ブックタイトル症候別漢方治療論 冷え性

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症候別漢方治療論 冷え性

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症候別漢方治療論 冷え性

24第2 章 漢方治療の実際漢方診療の実際漢方所見■■①脈:浮沈間細.②舌:淡紅色,大きさ正常,歯痕軽度,薄白苔.③腹部:腹力やや弱,臍さい傍ぼう圧あっ痛つう・臍さい傍ぼう動どう悸き 軽度,胸きょう脇きょう苦く 満まん,心しん下か痞ひ?こう.処方決定のポイント(治療目標)■■本症例は「足・肩の冷え,イライラ・のぼせによる不眠,月経不順」のため,加味逍遙散を選択した.■■本症例は上じょう熱ねつ下げ 寒かんの病態で,気血水では気逆・気滞・?血が中心と考えられる.体格的には虚証~中間証であるといえる.治療経過■■加味逍遙散を1日3回投与.■■2 週間後,冷えはまだ改善されないが,肩こり・頭痛が少しよくなり排便もほぼ毎日あるようになった.イライラすることは少なくなったがまだ十分に睡眠がとれない状態だった.■■5 週間後,肩こり・頭痛はほぼ消失した.イライラし,子どもに八つ当たりすることもなくなった.足の冷えも軽度改善し,のぼせることも少なくなり,靴下を履かなくても眠れるようになった.■■6 ヵ月後,冬でも足の冷えを感じないくらいに改善したため治療終了.処方変更のヒント■■改善が認められない場合には,下記のチェック項目を参考にして変方する.□ 過緊張あり → 桂枝加竜骨牡蛎湯□ 易怒性が強い → 抑肝散□ 冷えが軽い → 桂枝茯苓丸