ブックタイトル放射化学放射線化学 改訂5版

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概要

放射化学放射線化学 改訂5版

158  6 章 放射性核種の利用とトレーサ化学,原子力になった年代)であって,その試料そのものの製作年代ではないので注意しなければならない. 14C は最大エネルギー156 keV のβ線放出核種で,はじめはメタンなどの気体に変えて,気体計測で測定されていたが,現在ではベンゼンに変えて,液体シンチレーション計測することが多い.最近では加速器質量分析法で14C 粒子を直接タンデム加速器で加速した後,磁場で分離し,14C を測定する方法が実用化された.1 mg くらいの少量の試料で年代測定ができるようになり,さらに古い年代(約5 万年)まで測定できるようになった. 40K は半減期1.28×109年の一次放射性核種で,次のように壊変する.40Ca はCa の主要な安定同位体であるので,壊変した40Ca ともともとある40Ca2 カリウム・アルゴン法β-(89%)40Ca0040K1.46EC(11%)40Ar表6?4.放射性核種による年代測定方 法測定1 測定2 半減期おもな試料対象年代親娘関係K?Ar 法40Ar K(40K) 1.3×109y 雲母など鉱物1010~106yU?Pb 法206Pb U(238U) 4.5×109y ジルコンなど鉱物1010~107ySr?Rb 法87Sr Rb(87Rb) 4.9×1010y 岩石,鉱物1010~107y比放射能変化14C 法14C C 5730 y 木材,貝30000~300 y3H 法3H H2O 12.3 y 海水,地下水100~1 y壊変生成物の利用fissiontrack 法fissiontrack238U 4.5×109y ガラス,リン灰石109~104yESR 法ESR 石灰石104~102y