ブックタイトル骨折・脱臼 改訂4版
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骨折・脱臼 改訂4版
414 各論 第13 章 上肢の骨折4 上腕骨遠位部・前腕骨近位部骨折fracture of the distal humerus and proximalradius and ulnaA 総括的事項a 解剖・機能解剖肘関節は上腕骨遠位部と尺骨近位部,および橈骨近位部からなる関節で,上腕に対し前腕が屈伸運動と回旋運動を行っている.同じ関節内の運動でありながら,屈伸と回旋はお互いに独立している.骨性の接触面が多くゆるみが少ないので,関節運動は安定しておりその軌跡は一定している.肘関節は前腕を介して手に安定した運動を与えるという機能を有している.運動は尺骨の滑車切痕trochlear notch(sigmoid notch)の形状が屈曲・伸展を導き,橈骨頭の形状が回内・回外を導いているが,安定性は尺骨と橈骨が相互依存しているため,肘関節部の骨折・脱臼は複雑な病態を呈する.したがって良好な機能を維持するためには解剖学的整復がきわめて重要となる.1)骨 格(図13-4-1)上腕骨骨幹部の管状の形態は骨幹端に至ると三味線バチのように扁平となりながら⑩⑤②③⑨, ⑩⑪⑨④① ⑥⑤⑧②③⑦図13-4-1 正常肘関節単純X 線写真側面像では上腕骨滑車,上腕骨小頭が同心円として描出される.正面像では⑨,⑩ の両窩は重なり,ときに開窓していることがある.① 上腕骨小頭,② 橈骨頭,③ 橈骨頚部,④ 肘頭,⑤ 鉤状突起,⑥ 上腕骨滑車,⑦ 内側上顆,⑧ 橈骨粗面,⑨ 肘頭窩,⑩ 鉤突窩,⑪ 外側上顆