ブックタイトル写真でみる乳幼児健診の神経学的チェック法 改訂9版

ページ
4/10

このページは 写真でみる乳幼児健診の神経学的チェック法 改訂9版 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

写真でみる乳幼児健診の神経学的チェック法 改訂9版

第4 部 神経学的発達チェック法180物が自由に取れる.左右の手の動きや,眼球運動もよくみておく.もちろん顔の表情をみることも忘れてはいけない. 次に乳児を左右に倒すまねをして,座位の平衡反応と,横のパラシュート反射をチェックする(図4?78,79).8 か月児では両反応ともに陽性である.横のパラシュート反射がみられないのは,神経発達の遅れで,知的障害や脳性麻痺が疑われる.パラシュート反射で左右差があるのは片麻痺である.? つかみ方(図4?80) 立方体の積木を見せてつかみ方をみる.母親の膝の上に抱かせても,座位でもどちらでもよい.8 か月児では,中指,人差指,拇指など,拇指側の指でつかむ,一方の手でつかんだら必ず他方の手でつかませ両方の手の機能をみる.つかんだらどうするかもしばらく観察する.口へ持っていくか,持って机をたたくか,他方の手に持ち替えるかなどである.8 か月ではビー玉など小さい物をつかませるのはまだ不適当である.つかまないときは顔に布を掛けるテストを行う.? 立位にして下肢をつかせる(図4?81) 腋下を支え下肢をつかせる.このとき,下肢をつけて体重を支えるかどうかと,下肢をついたら踵がちゃんとついているかどうかをチェックする.尖足傾向にあるときは,抱き上げて何回もつま先をつかせる.もし異常があるとだんだんと尖足傾向が増強し,痙直が著明となる.最初尖足位でも,しばらくするとちゃんと踵がついていれば心配ない.このとき緊張して上肢が伸展,回内し,手を握りしめたり,口を開いたり,反ってしまうのは図4?77 座位(8 か月児)図4?78 座位の平衡反応(8 か月児)