ブックタイトル子どもが元気になる在宅ケア

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概要

子どもが元気になる在宅ケア

272 子どもの認知機能(感覚と運動)の発達と遊びだと考えます. また固有受容覚には,情動のコントロールや覚醒レベルの調整という大事な機能もあります.頭にきたときにじだんだを踏んだり,イライラしたときに紙をバリバリに破いたり,眠くなると伸びをしたり,ガムを噛んだりしていませんか.そんなとき,「あぁ,自分は固有受容覚を刺激しようとしているのだな」と気づけると,そんな自分を少し客観視できるかもしれません.前庭覚 3 つめは前庭覚です.内耳にあり,重力のある地球上で起こる,前後や上下方向の直線スピード,ぐるぐる回る回転スピードを感じ取っ体 験  相手と正面で向き合います.相手に自分の体の動きやポーズをまねしてもらいましょう.素早くスムーズにまねできれば固有受容覚がしっかり働いているといえます.固有受容覚の鈍麻 固有受容覚鈍麻の状態だと,日頃の生活では,いつも何かかじっていないと気がすまないかのように口に手や物を入れて噛んでいたり,物をいじるなど手遊びが止まらない,床や壁に自分から頭や体をぶつけているといったことが見られるでしょう.感覚統合では,固有受容覚の入力や調整がうまくいかないため,人よりたくさんの感覚刺激をこういった行動で補っているの図1-13 固有受容覚の鈍麻と子どもの行動坐位姿勢を保てない,なでようとしてたたいてしまう,運動がぎこちなくなる,バナナを握りつぶしてしまうなど,姿勢・運動がうまくできない.不器用,落ち着きがないとみられる.図1-12 固有受容覚(筋,腱,関節)体の位置,運動の方向,速度の変化,物を持つ力加減を調整し,姿勢を保つ筋力を感じ取る.覚醒レベルの調整.