ブックタイトル動きながら考える!内科救急診療のロジック

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概要

動きながら考える!内科救急診療のロジック

6Ⅰ. 総 論 以上の1 と2 と3 を同時進行で行う(図Ⅰ- 1).慣れるまでは1 → 2 → 3 の順でもよい. このようなPre-Primary survey は,すなわち,経験豊富な医師の“第一印象”と呼ばれるものを簡易診察で表現できるように体系化したものである.2 Primary survey 「Primary survey」は,診察ブースに到着後,採血と点滴ルート確保を終わらせるまでに行うことである.「 A」:気道開通の評価:シーソー呼吸・陥没呼吸・stridorの有無「B」: 呼吸数,SpO2,聴診(前胸部と側胸部で,呼吸音の左右差と明らかな呼吸副雑音の有無を評価)「C」: 血圧,心拍数,下大静脈径の呼吸性変動の有無,心嚢液・胸水・腹水の有無(できれば左心室の壁運動の評価も行う)「D」: JCS・GCSによる意識レベル,共同偏視・瞳孔左右差・麻痺の有無* Primary survey でなんらかの異常が見つかれば,まずそれに対して集中的に評価・治療介入を行う.それらの安定化を確認後にSecondary surveyに進む.図Ⅰ- 1 Pre-Primary surveyにおけるABCD の確認「 手をグーパーしてください」「 わかりますか?」CとDを確認 ?B を確認? AとDを確認?