ブックタイトルベッドサイドの高齢者運動器の診かた
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ベッドサイドの高齢者運動器の診かた
各部位から捉える中高齢者運動器のリハビリテーション ─ 膝関節部─ 325b)仰臥位壁蹴り訓練・閉鎖運動連鎖訓練仰臥位で壁に足をかけ,壁を蹴った状態で保持する.非荷重でのスクワットと同様であり,下肢の閉鎖運動連鎖訓練である.下肢,体幹の筋力トレーニングと固有感覚を鍛える訓練でもある(図2).端坐位 ・椅坐位 で行う訓練a)坐位・臥位で行う等張性大腿四頭筋訓練端坐位・椅坐位で膝の屈伸運動を行う.片足を下げた状態から膝の完全伸展位まで自動運動させ(等張性短縮性収縮),伸展位から徐々に屈曲させ元の位置に戻す(等張性伸長性収縮).足部に重錘やゴムバンドで負荷をかけてもよいが,過度の負荷は大腿膝蓋関節障害や筋痛をきたす恐れがある.開放運動連鎖であり,大腿四頭筋を選択的集中的に強化する効果がある.両膝を同時に伸展させる訓練は腰痛をきたす可能性があり,高齢者には行わせるべきではない(図3).図1 仰臥位大腿四頭筋訓練a: 右膝の等尺性開放運動連鎖訓練である.左膝は立てて行う.仰臥位で膝最大伸展位の状態で,踵をベッドから20 cm ほど挙上させ,数秒間保持させる.大腿四頭筋を最大限に収縮させる.筋の収縮は手のひらで触れて確かめる.足は自然な肢位で行う.大腿四頭筋の十分な収縮が得られなければ0. 5 ?2 kg 程度の重錘を足関節部にかけて負荷をかける.b: 膝の等張性開放運動連鎖訓練である.フォームローラーを置き,無理なく屈伸を繰り返す.膝を完全伸展させることが重要である. ab図2 仰臥位壁蹴り訓練