ブックタイトル1ランクアップをめざす！がん疼痛治療

概要

1ランクアップをめざす！がん疼痛治療

58PartⅠ がん疼痛治療のコアリン酸コデイン（コデインリン酸塩）製　剤規制区分商品名剤　形規　格麻薬指定コデインリン酸塩原末末原末コデインリン酸塩散10 ％ 散10 倍散コデインリン酸塩錠20 mg 錠20 mg 錠非麻薬指定コデインリン酸塩散１ ％ 散100 倍散コデインリン酸塩錠5 mg 錠5 mg 錠特　徴・WHO 方式がん疼痛治療法における第二段階で使用する鎮痛薬．・肝臓で代謝されてモルヒネとなり，鎮痛効果を発揮．メリット・「 麻薬」や「モルヒネ」などの言葉に拒否反応を示す患者に対して，モルヒネへ移行するためのステップとして使える．デメリット・ 300 mg/ 日程度で天井効果（有効限界）となる．これはモルヒネへの代謝酵素CYP2D6 に限界があり，これ以上はモルヒネへ変換できなくなるためである．・ 遺伝子変異のタイプにより，本剤が効かないか，効きすぎる人がいる．しかし本剤が効かない遺伝子変異をもつ人でも，副作用は同じ頻度で発生する．使用法１）内　服開始処方例・リ ン酸コデイン １回30 mg（１日120 mg）１日４回：増量は数日ごとに＋ 40 mg/ 日●深夜から明け方に痛みが出るようならば，就寝前の量は倍量とする．● 300 mg/ 日（分４）でも痛みの緩和が不十分なら，躊躇なく強オピオイド（モルヒネ，オキシコドン）へ変更する．・レリフェンR 錠 １回800 mg（１日1600 mg）１日２回：使用していたNSAIDs を必ず併用・リン酸コデイン 20 mg 頓用 ：疼痛時　服用間隔は２時間以上・ラキソベロンR 液 適量 頓用 ：便秘時　就寝前