TEXT眼科学 改訂3版

TEXT眼科学 改訂3版 page 6/12

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眼 球 5 ⑥ 外網状層:視細胞と双極細胞あるいは水平細胞とがシナプスを形成している. ⑦ 外顆粒層:視細胞の核が存在する. ⑧ 外境界膜:視細胞内節とMuller 細胞との間にある接着装置. ⑨ 視細胞層:視細....

眼 球 5 ⑥ 外網状層:視細胞と双極細胞あるいは水平細胞とがシナプスを形成している. ⑦ 外顆粒層:視細胞の核が存在する. ⑧ 外境界膜:視細胞内節とMuller 細胞との間にある接着装置. ⑨ 視細胞層:視細胞の外節の集まり.明暗を認識する杆体と色を認識する錐体からなる.よって,杆体・錐体層と呼ばれることもある.中心窩では錐体のみが認められる. ⑩ 網膜色素上皮層:メラニンを豊富に含んだ六角形の網膜色素上皮細胞が一層の細胞層となっている.脈絡膜のBブルッフruch 膜とともに血管網膜柵を構成している.また,網膜色素上皮細胞は古くなった視細胞外節を貪食する役割も有する. 網膜の内側(硝子体側)は網膜中心動脈より栄養を受ける.網膜の外層(外顆粒層~網膜色素上皮層)には血管が存在せず,脈絡膜より栄養を受ける. 虹彩と硝子体の間に位置する凸レンズ状の透明な組織で,前後径4~5 mm,赤道径9~9.5mm,重量約0.2 g である.毛様体より伸びる毛様小帯(Zチンinn 小帯)が水晶体赤道部付近に付着して水晶体を保持している. 水晶体は水晶体?,水晶体上皮,水晶体皮質,水晶体核からなる.水晶体?は水晶体を包む基底膜状の膜であり,赤道部で最も厚く,後極部で最も薄い.水晶体上皮は水晶体前?直下に単層の細胞層として認められ,後?側には認められない.赤道部付近の水晶体上皮細胞には分裂像が観察される.上皮の増殖に伴い,水晶体線維は内部に巻き込まれ,徐々に細胞核を失い水晶体核を形成するようになる. 水晶体と網膜の間を占め,主にコラーゲン(Ⅱ型)とヒアルロン酸からなるゲル状物質である.水晶体側面から毛様体に面する部分は硝子体の境界は膜状の構造をとり,前硝子体膜anterior hyaloid membrane と呼ぶ.硝子体は鋸状縁後方2~3 mm の網膜から毛様体扁平部の中央にかけて帯状に強く癒着しており,硝子体基底vitreous base と呼ばれる. 胎生期に認められた硝子体動脈が通っていた管(Cクローケloquet 管)が水晶体後面と視神経乳頭との間に認められる. 角膜や水晶体に栄養を与えるとともに,老廃物を運び去る役割を有している.瞳孔を境にして前房水と後房水に分けられる.房水は毛様体で毎分2~4μL 産生されるため,約300μL の房水は1~2時間ごとに入れ替わっている.房水は後房,瞳孔,前房,前房隅角,線維柱帯,Sシュレムchlemm管を経て強膜内静脈叢あるいは房水静脈を通って眼外に流出する.約10%の房水は線維柱帯を経ずに虹彩根部から毛様体経由で脈絡膜に吸収される.5.水晶体crystalline lens(図1?6)6.硝子体vitreous body7.房 水aqueous humor図1?6 水晶体の構造核水晶体上皮Zinn小帯水晶体線維前?後?皮質