ブックタイトル子どものアレルギー×母乳育児×スキンケア

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概要

子どものアレルギー×母乳育児×スキンケア

62母乳育児の重要性アレルギー予防につながる母乳中成分 アレルギー予防につながる母乳中成分について学習しましょう(表Ⅱ-8).可溶性CD14 可溶性CD14 は自然免疫系の構成要素の1 つで,細菌に由来するリポ多糖体を認識します.母乳中可溶性CD14 濃度とアレルギーの関係を表Ⅱ-9 にまとめました.!可溶性CD14 濃度とアレルギー予防! 生後早期にいろいろな微生物の産生物にさらされることは,アレルギー疾患のリスクを軽減するといわれています(衛生仮説).体を病原菌などの外敵から守るためには,さまざまな種類の抗体がつくられる必要があり,そこで重要なB 細胞の多様化を可溶性CD14 というタンパクが進めています.初乳は可溶性CD14 が豊富に含まれており,子どもが本来もっている免疫機能をスタートさせる手助けをしています.微生物の産生物は可溶性CD14 やリポ多糖体受容体を介して,Th2 細胞による免疫応答を抑制してくれるため,アレルギー疾患にかかりにくくなると考えられます. 胎児期・新生児期早期の腸管における可溶性CD14 濃度が低いとアトピー性皮膚炎・湿疹の罹患につながります1).胎児期から新生児期に腸管に入ってくる可溶性CD14 が少ないことは,その後のアレルギー疾患や湿疹に罹患するリスクを高めることになると文献1の筆者は結論づけています.また,母乳中の可溶性CD14 濃度が高いほうが,子どもがアレルギー疾患に罹患するリスクは低下したという報告もあります2).可溶性CD14 を外か表Ⅱ-8★ アレルギー予防につながる主な母乳中成分?可溶性CD14?分泌型IgA 抗体? TGF-β?インターロイキン-10(IL-10)?ポリアミン など表Ⅱ-9★ 母乳中可溶性CD14 濃度とアレルギーの関係① 可溶性CD14:IgE 抗体産生を抑える可能性がある② 羊水中の可溶性CD14:低い環境で育った胎児は,腸管B 細胞のIgE 抗体産生能が高まる③ 母乳中の可溶性CD14:子どもの腸管上皮細胞をリポ多糖体により活性化させる④ 乳汁中の可溶性CD14:子どもの血中にそのまま吸収され,小腸にもある程度はそのまま到達(動物実験).免疫系の発達に大きな役割を担う3)