ブックタイトル実践!ケースで学ぶ栄養管理・食事指導エキスパートガイド

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実践!ケースで学ぶ栄養管理・食事指導エキスパートガイド

22 Ⅱ . 疾患別の栄養管理病態~どのような異常なのか~ 2 型糖尿病は,発症に遺伝因子と環境因子が関与し,発症後の病態としてはインスリン分68歳男性.38歳時,職場健診で高血糖を指摘,近医で2型糖尿病と診断される.診断1年前から過食,清涼飲料水の多飲,体重増加を認めていた.食事療法(2,000 kcal/日)開始となるも,外食中心の食生活は改善できず血糖コントロール不良.40歳時,28日間の糖尿病教育入院とともにSU 薬内服開始.45 歳ごろより下肢しびれ感自覚,49 歳時には左眼の視力低下を認め,糖尿病網膜症と診断された.同年に汎網膜光凝固術を施行するも両眼硝子体出血,右牽引性網膜剥離を認め硝子体手術施行.50歳ごろより顕性蛋白尿を指摘されている.血糖コントロール・糖尿病合併症精査目的にて入院となる.父,弟:2型糖尿病.脳梗塞(62歳時),後遺症なし.身長 175.5cm,体重 78.7kg,BMI 25.6kg/m2(標準体重 67.8kg),20歳ごろの体重は70kg.血圧 151/90mmHg,脈拍 80/分,肝・脾を触知せず,下肢に軽度浮腫あり.神経学的所見:腱反射下肢減弱,振動覚両側下肢で低下.起立性低血圧あり.入院前推定摂取カロリー 2,500kcal/日,食塩摂取量 16g/日.運動習慣なし.喫煙 20本/日および飲酒は日本酒 3合/日,各々40年間.約3 年前に営業職から管理職となったのちも仕事上の飲食の付き合いが多く,これらの生活習慣に変化なし.● WBC 4,800/μL ● RBC 230×104 /μL ● Hb 11.7g/dL ● Ht 20.5%● Plt 16.2×104 /μL ● TP 7.0g/dL ● Alb 3.4g/dL ● AST 29 IU/L● ALT 26 IU/L ● γ-GTP 38 IU/L ● ChE 481mg/dL ● BUN 26mg/dL● Cr 2.1mg/dL ● T-Cho 230mg/dL ● HDL-C 55mg/dL ● LDL-C 152mg/dL● TG 113mg/dL ● T-Bil 1.1mg/dL ● UA 6.2mg/dL ● 随時血糖値 296mg/dL● HbA1c 10.2% ● Na 137mEq/L ● K 5.7mEq/L ● Cl 111mEq/L● CRP 0.0mg/dL ● IRI 3.8μU/mL ● GAD 抗体(-) ● 尿蛋白1.5g/日● ケトン(-) ● 心電図:異常なし ● 眼底所見:糖尿病網膜症(+)現病歴家族歴既往歴入院時現症主要検査所見症 例4 糖尿病疾患別