ブックタイトル骨折・脱臼 改訂4版
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骨折・脱臼 改訂4版
4 上腕骨遠位部・前腕骨近位部骨折 415内側と外側の2 つの柱に分かれる.外側の柱は遠位部で外側顆を形成し,その前面には半球状の上腕骨小頭capitellum があり,薄い円柱状の橈骨頭radial head に対向し屈伸運動と回旋運動に関与している.一方,内側の柱の遠位部は内側上顆となる.2つの柱の遠位部の間に糸巻きの形状をした滑車trochlea が存在し,2 つの柱と滑車で3 角形の3 辺を形成している.滑車は尺骨近位の滑車切痕と対向して屈伸運動をつかさどる.上腕骨小頭と滑車は上腕骨軸から30~45°前方に傾斜している(図13-4-2a).上腕骨小頭はその前面が,滑車はその約3/4 周が関節軟骨でおおわれている.滑車と上腕骨小頭の回転中心軸は上腕骨長軸に対し約6~8°外反している(図13-4-2b).また下方から見ると,回転中心軸は内・外側上顆の頂点を結ぶ線に対し5~7°6~8°30~45°a bcd e1~6°外側上顆中心滑車中央溝上腕骨小頭外側上顆中心内側上顆下端滑車切痕滑車切痕滑車中央溝内側上顆下端上腕骨小頭外側上顆内側上顆上腕骨小頭外側上顆外側上顆中心内側上顆滑車5~7°30~45°斜線は関節軟骨におおわれている部分図13-4-2 上腕骨と尺骨の関節面の形態上腕骨遠位端は外側からみると上腕長軸に対して30~45°前方に傾斜している.それに対応して滑車切痕は尺骨長軸に対して30~45°後方に向かって開口している.滑車・小頭の回転軸は上腕骨長軸に対して6~8°外反し,内側上顆と外側上顆の頂点を結ぶ直線に対して5~7°内旋している.滑車切痕の軸は尺骨長軸に対して1~6°外反している.(London JT:J Bone Joint Surg 63-A:529-535, 1981 より)