ブックタイトルベッドサイドの高齢者運動器の診かた

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ベッドサイドの高齢者運動器の診かた

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概要

ベッドサイドの高齢者運動器の診かた

130  第Ⅱ章 高齢者運動器疾患の診かたD 手関節・手部高齢者の手・手関節の疾患は,生命予後や寝たきり度には直接影響することは少ないものの,食事や洗顔などの日常生活動作に直接関係し,生活の質quality of life(QOL)に大きく影響する.歩行や移動が困難な高齢者でも,日常診療において機能の維持・増進が求められる.さらに,下肢や腰部の運動機能の低下に伴い,杖や手すりで体を支える荷重関節としての機能も必要となる.早期からの適切な診断と治療が必要である.解 剖?表面解剖手掌には遠位,中央,近位手掌皮線があり,母指球と小指球がある.手関節掌側には遠位,近位手くび皮線があり,長掌筋腱とともにランドマークとなる.遠位手くび皮線はその深部に手根中央関節が位置する.遠位手くび皮線の遠位に舟状骨結節と豆状骨が触知できる.さらに2 cm遠位の正中尺側に有鉤骨鉤部が触知され,舟状骨結節の間に横手根靱帯がある.横手根靱帯の図1 手の表面解剖a:掌側.1:有鉤骨鉤部,  2:舟状骨結節,3:豆状骨,  4:長掌筋腱.b: 背側.5:長母指伸筋腱,6:Lister 結節,7:母指CM 関節,8:snuff box,9:橈骨茎状突起,  10:尺骨頭.a b13425789610125678934