ブックタイトル症候別漢方治療論 不眠症

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症候別漢方治療論 不眠症

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症候別漢方治療論 不眠症

20第2 章 漢方治療の実際漢方診療の実際漢方所見■■①脈:沈細.②舌:やや紅色,舌先は紅色,やや痩せ,乾燥,淡黄色苔.③腹部:腹力弱,胸きょう脇きょう苦く 満まんなし,心しん下か痞ひ?こう軽度,下腹部に抵抗・圧痛.処方決定のポイント(治療目標)■■本症例は「血虚,手足のほてり・湿疹(身体に潤いが少ない津液不足),口乾,気虚,月経痛(?血がある)」状態と判断し,温経湯を選択した.■■更年期症候群でも同様の症状がみられる場合に本方がよく投与される.治療経過■■温経湯を1 日3回投与.■■2 週間後,口乾がよく改善された.舌質の赤みがとれ,やや潤って薄白苔になった.食欲も出てきた.眠れるようにはなったが,早朝覚醒はまだある.昼間のほてりが少し改善されたが,夕方はまだほてりが強かった.■■1 ヵ月後,冷えと手の乾燥感が軽くなった.ほてりも改善し,月経痛がなくなった.1 日2 回(朝夕)に変更した.■■2 ヵ月後,眠れるようになった.食欲も改善し,少し体重が増えたため治療を終了.処方変更のヒント■■改善が認められない場合には,下記のチェック項目を参考にして変方する.□ 寒あり  □ 手足の冷えあり  □ しもやけあり→ 当帰四逆加呉茱萸生姜湯□ 寒あり  □ 腰痛あり  □ 頻尿あり → 牛車腎気丸