ブックタイトル骨折・脱臼 改訂4版
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骨折・脱臼 改訂4版
4 骨の生化学,骨の代謝 25骨板の横走基質はすべて破軟骨細胞によって吸収され,石灰化した縦走基質の一部が残る.この残った石灰化縦走基質の表面に骨芽細胞が骨を形成する.この結果骨幹端では石灰化軟骨を核とした骨梁(一次骨梁)が形成される.石灰化軟骨の核は成長軟骨板の縦走基質と連続しているため,一次海綿骨梁と骨端軟骨は機械的に強く結合した状態にある(図1-3-4).d 骨の横径成長 transverse growth of the long bone成長期に長骨は長径とともに横径(太さ)も増す.横径の拡大は結合織内骨化機序による.すなわち,横径成長は骨の外周面に存在する骨膜の骨原性細胞層(図1-2-1参照)から供給された骨芽細胞による付加成長(附-5,p.20)によってもたらされる.4 骨の生化学,骨の代謝a 骨の細胞外基質 extracellular matrix of the bone骨の基質は有機基質と無機塩と水からなる.成人の骨の比率は重量%で有機基質が25%,無機塩が70%,水が5%である.1)有機基質 organic matrixコラーゲン,プロテオグリカン,糖蛋白,シアロ蛋白,酵素,ホルモン,成長因子などが有機基質として存在し,骨代謝に関与している.一次骨髄成長軟骨板石灰化層一次海綿骨梁図1-3-4 成長軟骨板石灰化層から一次骨髄の構造(ラット脛骨近位,NaOCl 処理標本の走査電顕像)成長軟骨板の石灰化基質と一次海綿骨梁がつながる.