ブックタイトルこれからはじめる周産期メンタルヘルス

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概要

これからはじめる周産期メンタルヘルス

25各 論Ⅱ.周産期における精神疾患早期に発見するのはむずかしい… しかし,妊娠の極めて初期の時期にどうしたら早期に発見できるのか,そのために産後に利用しているEPDSなどのような自己評価票が妊娠うつに対しても使えるのかどうか,現場でトライアル中であり,結論はまだ出ていません. 妊娠初期から中期にかけての妊婦健診の間隔が4週間ごとである現在の状況下では,なかなか早期に発見することは困難です.妊娠初期にリスクのある妊婦をいかにピックアップできるか,もっときめ細かいフォローに繋げていけるのか,ということが今後の大きな課題です.産後うつ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10人に1人が産後うつに 産後は妊娠していない一般女性よりも高率にうつ病を発症しやすく,産後うつ病の罹患率は10?20%にもなります.アメリカでは「7人に1人の女性が周産期にメンタルヘルスの問題が起こります!」と注意を喚起しています. 人種差などは特に言われてはおらず,遺伝的な要因よりむしろ,環境要因としての社会環境によるリスクが与える影響が非常に大きいと考えられています. 症状は,うつ病として多彩な症状がみられます.気持ちの抑うつ状態がつづき,楽しい気持ちと物事に対する興味がなくなってきます. 原因としてはまだ詳細な病態はわかっていません.現時点では,心理社会的環境や周産期うつ病リスク因子妊娠うつ 産後うつ妊娠中 出産後