの精度とともに調査対象者および調査実施者の作業負担に大きく影響する.できる限り個々の食品の重量や容積を秤や計量スプーンで測定する秤量記録法と,個々の食品の秤量はせずに日常的な適当な尺度によって記録する目安量記録法に大別される(詳しくは「食事調査法の概要」を参照).しかし,両者ははっきりと分離できるものではなく,実際には一部の食品は秤量し,一部は目安量で記録されるといった折衷的な状況となることも多い. 本章では,国民健康・栄養調査としてわが国で長く行われてきた秤量記録法を参考にしながら,データ収集・処理の実際を解説する.目安量記録法については,秤量記録法の簡易的な変法であるとも考えられるので,目安量記録法を計画・実施しようという読者もまずは秤量記録法についての理解を深めていただきたい. なお,目安量記録法では,目安量で記載された食品に対して,調査実施者が個々にグラム重量に変換する膨大な作業が生じるが,その際には第Ⅲ編の資料1 にある「目安量・重量換算表」が個々の調査員の判断の標準化を図るうえで有用なツールとなる.introductionA