ブックタイトル1ランクアップをめざす!がん疼痛治療
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1ランクアップをめざす!がん疼痛治療
94PartⅠ がん疼痛治療のコアフェンタニル製 剤(すべて麻薬指定)特 徴・フェンタニルはペチジン同様,フェニルピペリジン系の合成麻薬である.・主としてμアゴニストであり,鎮痛作用はモルヒネの50 ~ 200 倍の強さをもつとされる.・モルヒネと同様の鎮痛作用であるため,モルヒネ無効の痛みにはフェンタニルも無効である.・フェンタニル貼付薬の用法は他のオピオイド製剤からの切り替えのみである.・フェンタニル貼付薬は突然起こる痛みが少ない患者に向いている.・口腔粘膜吸収剤(舌下錠)はレスキュー用の速効製剤である.メリット1)フェンタニル全般・ 他の強オピオイドと比べて,嘔気・嘔吐,便秘,眠気の副作用が少なく,特に便秘の発現率が明らかに少ない.・ 主な代謝物であるノルフェンタニルには活性がなく,腎機能障害あるいは腎不全患者でも使用することができる.・モルヒネによって生じたせん妄は,フェンタニルに変更することで改善が期待できる.・ヒスタミンの遊離作用がほとんどないため,痒みの副作用が少ないとされる.・内分泌機能および代謝を亢進する作用はない.・心抑制がなく,血圧を低下させないため,循環動態が極めて安定している.2)経皮吸収型製剤・静脈内投与のように侵襲を伴わない.・一過性に高い血中濃度のピークを形成せず,副作用の発現が少ない.商品名剤 形規 格デュロテップRMT パッチ3日間型経皮吸収型製剤2.1,4.2,8.4,12.6,16.8 mgワンデュロRパッチ1日間型経皮吸収型製剤0.84,1.7,3.4,5,6.7 mgフェントスRテープ1日間型経皮吸収型製剤1,2,4,6,8 mgフェンタニル注射液注射0.1,0.25,0.5 mgイーフェンRバッカル錠頬粘膜吸収型製剤50,100,200,400,600,800 μgアブストラルR舌下錠舌下錠100,200,400 μgアクレフR口腔粘膜吸収剤(2011 年3月薬価収載,発売未定)キャンディータイプ200,400,600,800 μg注)アクレフR 口腔粘膜吸収剤が発売未定のため,本項ではアブストラルR 舌下錠を口腔粘膜吸収剤として解説する.