ブックタイトル写真でみる乳幼児健診の神経学的チェック法 改訂9版

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概要

写真でみる乳幼児健診の神経学的チェック法 改訂9版

284 発達障害という用語の源流は,JF ケネディ米国大統領が立ち上げた諮問機関で議論され,1963 年に成立した障害者アメリカ公法であるとされている.わが国においては,発達障害者支援法において次のように定義されている:「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう」. これまで医療が対象としてきた,あるいは学術上で取り扱われてきた発達障害と,法律上あるいは行政上の発達障害とは,その成立の経緯から定義や包含される範囲が異なっている.われわれ小児科医もこの点に留意しておく必要がある.表5?7 に留意すべき違いをあげた.? 所見の取り方 ここではDSM?5 における診断を例に挙げて述べる.DSM?5 では,症状カテゴリーには2 つの柱があり,1 つ目の柱である「社会的コミュニケーションと対人相互反応の持続的な1 発達障害とは何を指すのか?2 自閉症スペクトラムの診かたⅥ 発達障害の診かた表5?7  医療で対象としてきた発達障害と発達障害者支援法の対象範囲の主な差異疾患名医療で対象としてきた発達障害発達障害者支援法で対象とされた発達障害脳性麻痺○ ×精神遅滞○ ×てんかん○ ×チック症* × ○選択的緘黙症* × ○遺尿症* × ○遺糞症* × ○吃音* × ○分離不安症* × ○*:医療分野では主に心身症として取り扱っている.