ブックタイトルスポーツエコー診療Golden Standard

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概要

スポーツエコー診療Golden Standard

3 超音波ガイド下インターベンション 運動器領域において超音波診断装置は広く用いられるようになった.超音波診断装置は,診断に加え超音波ガイド下インターベンションという治療ツールとしても用いることができる.特に関節注射や神経ブロックなどの注射を超音波ガイド下に行えることは非常に有用である.現在は超音波診断装置も普及しており,多くの臨床医が外来や手術室などで超音波ガイド下に注射を行える機会が増えてきている.超音波ガイド下注射の利点 薬液注入や貯留液の吸引,神経ブロックなどを超音波ガイド下に行うことができる.超音波ガイド下に行う注射が,解剖学的指標を頼りに行うよりも精度が高いことは多くの報告がある.精度の向上以外にも,周囲の組織や血管,神経などを確認しながら行えるため安全であり,注入の様子がリアルタイムに確認できるため薬液量を最小限に抑えることが可能なことも利点である.また関節液やガングリオン,嚢腫などの貯留液を吸引する際には,針先の位置を調整しながら最大限吸引をすることも可能である.超音波ガイド下注射のテクニック1.平行法と交差法について 超音波ガイド下注射の方法には,針とプローブの位置関係により平行法と交差法がある(図1). 平行法は,プローブの長軸に対し針を平行に穿刺する方法である.針全体の描出ができ,針先の位置がリアルタイムに確認できるため比較的簡易で安全な方法といえる.初心者や,周囲に血管・神経などが存在する場所には,まず平行法がよいと思われる.特に神経ブロックでは,針先の繊細な操作が必要とされるため平行法を選択すべきである.平行法では,プローブと針を平行にして穿刺するため,ある程度のスペースが必要とされる.隆起が多い場所などの穿刺にはあまり向かない.モニター上には,注射針が線状の高エコー像として描出される.超音波ビームが針に正確に位置すると,針全体がはっきりと描出され後方には線状高エコー像が描出される(多重反射:comet-tail artifact)(図1a). 交差法は,注射針とプローブ長軸が直交する方法である.浅い場所の穿刺や,プローブがはみ出してしまうような小さな部位の穿刺に向いている.モニター上では,針先が第1 章スポーツエコー診療のための基礎知識26